「強髪」というヘアケアを知っていますか?
最近少しずつ注目を集めている強髪という施術、一部美容院で受けられるのですが、一体どんな効果があるのか、何をするのか、どんな方におすすめなのか、この記事でまとめて解説します。
美容に興味がある方、強髪を受けてみようと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
参考:国税庁「医療費を支払ったとき」より
この記事でわかること!
強髪(きょうはつ)とは?
ヒト幹細胞の再生因子を含んだエキスであるヒト幹細胞培養液を使い、育毛や養毛の効果を上げる薄毛ケアです。強髪プログラムでは、ヒト幹細胞培養液を使った施術を行います。
ヒトが持つ細胞をもとに行う施術であるため、効果を感じやすく薄毛ケアやボリューム改善に役立つと考えられています。
加齢などによって細く弱ってしまった髪を太い状態へ導き、ハリコシのある若々しい髪を復活させる効果が期待できます。また、抜け毛の予防効果も期待できるため、加齢によって細く弱々しくなってしまった髪のケアとして注目されているのです。
ヒト幹細胞培養液とは?
ヒト幹細胞培養液とは、ヒト幹細胞を培養したときに分泌される再生因子を含むエキスのことです。
培養液から幹細胞だけを取り出し、残った培養液のことをヒト幹細胞培養液と言います。
わかりやすく例えるとお出汁のようなものです。具から出たお出汁には栄養がたっぷり詰まっているのと同じように、ヒト幹細胞から出たエキスにも身体に良い因子が含まれているのです。
ヒト幹細胞自体は再生医療で注目されているもので、ヒトの体内にある細胞の1種です。ヒト幹細胞やヒト幹細胞培養液を用いて、怪我の再生、回復などを目指す医療が発達してきています。
再生医療から美容に応用したのが、ヒト幹細胞培養液によって髪を強く若々しく再生する強髪という施術です。
強髪で得られる効果とは?どんな方におすすめ
強髪で得られる効果には、薄毛ケア・ボリュームアップ・毛根の成長サポート・髪にハリコシを与えるといったことが挙げられます。
薄毛が気になる方
加齢によって薄毛が気になってきた方の薄毛ケアとして、強髪は効果的であると考えられています。
ヒト幹細胞培養液によって育毛や養毛を手助けする強髪は、加齢によって髪が細くなったり弱々しくなったりしてしまっている場合に良い効果が期待できます。
しっかりと芯のある濃い毛を再生させる効果が得られれば、薄毛の悩みを打開できるでしょう。
髪全体のボリュームダウンが気になる方
女性に特に多い、髪全体のボリュームダウンが気になるときにも強髪がおすすめです。
強髪では髪にハリコシを与え、強く芯のある状態へ導く効果が期待できます。結果的に髪をふんわりとボリュームアップさせることができるでしょう。
加齢によって徐々に髪のボリュームダウンが気になってくる方は多いですが、強髪で髪を元気な状態へ導いてあげればボリュームを取り戻し若々しいシルエットを取り戻すことができる可能性があります。
毛が細く弱ってきた方
毛が細く弱ってきた方は、毛根のサポートができる強髪によって良い効果を得られるでしょう。
強髪では毛根が細胞レベルで活性化されるため、太く強靱な毛が育ちやすくなります。そのため、加齢などが原因で細く弱った髪も徐々に回復し、太く強い若々しい髪になることが期待できます。
毛が細く弱ってきた方は、強髪によって元気な髪を取り戻せる可能性があります。
髪のハリコシ、ツヤがないと感じる方
強髪では、髪にハリ・コシ・ツヤを与える効果が期待できます。
髪のハリコシがなくなると髪全体がペタッとしてしまったり、毛が細くなってしまったりしてきます。また、弱った髪にはツヤがなくなってしまいます。
ハリ・コシ・ツヤがなくなった髪は若々しさを失ってしまい、見た目以上に老けた印象を与えてしまうこともあるため注意しましょう。
気になる方は、強髪で若々しい髪を取り戻せるように導いてあげると良いでしょう。
強髪施術の流れ
強髪プログラムの施術は、大きく分けて3段階の作業で完了します。
予め施術の手順や流れを把握しておきましょう。
