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【医師監修】ホルモン補充療法で髪の毛が増える?対応策についても解説

人には言えない・・・女性のためのお悩みコラム【FAGA・薄毛・抜け毛】

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女性の薄毛には、女性ホルモンの減少が関係しているケースもあります。そのため薄毛治療に関しては、クリニックによっては治療の1つとしてホルモン補充療法も提供しています。

そこで今回は、ホルモン補充療法で髪の毛にどのような影響があるのか、また薄毛の対応策について詳しく解説します。更年期に入ってから抜け毛が気になる方などは、参考にしてみてください。

この記事の監修者
藤東淳也先生

医療法人双藤会 産科・婦人科 藤東クリニック
理事長・院長 藤東 淳也(ふじとうあつや)

URL:https://fujito.clinic/

■診療科:産科、婦人科

【経歴】
医療法人双藤会 産科・婦人科 藤東クリニック 理事長・院長
1993年4月 東京医科大学病院 産科婦人科学教室 研修医
1994年5月 中野総合病院 産婦人科 医員
1995年6月 戸田中央産院 産婦人科 医員
1995年11月 東京医科大学 産科婦人科学教室 研究員
1997年4月 東京医科大学産科婦人科学教室 助手
1999年3月 東京医科大学麻酔科学教室
1999年7月 東京医科大学八王子医療センタ- 産科婦人科医長
2002年4月 東京医科大学産科婦人科学教室 助手
2002年5月 米国カンザス大学医学部 細胞生物学教室へ留学
2004年4月 東京医科大学産科婦人科学教室 講師
2004年11月 東京医科大学病院産科婦人科学教室 医局長
2008年6月 県立広島病院 婦人科部長
2010年6月 産科・婦人科 藤東クリニック 院長
2015年11月 医療法人双藤会 理事長

【資格】
日本産科婦人科学会専門医
医学博士
細胞診専門医
バイオインフォマティクス認定技術者
日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医
婦人科腫瘍専門医
母体保護法指定医
新生児蘇生講習会専門コース修了

健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
参考:国税庁「医療費を支払ったとき」より

この記事でわかること!

更年期障害における治療方法の1つ

ホルモン補充療法(HRT)は更年期障害の治療の1つで、文字通り不足した女性ホルモンのエストロゲンを補充する方法です。
まずは、更年期障害におけるホルモン補充療法の特徴や投与方法、副作用に関して1つずつ確認していきましょう。

投与の方法は6種類に分かれている

ホルモン補充療法は、2種類の薬剤6種類の投与方法に分かれています。
薬剤は、経口剤(内服薬)と経皮吸収型製剤の2種類があります。経口剤の成分は胃腸で吸収された後、肝臓から血液中に入ります。一方、経皮吸収型製剤は肌に貼る、または塗るタイプの薬剤で、皮膚から直接成分が吸収されます。

投与の方法については、子宮のある方・ない方によって、エストロゲン単独もしくは「エストロゲン+黄体ホルモン」が選択されます。なぜなら、子宮のある方は子宮体がん予防のために女性ホルモンの黄体ホルモンも投与する必要があるためです。
黄体ホルモンやエストロゲン製剤の投与周期について以下に周期の違いを紹介します。

子宮のある方への投与(服用)

(1)周期的併用投与法の間欠法
(主に閉経前後の方を対象)

エストロゲン製剤は21~25日間投与の後、5~7日程度の休養するパターンを繰り返す

黄体ホルモン製剤は10~12日間投与の後、一定期間の休養するパターンを繰り返す

(2)周期的併用投与法の持続法
(主に閉経前後の方を対象)

エストロゲン製剤を持続的に投与(休養期間なし)

黄体ホルモン製剤は12~14日間投与の後、一定期間の休養するパターンを繰り返す

(3)持続的併用投与法
(閉経後数年経過した方を対象)

エストロゲン製剤と黄体ホルモン製剤を持続的に投与(休養期間なし)

(4)持続的併用投与法
(閉経後数年経過した方を対象)

エストロゲンと黄体ホルモンが配合された製剤を持続的に投与(休養期間なし)

子宮を摘出した方への投与(服用)

(1)持続的併用投与法

エストロゲン製剤を持続的に投与(休養期間なし)

