女性がハゲる理由は？原因と部位別の対策、ケア方法を解説

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「まさか自分がハゲるなんて…」と、鏡の前でショックを受けた経験はありませんか？分け目が目立つ、地肌が透けて見える、髪がぺたんとする——こうした変化に気づいても、どう対処すればいいのかわからず、不安を抱える女性は少なくありません。

この記事では、女性のハゲの原因やハゲやすい女性の特徴、予防策や対処法、医療機関で行える治療についてわかりやすく解説します。

FAGA(女性の薄毛治療)は公的医療保険が適用されない『自由診療』です。

健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
参考：国税庁「医療費を支払ったとき」より

この記事でわかること！

本当にハゲ？薄毛とハゲの違い

「薄毛」と「ハゲ」は似たように感じる言葉ですが、実は少し意味合いが異なります。

「薄毛」は髪の毛の量や太さが全体的に減っている状態を指し、全体的にボリュームが落ちている状態です。頭皮が透けて見えることもあります。

一方「ハゲ」は、髪の一部または全体が完全に抜け落ちて、地肌がむき出しになっている状態を指すことが多いです。

女性の場合は、男性のように一部がツルツルになることは少なく、「ハゲている」というより「髪が薄くなってきた」と感じるケースが大半です。

とはいえ、進行すれば目立つようになり、見た目の印象や自信に影響することもあります。女性の場合は分け目やつむじ周辺が目立ってくると、ハゲと感じやすいでしょう。

女性がハゲる原因

女性のハゲには、さまざまな要因があり、いくつかの原因が絡み合って進行することも少なくありません。女性のハゲが進行する主な原因は、次の6つです。

ひとつずつ詳細を確認していきましょう。

加齢

年齢を重ねると、体全体の「抗酸化力」が徐々に低下していきます。

これにより増えるのが「活性酸素」と呼ばれる物質です。活性酸素は、本来体内のウイルスや細菌を排除する働きがありますが、過剰に増えると細胞にダメージを与えてしまいます。

頭皮でも同様に、活性酸素が増えて皮脂を酸化させ、毛穴を詰まらせたり、髪をつくる毛母細胞の働きを弱めたりすることがあります。その結果、髪の成長力が衰え、ハリ・コシのある髪が育ちにくくなります。

ホルモンバランスの乱れ

女性の髪の成長には、女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」が大きく関わっています。

女性ホルモンには髪の成長周期を整え、ハリやツヤを保つ働きがありますが、この分泌量は40代以降、特に閉経に向けて大きく減少していきます。その結果、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりしやすくなるのです。

さらに、更年期世代に起こりやすい甲状腺ホルモンの乱れもハゲや薄毛の原因となります。甲状腺ホルモンは代謝を調節する役割があり、分泌が過剰でも不足しても、髪の成長サイクルが乱れやすくなるのです。

頭皮の血行不良

髪の毛は頭皮の毛細血管から栄養を受け取って成長します。そのため、血流が悪くなると、髪を育てるための栄養が毛根まで十分に届かず、成長が妨げられてしまいます。

その結果、細く短い髪が増え、抜け毛も進行しやすくなるのです。

最近では、女性型脱毛症（FPHL）に悩む女性と、健康な髪の女性の頭皮を比較した研究で、薄毛の女性の方が明白に血流が低下していることが確認されました。

さらに、ハゲや薄毛に悩む女性の頭皮は、厚みが減って硬くなっている傾向もあり、これが血流低下の一因と考えられています。

ストレス

強いストレスを受けると、自律神経やホルモンバランスが乱れやすくなり、頭皮環境にも悪影響を及ぼすことがあります。

急激な抜け毛が起きる「休止期脱毛」や「円形脱毛症」は、ストレスが引き金になる場合もあります。

また、慢性的なストレスによって血流が悪化し、頭皮が乾燥しやすくなったり、皮脂分泌が過剰になることも少なくありません。

これらの要因が重なることで、髪の成長にブレーキがかかる可能性があります。

妊娠・出産

妊娠中は女性ホルモン（エストロゲン・プロゲステロン・プロラクチン）の分泌が活発になり、一時的に髪が抜けにくくなります。

しかし、出産後は女性ホルモンの分泌量が急激に減り、抜け毛も多くなると考えられています。この症状は「分娩後脱毛症」と呼ばれ、「産後ハゲ」ともいわれます。

通常であれば半年〜1年ほどで自然に回復するとされていますが、栄養不足や育児ストレスなどが重なると、回復が遅れることもあります。別の原因が隠れている場合もあるため、医師の判断を仰ぎましょう。

病気

女性のハゲは、特定の疾患が原因で進行するケースもあります。

例えば、20〜40代の女性に多く見られる甲状腺疾患は、髪の代謝サイクルに影響を与える代表的な病気です。バセドウ病や橋本病などでホルモン分泌が過剰または不足すると、全身の代謝が乱れ、脱毛や円形脱毛症を引き起こすことがあります。