①シャンプーとトリートメントをする
まずはシャンプーとトリートメントで髪を清潔な状態にします。
汚れや埃、余分な皮脂がついた状態では施術の妨げになる可能性があるため、事前の準備としてしっかり洗髪しておきます。
美容院やヘアサロンでの洗髪なので、カットやカラーでおこなうときと同じ感じで気楽に受けましょう。
②HSCをスポイトで塗布
HSCという液体をスポイトを使って頭皮に塗布します。
HSCにはヒト幹細胞培養液が含まれており、塗布することで毛根や細胞の活性化などの効果が期待できるものです。ヒト幹細胞培養液の濃度が高いほど効果が期待できると考えられるため、事前にHSCの内容を確認しておくと良いでしょう。
塗布するのは特に気になる部分が中心となるため、トップをふんわりさせたければトップ、こめかみの薄毛が気になるならこめかみに塗布します。頭皮全体に塗布することはあまりないので、自分の気になる部分を予め絞っておくと施術がスムーズです。
③専門機器で浸透させる
強髪用の専門機器を使ってHSCを頭皮に浸透させていきます。
エレクトロポーションと呼ばれる機器を使い、頭皮に直接微弱電流を当てます。
電流を頭皮に当てると聞くと怖いイメージを持つかもしれませんが、あくまで微弱電流を使うため、痛みを感じたり痺れたりといった危険なものではありません。
ただし妊婦さんや抗がん剤治療を受けている方、ペースメーカーを付けている方は施術を受けられないため注意しましょう。また、頭皮のかぶれなどの頭皮湿疹がある方は痛みを伴う場合があるため事前に相談してください。
完了までの時間は10分程度
強髪の施術は全体を通して10分程度です。
カラーやカットと比べても短時間で済むため、比較的気軽に受けられる施術であると言えるでしょう。
強髪は効果がない?
強髪について調べていると「効果がない」「意味なかった」といった声を見かけることがあります。
実際のところ、強髪の効果の出方には個人差があり、その中にも様々な理由があります。
ここでは、強髪の効果が出にくいとき、効果を感じられなかったときに考えられる理由を3つ解説します。
年齢によって効果に差がある可能性
強髪には年齢によって効果に差があると考えられています。
主に40代〜60代の方は強髪の効果を感じやすく、20代や30代の若い方はなかなか劇的な変化を感じられない傾向にあります。
年齢だけが影響するわけではないのですが、効果には大きく関わっていることには注意が必要です。
若いうちから薄毛が気になり、強髪を受けてみようと考えている場合は事前に医療機関でもカウンセリングを受けておくと良いかもしれません。脱毛症など強髪が効かない原因があれば、医療機関での治療を受けた方が良いでしょう。
悩みの原因による効果の有無
強髪は主に薄毛や髪の弱りが悩みである方が使う施術ですが、それらの原因が強髪では払拭できない場合、効果をあまり感じられません。
例えば、男性型脱毛症(AGA)などは男性ホルモンの影響が関わる薄毛のため、強髪によるヒト幹細胞培養液の効果では改善が見込めません。男性型脱毛症の治療には、病院で処方される薬や処置が必要になるのです。
しかし、女性の薄毛の多くは加齢によるものが多いため強髪での改善が見込めます。
自分の薄毛が加齢によるものなのか、脱毛症によるものなのかは素人目には判断できないため、医療機関などで確認しておくと良いでしょう。
単発または短期では効果が出にくい
強髪は単発、または短期での施術では効果が出にくいものです。
効果を上げるためには、長期に渡って何度も施術を繰り返す必要があります。強髪を受けるなら、2週間〜1か月程度を目安に何度も施術を繰り返しましょう。
さらに効果を得やすくするためには、頭皮ケア用のシャンプーを使うなど、自宅でのセルフケアを取り入れることが重要です。
強髪プログラムはどこで受けられる?
強髪プログラムを取り扱っている美容院やヘアサロンを探すには、ネットの予約サイトなどでメニュー検索するのが早い方法です。
強髪に関するよくある質問
最後に、強髪に関するよくある質問にお答えします。
強髪の施術は痛いですか?