(2)間欠的投与法

エストロゲン製剤を21~25日間投与の後、5~7日程度の休養するパターンを繰り返す

なお、ホルモン補充療法を受けた場合、ホットフラッシュや自律神経系の不調といった更年期特有の症状の改善が期待できます。

参考:ホルモン補充療法(HRT)の種類について

ホルモン補充療法の副作用

ホルモン補充療法で注意すべきポイントとして挙げられるのが、治療による副作用です。
副作用は主に軽度と重篤な内容に分けられ、人によって症状の種類やリスクなども変わります。治療中に見られる軽度の副作用は、主に以下の通りです。

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 乳房のはり、痛み
  • 不正出血
  • おりもの

高血圧や60代以降の治療、5年以上の治療など特定の条件に当てはまる場合、脳卒中や乳がんといった重篤な副作用が発生するケースもあります。
副作用の症状や体調によっては、医師の判断で薬剤の投与を中止したり量を調整したりしてもらえるため、治療開始後に異変を感じた場合は速やかに相談しましょう。

ホルモン補充療法ができない人

人によってはホルモン補充療法を受けられない場合もあるため、注意が必要です。
例えば乳がんや子宮体がんの治療中、重度の肝臓病を患っている、心筋梗塞や脳卒中、血栓症の既往歴などがある方は、ホルモン補充療法を受けられません。また喫煙している方、過去に乳がんや子宮体がんにかかった方なども原則として受けられませんが、状況によって受けられるケースもあります。

他にも60歳以上の方や子宮筋腫、子宮内膜症の方、高血圧や糖尿病、肥満などの方については、治療を受けられるものの注意が必要なケースとされています。

ホルモン補充療法で髪の毛が増える?

更年期を迎えた女性に薄毛が多く見られる原因には、女性ホルモンの減少も関係していると考えられています。そのため、ホルモン補充療法を受けることで、髪の毛が増える可能性が期待できることもあります。
女性の薄毛治療専門クリニックによっては、内服薬や外用薬の他にホルモン補充療法にも対応しており、薄毛治療の1つとして選択される場合もあります。中でもFAGA(女性男性型脱毛症)のような女性ホルモン減少による薄毛症状では、ホルモン補充療法でヘアサイクルを改善できる可能性があると考えられています。しかし、その有効性は人によって異なると言えます。
ホルモン補充療法はあくまで更年期障害向けの治療であり、なおかつ副作用のリスクもあるため、発毛だけの効果を期待するものではない点に注意が必要です。

女性の薄毛には内服薬や外用薬などを用いた治療が必要

それでは、女性の薄毛に対してはどのような治療が効果的なのでしょうか。
以下に、女性の薄毛治療に使用される主な方法について説明します。

内服薬

女性の薄毛に関する主な治療方法として、内服薬が挙げられます。
一般的に多く用いられているのは、ミノキシジルやパントガールです。ミノキシジルは、血行促進作用やヘアサイクル改善の他、発毛や髪の成長因子を作る働きなどが期待できます。またパントガールは女性向けの薄毛治療薬で、髪の成長に必要な栄養素を補給することで、育毛をサポートする効果があると言われています。なお、ミノキシジル内服薬については、医師の処方のもと正しく服用する必要があります。

外用薬

女性の薄毛治療では、症状の進行度やその他の様々な理由から外用薬も処方される場合があります。
代表的なのはミノキシジルの外用薬で、内服薬と同様に血管の拡張などによる血行促進効果を得られます。また、発毛や成長因子を作り出す働きやヘアサイクルの改善も期待できます。
薄毛治療における外用薬は頭皮に塗るタイプなので、内服薬よりも副作用の心配が少ないと言われています。

メソセラピー

メソセラピーは、髪の成長や発毛に関する成分を頭皮へ直接注入する方法で、内服薬や外用薬よりも短い期間で抜け毛抑制や発毛促進の効果が期待できるとされています。
注入には注射器を用いるのが一般的ですが、レーザー照射、炭酸ガス、マイクロスパイクという極細の針を用いた方法など、痛みを抑えた方法もあります。
メソセラピー療法の有無や注入方法はクリニックによって異なるので、ホームページやカウンセリングの際などに確認しておくといいでしょう。

