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【医師監修】抜毛症(トリコチロマニア)の症状・原因・治療法、やめられないのはなぜ?

人には言えない・・・女性のためのお悩みコラム【FAGA・薄毛・抜け毛】

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「ストレスを感じると毛を抜いてしまう」「毛を抜く癖がやめられない」といった症状がある場合、抜毛症を発症しているかもしれません。今回は抜毛症の症状や原因、治療法などを解説します。抜毛症の可能性を判断するチェックリストも紹介しますので、気になる症状がある方は参考にしてください。

この記事の監修者

成増駅前かわい皮膚科
院長 河合徹

URL:https://kawai-hifuka.jp/

■診療科:皮膚科、小児皮膚科、美容皮膚科、形成外科

■資格・所属学会
・日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
・日本がん治療認定医療構 がん治療認定医
・日本医師会認定 産業医

■ご経歴
台湾生まれ、東京都板橋区出身。台湾大学医学部卒業。
日本国医師免許および台湾医師免許のダブルライセンス。
東京大学医学部皮膚科助教(2017年〜2019年)。
2020年11月板橋区に成増駅前かわい皮膚科を開業。

この記事でわかること!

自分で髪・眉毛を抜いてしまう「抜毛症(トリコチロマニア)」

抜毛症の原因や発症しやすい年齢・性別を解説します。

抜毛症(トリコチロマニア)とは

抜毛症はストレスが原因で自分の髪の毛や眉毛、まつ毛などを自分で抜いてしまう病気で、「抜毛癖」や「トリコチロマニア」とも呼ばれています。

不安や精神的なストレスを一時的に回避するために自分の体毛を抜くようになり、快感や解放感を覚え、癖になってしまうのが抜毛症の主な原因です。

抜毛症は子供や中学生・高校生に多く発症する

抜毛症は17歳までに発症することが多く、平均年齢は10代前半です。特に思春期の直前・直後は学校生活や人間関係、家庭環境などの悩みを感じやすく、ストレスによって発症するケースが多くなります。

抜毛症に見られる症状

抜毛症によく見られる症状を解説します。

毛を抜く行為がやめられない

抜毛症になると毛を抜く行為をやめたくても衝動を抑えられず、やめられない自分に対して嫌悪感を抱くこともあります。また、無意識のうちに毛を抜くことがあり、眠っている間に引き抜いてしまう人もいます。

抜いた毛を食べる食毛症を併発しているケースも

抜毛症の5~20%は、抜いた毛を噛んだり食べたりしてしまう「食毛症」や、食べた毛が胃の中に溜まって結石化する「毛髪胃石」を合併しているといわれています。

うつ病を併発している患者も多い

抜毛症は「強迫症」という精神障害のひとつです。うつ病を抱えている人が大きなストレスに晒されたり、大きく気持ちが沈んでしまったときに、毛を抜くことで気持ちを落ち着かせ、癖となり繰り返してしまうことがあります。髪を抜く行為と同様の理由で、毛を抜くに留まらず皮膚を剥く・爪を噛む・頬の内側を食べるといった行為に走るケースも存在します。

抜毛症と混同されやすい病気

抜毛症と間違われやすい病気である「強迫性障害」と「脱毛症」について解説します。

抜毛症と強迫性障害との違い

抜毛症は精神障害の一種ですが、強迫性障害は不安障害の一種です。

強迫性障害とは、合理的ではないとわかっているにもかかわらず「強烈な不安」が頭に浮かんで離れず、不安を取り払おうとして何度も同じ行動を繰り返すことをいいます。たとえば「細菌汚染の恐怖から過剰に手を洗う」「戸締りやガス栓などを過剰に確認する」ことで日常生活に支障をきたすような行動が該当します。

抜毛症と強迫性障害は互いに関連性があると考えられ、併発することもあります。

抜毛症と脱毛症との違い

抜毛症は体毛を自分で抜いてしまう病気ですが、脱毛症は自然に毛が抜けてしまう病気です。抜毛症は精神疾患のため、毛を抜く行為をやめることが基本的な治療です。一方、脱毛症は皮膚疾患であるため、毛が抜けた部分の皮膚に対して治療を行います。後述するように、かかる病院も違いますので注意してください。

抜毛症の原因の多くはストレス

抜毛症はさまざまな要因が関わって発症しますが、多い原因はストレスです。認知度があまり高くないため、本人も家族も病気だと気づかず、病院を受診するのが遅れるケースも少なくありません。

抜毛症の可能性は?チェックリスト

抜毛症のチェックリストを紹介しますので、気になる症状がある方は当てはまるかどうか確認してみましょう。

・毛を抜く癖をやめたいのにやめられず、何度も繰り返す
・毛を抜くことを我慢するのが容易ではない
・毛を抜く行為に対して嫌悪感や恥ずかしさを抱いている
・毛を抜き続けたことで頭髪が薄くなり、人に会うのが恥ずかしい
・眠っている間に毛を抜いてしまう

ひとつでも当てはまる症状があれば抜毛症の可能性があるため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

抜毛症は治るのか

抜毛症は原因がはっきりしないため、明確な治療法や確実に効果のある薬は見つかっていません。しかし、医療機関で適切な治療を受ければ症状が軽減することもあります。

抜毛症の治療・治し方

抜毛症を病院で治療するときの方法や科目、治るまでの期間を解説します。

【治療の副作用・リスク】個人差や体質により、下記事項が発生する可能性もありますのでご注意ください。

治療名 副作用・リスク
パントガール 重篤な副作用は無し(ごく稀に頭痛、腹痛、下痢、めまい、動悸、胸やけなど)
ルグゼバイブ 重篤な副作用は無し(ごく稀にイライラ・動悸・不眠・神経過敏・胃腸障害・アレルギー症状など)
スピロノラクトン アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、動悸・息切れ、多毛症、むくみ、発熱、頭痛、乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
フィナステリド アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、赤ら顔、倦怠感、食欲不振
デュタステリド 乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
ミノキシジル(内服薬) 初期脱毛、動悸・息切れ、赤ら顔、多毛症、むくみ、立ちくらみ・めまい
ミノキシジル(外用薬) 初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、むくみ、立ちくらみ・めまい、発熱、頭痛
メソセラピー アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み・腫れ・赤み
エクソソーム アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み ※稀にアナフィラキシー反応があ
植毛
初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の腫れ・赤み ※自毛植毛の場合、傷口からの出血やショックロス、吐き気・嘔吐

 

抜毛症で受診するなら何科?