強髪の施術は基本的に痛みを伴いません。
ただし、頭皮に傷や湿疹があるとしみたり痛みが出たりするので、施術前にきちんとチェックしておくのがおすすめです。
強髪は1回の施術にいくらかかりますか?
強髪の価格は美容院やヘアサロンによって異なります。
平均して5,000円くらいが相場ですが、微妙な差があります。安いと3,000円台、高いと10,000円弱程度のものがあり、使っているHSCのヒト幹細胞培養液の濃度や専門機器のクオリティなどによって価格差が出ます。
最初は高すぎず、安すぎない価格で提供しているところを探すのがおすすめです。
強髪は誰でもできますか?
強髪プログラムは年齢や性別を問わず受けられる施術です。
しかし、男女差や年齢差によって効果の大小は異なるため事前にきちんとカウンセリングをしておきましょう。
また、妊娠中の方、ペースメーカーを使用している方、抗がん剤治療を受けている方などは医療の観点から強髪を受けられないため注意してください。
強髪を受けられない方
妊娠中の方は、思わぬトラブルが起きる可能性があるため強髪は受けられません。産後、授乳中は問題なく受けられるため、妊娠中だけは施術を受けないようにしましょう。
ペースメーカーを使用している方は、エレクトロポーションのラジオ波などが影響し思わぬ事故となる可能性があるため施術を受けられません。
抗がん剤治療を受けている方の場合、薬の副作用による脱毛が強いため強髪の効果が見られません。治療を終えてから施術を受けるほうが良いでしょう。
強髪による副作用はありますか?
強髪には副作用がなく、基本的に気軽に受けられます。
男性型脱毛症(AGA)などの治療では副作用が伴いますが、強髪では特に副作用は伴いません。 【治療の副作用・リスク】個人差や体質により、下記事項が発生する可能性もありますのでご注意ください。
治療名
副作用・リスク
パントガール
重篤な副作用は無し(ごく稀に頭痛、腹痛、下痢、めまい、動悸、胸やけなど)
ルグゼバイブ
重篤な副作用は無し(ごく稀にイライラ・動悸・不眠・神経過敏・胃腸障害・アレルギー症状など)
スピロノラクトン
アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、動悸・息切れ、多毛症、むくみ、発熱、頭痛、乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
フィナステリド
アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、赤ら顔、倦怠感、食欲不振
デュタステリド
乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
ミノキシジル(内服薬)
初期脱毛、動悸・息切れ、赤ら顔、多毛症、むくみ、立ちくらみ・めまい
ミノキシジル(外用薬)
初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、むくみ、立ちくらみ・めまい、発熱、頭痛
メソセラピー
アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み・腫れ・赤み
エクソソーム
アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み ※稀にアナフィラキシー反応があ
植毛
初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の腫れ・赤み ※自毛植毛の場合、傷口からの出血やショックロス、吐き気・嘔吐
強髪で必ず髪が増えますか?
強髪による効果には個人差があります。そのため、強髪の施術を受けたからと言って必ず髪が増えるとは断言できません。
強髪は毛根や細胞を活性化させることで毛の再生を図るものですが、原因が単純な加齢ではない場合は効果が見られません。
男性型脱毛症(AGA)を始めとする脱毛症やその他の原因があると、強髪では養毛の効果が見られないため注意しましょう。
まとめ
強髪とは、一部の美容院やヘアサロンで受けられる施術です。
ヒト幹細胞を培養したときに抽出されるエキスを頭皮に浸透させ、毛根や細胞を活性化させることで育毛、養毛の効果が見込めます。
ヒト幹細胞は再生医療でも注目されており、美容施術にも取り入れられているものです。
強髪を受けることで、薄毛ケア・ボリュームアップ・毛根のサポート・髪にハリコシを与えるといった効果が期待でき、繰り返し施術を受けることで効果を感じやすくなります。
強髪施術は10分程度で完了するため、気になる方はぜひ体験してみてはいかがでしょうか?