また、自己免疫疾患のひとつである膠原病（こうげんびょう）では、全身性エリテマトーデスや強皮症などが原因で、頭皮に炎症が起き、部分的または全体的な抜け毛が見られる場合もあります。

さらに、女性に多い鉄欠乏性貧血も薄毛の原因のひとつです。髪の成長には血液が不可欠ですが、鉄分が不足すると酸素や栄養が十分に行き渡らず、ハゲを進行させるリスクがあります。

これらの病気による脱毛は、根本疾患の治療を進めることが大切です。症状に気づいたら、まずは医師の診察を受けましょう。

ハゲやすい女性の特徴

ハゲや薄毛に悩む女性には、いくつか共通した特徴があると考えられています。

まず、ダイエットをしている女性の方は、栄養バランスが崩れることで、髪の成長に必要なタンパク質などの栄養素が不足しやすくなります。また、慢性的な睡眠不足やストレスの多い生活も、ホルモンバランスを乱し、ハゲや薄毛を進行させる原因になります。

そのほかに、喫煙習慣がある方や頭皮ケアを怠っている女性の方も要注意です。血行不良や皮脂トラブルを引き起こし、毛根の働きが低下するおそれがあります。

こうした習慣が積み重なると、年齢に関係なくハゲや薄毛が進行する可能性があるため、心当たりのある方は生活習慣を見直すようにしましょう。

部位別！女性の髪の毛にこんな変化があればハゲ・薄毛に要注意

女性のハゲや薄毛のサインは、進行する場所によって、見た目や症状のあらわれ方が異なります。以下のような変化に気づいたら、早めの対策が重要です。

つむじ	つむじの地肌が赤っぽく見える つむじの毛流れが乱れている 頭頂部のボリュームがなくなってきた
分け目	分け目の幅が広がってきた 分け目や頭頂部の毛が細くなってきた 地肌の透け感が目立つようになった 分け目のラインがくっきり見えるようになった
生え際	おでこと頭皮の境目が広くなっている（指2〜3本以上） 前髪の毛が細く、短くなってきた

つむじまわりの変化は鏡でチェックしづらいため、スマートフォンで写真を撮ってみるのもおすすめです。

女性がハゲ・薄毛を隠す方法

「ハゲてきたかも…」と思ったら、人と会うことが億劫になる時もありますよね。楽しく外出できるように、薄くなった部分を隠す方法を見ていきましょう。

それぞれ詳しく解説します。

ヘアアクセサリーを使う

カチューシャやヘアバンド、バレッタなどのヘアアクセサリーを上手に使えば、気になる部分を自然にカバーできます。髪のボリューム不足や分け目の広がりが気になる方におすすめです。

ただし、締めつけが強いタイプを長時間つけ続けると、頭皮に負担がかかり抜け毛の原因になることもあります。柔らかい素材でできた軽いアイテムを選び、日によってスタイルを変えるなど、頭皮に優しい工夫をしましょう。

分け目を変える

毎日同じ位置で髪を分けていると、分け目の部分に紫外線や摩擦のダメージが集中し、毛根が弱りやすくなります。定期的に分け目の位置を変えれば、特定の部分にかかる負担を分散できるでしょう。

髪が濡れた状態で分け目の位置を変え、根元を立ち上げるように乾かすことで、ボリューム感を生み、ハゲや薄毛を目立ちにくくする方法もあります。ただし、スタイリング剤を使いすぎると頭皮が詰まる恐れがあるため、使用量には注意が必要です。

ウィッグを使う

ハゲや薄毛の範囲が広い場合や、外出時の不安を低減したい方には、ウィッグを使う方法もあります。最近では部分用や前髪用など、ナチュラルで軽い素材のウィッグが増えており、自分の髪となじませやすいのが特徴です。

ただし、通気性の悪いものを長時間使用すると蒸れやすく、頭皮環境の悪化につながる場合があります。使用後は頭皮をしっかり清潔に保ち、ウィッグ自体のメンテナンスも欠かさないことが大切です。

薄毛隠しパウダーを使う

最近は、薄毛隠しパウダー（増毛パウダー）も人気です。

酸化鉄などの微粒子を頭にふりかけ、地肌を目立たせなくするアイテムで、特に分け目やつむじ周辺のカバーに効果的です。ササッと使いやすく、朝のスタイリングに取り入れやすいのが魅力でしょう。

価格もお手頃なものが多いですが、雨風で色落ちしやすい点はデメリットのひとつです。購入する際は髪色に合った色を選び、使ったら丁寧に洗髪することを忘れないようにしましょう。

女性のハゲ予防策

ハゲてきたかも…と気になったら、次の4つの方法で予防に努めましょう。日頃の生活から取り組めるものばかりです。

順番に説明していきます。

スカルプシャンプーやケアアイテムを使う

女性のハゲ予防の基本は、頭皮環境の改善です。髪の成長を支える有効成分が入っているシャンプーを選びましょう。

スカルプケアシャンプー	髪の育成を支える頭皮を健やかに保つ成分が入っている
薬用シャンプー	「医薬部外品」の認可を受けている商品。ふけ・かゆみを防ぐ成分（ピロクトン、オラミンなど）か、肌荒れを防ぐ成分（グリチルリチン酸2K、アラントインなど）が入っているシャンプーがおすすめ
アミノ酸系シャンプー	ほどよい洗浄力で、頭皮のうるおい（バリア機能）を残しながら洗える