抜毛症の治療は、精神科や心療内科が対象です。明らかに抜毛症であるとわかっている方は精神科・心療内科にかかりましょう。しかし、無意識に毛を抜いてしまう人が「毛が抜けてしまった箇所」を発見すると、一見「自分で抜いたもの」なのか「自然に抜けたもの」なのか判断できない可能性もあります。判断がつきにくい場合には、皮膚科医に相談してみてください。

抜毛症治療

抜毛症を発症した場合、精神科での治療は主に「認知行動療法」や「薬物療法」が行われます。

認知行動療法は薬を使わずに「毛を抜く癖」そのものにアプローチする方法です。抜毛しそうになったときに「ペンを握る」「手をぎゅっと握る」などの行動を取れるように練習します。一方、薬物療法では抗うつ薬や抗不安薬などの薬を使って症状をコントロールします。

いつ治る?抜毛症が治るまでの期間

抜毛症は1年以下で快方に向かうケースもあれば、10年20年と長期に及ぶ場合もあります。治療を受けた人のうち約3分の1が1年以下でよくなることが確認されていますが、13歳以降に発症した場合は慢性的なものになりやすく、20年以上続くこともあります。

症状が軽い場合は、本人が自覚することで抜毛をやめることが出来ますが、原因となるストレスの除去が難しい場合は長期化する可能性があります。

市販の薬用育毛剤を使用

手軽に始められる治療方法として、市販の薬用育毛剤を試してみるのもおすすめです。毛根や頭皮の炎症をケアする成分が含まれ、症状の緩和が望めます。

トリコチロアール

トリコチロアール

トリコチロアールは、傷ついた頭皮と毛根をケアすることで発毛促進・毛生促進が期待できる薬用発毛促進剤です。99%以上が頭皮改善成分であり、毛根や頭皮の炎症をケアしながら育毛効果が期待できます。刺激する可能性のある成分は使用していないので、傷ついた頭皮や毛根にしみることはありません。天然アロマオイルを配合しているので、毎日のケアもリラックスして使用することができます。

商品名 トリコチロアール
メーカー 株式会社スパイン製薬
種類 医薬部外品
容量 80ml
定価(税込) 8,778円
定期購入価格(税込) 1,980円/初回、定期コース
※お届け周期および定期購入コース詳細につきましては、公式サイトをご確認ください。
公式サイトはこちら

出典:株式会社スパイン製薬

子供や家族が抜毛症・・・やめさせるには

抜毛症は若年層から年長者まで発症する可能性があります。特に子どもは小学校低学年から中学校頃に発症するケースが多いため、子どもや家族が抜毛症になった場合の対処法を解説します。

責めずに寄り添うことが大切

抜毛している子どもや家族に対して、叱ったり無理にやめさせようとすると心に負担がかかり、隠れて抜くようになることで症状が悪化することがあります。

「みっともない」「やめなさい」などと頭ごなしに注意せず、本人の話をゆっくり聞いたうえで「一緒に治そうね」と寄り添う姿勢が大切です。

抜毛症の子供への対応

抜毛症の子どもは無意識に毛を抜いていることがあり、本人が認めない場合もあります。子どもの抜毛症は人間関係、学校、家庭環境、進学などの悩みによるストレスが原因であることが多いため、まずは本人の気持ちを理解し、根本的な原因を解消することが大切です。

抜毛症のよくある疑問

抜毛症に関してよくある疑問に答えます。

抜毛症で生えてこないこともある?

抜毛症によって失った毛も、毛を抜く行為をやめることができれば再度生えることも期待できます。毛を抜くことをやめても生えてこない場合は、ミノキシジルなど、脱毛症で使用する薬剤を使用する場合もあります。

一方で年単位で長期間抜毛症の症状が続くと、毛根へのダメージが継続するため、組織障害が生じたり、炎症を起こして毛根が消失し、毛が生えてこなくなってしまうこともあります。このような脱毛跡を改善したい場合は、植毛する必要が出てきます。同じ部分の毛を何度も抜き続ければ、頭皮の一部分だけ髪の毛が丸ごとなくなってしまうケースもありますので、毛髪を失わないためにも早めの治療が大切です。

ストレスがないのに毛が抜ける・・・これって抜毛症?

抜毛症の原因の多くは精神的なストレスですが、特段ストレスがないのに毛が抜けるときは別の原因が考えられます。

免疫機能の異常によって起こる「円形脱毛症」やホルモンバランスの変化などが原因の「びまん性脱毛症」が考えられますので、早めに皮膚科へかかるようにしてください。

まとめ

抜毛症の人は、一時的にストレスから逃れる手段として「毛を抜く」という行為を繰り返しているので、まずはストレスの原因を理解して対処する必要があります。毛を抜き続けると生えてこなくなる恐れがあるため、なかなか癖が治らない場合は精神科医の受診も検討しましょう。