【治療の副作用・リスク】個人差や体質により、下記事項が発生する可能性もありますのでご注意ください。

治療名 副作用・リスク
パントガール 重篤な副作用は無し(ごく稀に頭痛、腹痛、下痢、めまい、動悸、胸やけなど)
ルグゼバイブ 重篤な副作用は無し(ごく稀にイライラ・動悸・不眠・神経過敏・胃腸障害・アレルギー症状など)
スピロノラクトン アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、動悸・息切れ、多毛症、むくみ、発熱、頭痛、乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
フィナステリド アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、赤ら顔、倦怠感、食欲不振
デュタステリド 乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
ミノキシジル(内服薬) 初期脱毛、動悸・息切れ、赤ら顔、多毛症、むくみ、立ちくらみ・めまい
ミノキシジル(外用薬) 初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、むくみ、立ちくらみ・めまい、発熱、頭痛
メソセラピー アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み・腫れ・赤み
エクソソーム アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み ※稀にアナフィラキシー反応があ
植毛
初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の腫れ・赤み ※自毛植毛の場合、傷口からの出血やショックロス、吐き気・嘔吐

 

ホルモン補充療法と白髪の改善効果は不明

ホルモン補充療法によって白髪が改善されるかどうかについても、明確に示されていません。ただし、白髪の原因には更年期障害によるエストロゲン減少も関係しているケースがあります。
髪の毛はメラニンという色素によって色付けられ、このメラニンは毛根を包んでいる毛包に含まれているメラノサイトから分泌される仕組みです。
メラニン色素を作り出す細胞は、ストレスや遺伝、加齢などによる影響で減少することがあり、その結果、白髪の増加につながります。
女性の薄毛治療クリニックはホルモンバランスにも着目していて、パントガールといった白髪防止効果の期待できる治療薬も取り扱っています。白髪が気になる方は、女性の薄毛治療クリニックについても検討してみてはいかがでしょうか。

更年期に入っても抜け毛や薄毛を予防するには?

ホルモン補充療法は、あくまで更年期障害に対する治療の1つです。更年期に入っても抜け毛や薄毛を予防したい時は、生活習慣の見直しを図ってみることも大切です。

ここからは、更年期による抜け毛や薄毛を予防する上で押さえておきたい生活習慣やヘアケアに関するポイントを6つ紹介します。

髪の毛に良い食べ物をバランスよく摂取する

比較的簡単に始められる対策と言えば、食生活の見直しです。
髪の毛の成長には、様々な栄養が必要とされています。食べ物に含まれている栄養には、髪にとって良い・必要な成分も含まれているので、バランスよく摂取するよう意識しましょう。

例えば、タンパク質は髪の毛の主成分でもあり重要な栄養素で、肉や魚などから摂取することができます。また、新陳代謝に重要なビタミンA、コラーゲンの生成につながるビタミンC、頭皮環境にも関係のあるビタミンEやHの含まれる食べ物も含めて、バランスよく摂取する必要があります。
更年期に入ると女性ホルモンのエストロゲンが減少するので、豆乳や豆腐などの大豆製品を意識的に取り入れるのも大切です。大豆製品に含まれているイソフラボンは、エストロゲンに似た働きをするとされています。

頭皮マッサージで血行改善し髪に栄養を届ける

頭皮の血行が滞らないよう、日常的に頭皮マッサージで血行の改善を図るのも薄毛予防には効果的です
血行不良は、ストレスや自律神経の乱れ、更年期によっても起こります。頭皮の血流が滞ってしまうと、髪に必要な栄養を効率的に補給できませんし、頭皮環境の悪化につながります。

自宅でできる頭皮マッサージの方法は以下の通りです。

  1. こめかみを軸に左右の側頭部を指の腹で優しく2~3回程度揉み込む
  2. 頭頂部を指の腹で10回程度優しく押す
  3. 頭頂部から後頭部、首の順でマッサージ

また、先端の丸いヘアブラシで優しくブラッシングをするのも頭皮の血行促進につながるので、定期的に行うといいでしょう。

ヘアケアを見直す

ヘアケアに問題があると、更年期によるエストロゲン減少といった要素と重なり、さらに薄毛や抜け毛につながってしまう可能性もあります。ヘアケアについても見直してみるのが、抜け毛抑制といった点でも重要なポイントです。

以下にヘアケアで注意すべきポイントを紹介します。

  • 洗髪前にヘアブラシで髪や頭皮に付着したホコリなどを取り除く
  • シャンプーの際は指の腹で優しく洗う
  • すすぎ残しのないように洗い流す
  • トリートメントで髪の保湿およびダメージケア
  • 洗髪後はタオルドライで水気をある程度取り除く
  • タオルドライ後、時間を空けずにドライヤーで乾かす
  • ドライヤーと頭の距離を最低でも15㎝程度離す

