紫シャンプーは、ヘアカラーを楽しみたい方にメリットのあるシャンプーです。また、ヘアカラーの色によって効果を得やすいかどうかが変わるため、髪色との相性を把握しておきましょう。
この記事では、紫シャンプーの特徴、使い方や効果、使用時の注意点について詳しく解説していきます。紫シャンプーに興味のある方や紫シャンプーの注意点を押さえた上で使用を検討したい方などは、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること!
紫シャンプーとは?
紫シャンプーは文字通り紫色の色素が含まれているシャンプーで、色落ちや黄ばみの抑制といった効果を得られるのが大きな特徴です。
特にヘアカラーをしている方は、紫シャンプー利用のメリットがあるかもしれません。詳しい使い方は後半で紹介しますので、参考にしてみてください。
容器の形状については、一般的なシャンプーの様にポンプ式をはじめチューブタイプやボトルタイプなど、メーカーによって様々です。また、紫シャンプーはやネットショップ、量販店といったドラッグストア以外の店舗でも取り扱われています。
紫シャンプーで期待できる効果
ここからは紫シャンプーの使用によって期待できる効果を確認していきましょう。紫シャンプーの主な効果は、以下の3つです。
・特定の髪色を保つ
・黄ばみの低減
特に色落ちや髪色について気になっている方や、ヘアカラーにこだわりを持っている方におすすめです。それでは、紫シャンプーの使用で期待できる効果を詳しく解説していきます。
ヘアカラーを長持ちさせる
カラーリングしてもすぐに色落ちしたり発色しない場合は、紫シャンプーによって改善できる可能性があります。
紫系のカラーリング、バイオレット(鮮やかな紫色)などのヘアカラーを行った後、紫シャンプーで洗髪すると発色の良い紫色を保つことが可能です。また、同系統のカラーリングであれば、色を長持ちさせられるという特徴があります。
パープル系のカラーリングを検討している方や、カラーリングしたものの発色や色持ちで悩んでいる方は、紫シャンプーを活用してみることがおすすめです。
髪色の黄ばみを低減
紫シャンプーには、ブリーチ後の黄ばみを低減する効果が期待できます。
紫シャンプーに用いられている紫色は、黄色の補色です。補色は色の反対色を指す用語で、色相環という色を円形に配置した表で確認できます。例えば、赤色の補色は緑・青緑などです。色相環に沿って補色を混ぜていくと、元の色は白色に近づいていく特性を持っています。
そのため、紫シャンプーを使用することで、ブリーチ後の髪色が黄ばんで見える時は黄色を打ち消してくれます。補足ですが、白髪に対して紫シャンプーを使用しても、紫色は残りません。カラーリング用の製品ではないため、万が一薄い紫色が残っても2日程度で抜けていきます。
アッシュカラーなど特定の髪色に対して色落ち防止効果を期待できる
紫シャンプーは、アッシュカラーなどパープル系以外の髪色に対しても色落ち防止効果を期待できる場合があります。
以下は、紫シャンプーと相性が良いヘアカラーです。
・シルバーカラー
・ミルクティーカラー
・ホワイトカラー
・ピンク系統のカラー
・ブルー系統のカラー
ブルー系統のカラーは、紫色に近いため発色を保つことが出来ます。また、アッシュカラーやミルクティーカラー、ホワイトカラー、ピンクカラーなどは黄ばみが目立ちやすくなるため、補色によってカラーリング直後の色合いを残せるようになります。
他にもシルバー系の髪色で紫シャンプーを行うと、黄ばみ消しや色落ち防止だけでなく、赤み防止も期待できる場合があります。
紫シャンプーの注意点
紫シャンプーを検討する際は、メリットだけでなく注意点についても把握しておく必要があります。
黄ばみや色落ち防止が出来る便利なシャンプーに思えますが、きしみやヘアケアといった点で注意しなければならないポイントがあります。
ここからは、紫シャンプーを使用する前に押さえておくべき注意点をわかりやすく紹介していきます。
ダメージケア向きのシャンプーではない
紫シャンプーは、ダメージケアや保湿ケア向きのシャンプーとして作られていません。ヘアカラー後のダメージ補修を目的としている場合は、別の方法でヘアケアを試みる必要があります。
特に髪のパサつき、枝毛や切れ毛など髪色以外のトラブルに対処したい時は、紫シャンプーではなく、ダメージケア用のシャンプーやヘアオイル、トリートメントなどを検討してください。