生活習慣を見直す

睡眠不足、運動不足、過度な飲酒や喫煙などは、血流の悪化やホルモンバランスの乱れを引き起こしやすく、ハゲや薄毛のリスクを高めます。髪によい生活は、体にもよい生活と一致しているのです。

特に睡眠は、髪の成長を促す成長ホルモンが分泌される時間帯（22時～2時）を意識して、質のよい休息をとることが重要です。ストレスを和らげるためのリラックスタイムも、積極的に取り入れましょう。

髪の毛に必要な栄養を摂る

髪は主に「ケラチン」というタンパク質からできているため、良質なタンパク質を毎日の食事でしっかり摂ることが大切です。加えて、ビタミン、亜鉛、鉄分なども髪の成長に関わります。

タンパク質	肉、魚、卵、乳製品など
ビタミン	にんじん、魚卵、ブロッコリー、かぼちゃなど
亜鉛	貝、レバー、かつおぶしなど
鉄分	レバー、牛肉、あさり、かつおなど

無理なダイエットや栄養の偏りが続くと、髪への栄養供給が後回しになり、結果的に抜け毛や成長不良を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。

髪や頭皮に負担をかけない

熱いシャワーで髪を洗う、髪が濡れた状態で寝る、ドライヤーを近距離でかけるといった行為は、すべて髪と頭皮に負担をかけてしまいます。

また、ポニーテールやまとめ髪をきつく結ぶスタイルは「牽引性脱毛症」の原因になる場合があります。髪や頭皮はできるだけ優しく扱い、摩擦や刺激を減らすよう心がけましょう。

女性のハゲの治療法

ハゲの初期段階であれば、適切なケアにより改善に向かう可能性があります。しかし、ハゲが進行してしまうと、セルフケアや生活習慣の見直しだけではよくならないことも。改善しない場合は、医師による治療を受けることがおすすめです。

それでは、専門クリニックではどのような治療が受けられるのでしょうか？主な治療法を3つご紹介します。

それぞれ具体的に紹介します。

薬物療法

女性の薄毛治療でよく用いられる治療薬に、「スピロノラクトン」と「ミノキシジル」があります。

スピロノラクトンは内服薬です。男性ホルモンと女性ホルモンのバランスを整え、ヘアサイクルを正常に戻して抜け毛を予防する効果が期待できます。

一方、ミノキシジルは内服薬と外用薬の2つがあります。毛母細胞の活性化をサポートするとされ、3ヶ月ほどで効果が見込めます。

育毛メソセラピー

育毛メソセラピーは、髪の成長に必要な成分を頭皮に直接注入する治療法です。ミノキシジルやビタミン、アミノ酸などを含む薬剤を、注射や機器を使って頭皮に届けます。

内服薬よりも局所的に作用しやすく、早く治療の効果を体感したい方に向いています。ただし、費用は高めで、効果にも個人差があるため、事前に治療内容や価格をしっかり確認しておきましょう。

レーザー治療

低出力レーザーを使用した治療は、血行促進や毛母細胞の活性化を狙った方法です。毛髪の細胞が増殖して発毛量が増えたり、血流改善により髪を強くする効果が期待できます。

痛みが少なく、副作用のリスクも比較的低いとされています。他の治療法と併用されることが多いです。

女性のハゲは早期治療がカギ！気になったら専門医の診断を受けよう

ハゲが気になったら、できるだけ早く専門医の診断を受けることがおすすめです。髪や頭皮の治療は、早ければ早いほど選択肢が広がります。

また、自己流のケアだけでは効果が出にくいケースも多く、逆に症状を悪化させてしまうこともあります。薄毛の悩みを放置せず、信頼できる医師に相談することは、将来にわたって髪の健康を守ることにもつながるでしょう。

女性のハゲ治療に強いクリニック

ハゲ・薄毛治療は、病院やクリニックの選び方も非常に重要です。以下のページでは、女性のハゲ・薄毛治療に特化した全国のFAGAクリニックをエリア別に検索できます。

👉 【全国対応】女性の薄毛治療専門クリニック検索ページ

通いやすさや診療方針を比較し、自分に合ったクリニックを見つけましょう。

まとめ

女性がハゲる原因には、加齢、ホルモンバランスの変化、生活習慣、ストレスなどがあり、さまざまな要素が複雑に関わっています。分け目やつむじの地肌が透けて見えたら、早めの対処が必要です。

セルフケアで改善を目指すことも可能ですが、進行度によっては医療機関での治療が効果的です。薬や施術を含めた専門的なアプローチによって、若々しい髪を取り戻しましょう。