洗髪後に自然乾燥させている方は、タオルドライとドライヤーで早めに乾かしましょう。自然乾燥は頭皮に雑菌を繁殖させてしまうリスクがあるので、避けるようにしてください。

また、洗髪の際に爪を立てている方も注意が必要です。頭皮を傷つけるおそれがあり、頭皮環境の悪化、発毛や髪の成長にも影響を与えてしまいます。

ストレスの解消法を見つける

ストレスの解消法を見つけるのは、ホルモンバランスの乱れを抑える上でも欠かせません。
更年期に入ると、人によってはそれまで気にしなかった事でも目についたり我慢できなかったりと、ストレスが溜まりやすくなってしまいます。ストレスは、ホルモンバランスや自律神経の乱れ血行不良など様々な問題につながるため、頭皮環境の悪化および髪の毛の成長にとってもデメリットの多い状況です。

例えば、趣味を見つけたりアロマセラピーでひと息付ける環境を作ったりするなど、自分なりの方法でストレスをケアできれば、髪の成長にもいい影響をもたらすでしょう

良質な睡眠がとれるよう工夫する

睡眠不足や睡眠サイクルが乱れている方は、良質な睡眠を確保できるよう改善を図ってみましょう。
更年期の症状の1つに不眠があります。人によっては寝付けない、睡眠時間を確保しても疲れが取れないといった悩みを抱えている場合もあります。また睡眠の質は、髪の毛の成長に必要な成長ホルモンの分泌にも関係するため、薄毛や抜け毛リスクにも影響を与えかねません。

睡眠の質で悩んでいる時は、更年期障害の治療に加えて、就寝前のスマホ・タブレットの使用やカフェイン類の摂取を避けたり、起床後に日光を浴びる習慣を身に付けて体内時計を整えたりするなど、様々な点から対策を立ててみるのも大切です。

髪や頭皮に負担がかかるヘアスタイルを長時間行わない

更年期による症状に対する治療や対策に加えて、髪や頭皮に負担がかからないヘアスタイルを心がけるのも、抜け毛予防として意識すべきポイントと言えます。
牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)は、髪や頭皮に負担のかかる状態を継続している場合に起きる脱毛症です。特にヘアエクステの頻度が高い方、ポニーテールやオールバッグを毎日続けている方、ヘアアイロンやカールアイロンの使用頻度が高い方などは、注意しましょう。

セルフケアを行っても薄毛が進行している時はクリニックへの相談が大切

前段で紹介したセルフケアを行っても頭部全体の薄毛、抜け毛が進行している時は、女性の薄毛治療クリニックへ相談してみるのもいいでしょう。しかし、初めて利用する方にとっては、どのような場所なのかよくわからないと思います。そこで最後は、女性の薄毛治療クリニックに関する特徴や一般的な治療の流れについてわかりやすく紹介します。

薄毛の原因を調べてもらえる

専門のクリニックでは、カウンセリングおよび医師の診察を通じて薄毛や抜け毛の原因を探ってもらえます。
薄毛や抜け毛は様々な原因で発生することが多いため、セルフケアや市販の育毛剤などで改善できない場合もあります。特に女性の薄毛である「FAGA」は、ホルモンバランスだけでなく複数の要素が関係している可能性もあり、専門の医師による診断が必要です。

薄毛の症状に合わせた治療を提供してくれる

女性向け・女性専用の薄毛治療クリニックでは、症状に合わせて治療方法を提案してもらえます。
前半でも触れたように、薄毛治療には内服薬や外用薬、メソセラピーなどの方法があり、症状や体質などに合わせて治療薬の量や回数を決める必要があります。特に実績および経験豊富な医師・クリニックであれば、最適な方法で治療を進めてくれることでしょう。

まとめ

ホルモン補充療法は、主に更年期障害により減少したエストロゲンの補充を目的とした治療で、髪の毛を増やすための治療ではありません。ただし、女性ホルモンも薄毛と関係していると考えられていることから、ホルモン補充療法を提供している女性の薄毛治療クリニックもあります。
更年期による薄毛や抜け毛は、セルフケアで対処できる場合もあれば、専門の治療を受けなければ改善を図るのが難しい場合もあります。
最近抜け毛で悩んでいる方、頭部全体の薄毛が進行している方は、女性の薄毛治療クリニックでまずはカウンセリングを受けて、現在の状況を確認してもらってはいかがでしょうか。