一部のヘアカラーに対して色落ち防止効果は期待できない
紫シャンプーの購入を検討する際は、色落ちや黄ばみ防止効果を期待できる色について把握しておきましょう。
まず、紫シャンプーはブリーチしたカラーリングに色落ちや黄ばみ防止効果を発揮できます。ブリーチしていないカラーリングに対しては、期待したような効果が得られません。
紫シャンプーは、赤色やオレンジ色などの紫色の補色ではないカラーリングに対して色落ち防止効果がありません。色の打ち消しは、補色同士である必要があるため、前述の紫シャンプーと相性が良いヘアカラーを確認してみてください。また、カラーリングした髪に効果があるため、黒髪に紫シャンプーを行っても特に変化はありません。
そのため、ヘアカラーとの相性やブリーチの有無による効果を把握しておかないと、「紫シャンプーしても効果がない・・・」といった後悔に繋がることになってしまいます。
もし、紫シャンプーを使用しても効果がないと感じた場合は、別の色を配合したカラーシャンプーを再度検討してみるのも良いかもしれません。カラーシャンプーには、紫以外にもピンクやシルバーなど様々な種類があります。
種類によってきしみやすくなる可能性
髪質や紫シャンプーの種類によっては、髪の毛のきしみが目立つ可能性もあるため、使用時に注意が必要です。
前述したように、紫シャンプーは基本的にダメージケア向きのシャンプーではないため、カラーリング後に使用しても充分な髪の補修効果を得られません。また、ブリーチやカラーリングは髪のパサつきやきしみにつながりやすく、紫シャンプー後もダメージが続いている状態です。
そのため、カラーリングや紫シャンプーを行う時は、トリートメントなどで髪の補修や保湿を心がけることが大切です。
タオルや服などに付着すると落としにくい
紫シャンプーを使用する時は、お風呂場や洗面台、タオル、衣服などへ色素が付着しないよう気を付けましょう。
シャンプーに含まれている紫色の成分は、すぐに洗い落さないと付着し、後から取り除けなくなってしまいます。お風呂場や洗面台についてしまった場合は、時間を置かずに洗い流せば色の付着を防止することが可能です。衣服についた場合は、漂白剤を用いるかクリーニング店で洗ってもらうことで色を落とせるでしょう。
紫シャンプーの頻度
紫シャンプーの使用頻度は、1週間以上空けると黄ばみや色落ちといった問題が出てしまう可能性もあるので、少なくとも3日に1回程度の頻度で紫シャンプーを使用するのがいいでしょう。
また、カラーリング当日に紫シャンプーを行っても効果が薄いため、使用開始のタイミングは、カラーリングから2〜3日後とされています。紫シャンプーの効果を活かすためには、使用タイミングを見計らうのも大切です。
紫シャンプーの使い方
ここからは、紫シャンプーの使い方について1つずつ確認していきましょう。
普通のシャンプーで髪と頭皮の汚れを落とす
紫シャンプーを使用する前に、通常のシャンプーで髪や頭皮に付いた汚れを落とす必要があります。皮脂汚れやヘアオイルなどが髪の毛に付いていると、紫シャンプーで洗っても充分な色落ち防止効果などが得られません。
頭皮を傷つけたり摩擦で髪へダメージを与えたりしないように、指の腹でマッサージするように全体を洗うと良いでしょう。他にも、お湯の温度を37℃前後のぬるま湯に設定しておくことも、髪へのダメージを低減させる上で欠かせません。
紫シャンプーを泡立てて泡パック
紫シャンプーを適量もしくは通常のシャンプーより少し多めに取ったら、軽く泡立てながら指の腹で髪全体になじませていきます。
通常のシャンプーと異なるのは、泡パックを行うという点です。色落ちや黄ばみ防止が目的なので、髪の毛に紫シャンプーの成分を浸透させる必要があります。
紫シャンプーを軽く泡立てて髪全体になじませたら、しばらく泡パックを行います。泡パックの時間はパッケージに記載されているので、製品ごとの目安時間に合わせたり、髪質で調整したりしましょう。
目安として髪が細く柔らかい場合は1回に7分前後、硬い場合は10分前後とされています。
丁寧にすすいで泡を落とす
泡パックした後は、お湯で丁寧に泡を落とします。
すすぐ際は、洗い残しのないようにしましょう。紫シャンプーの泡が残ってしまうと、特に頭皮がダメージを受けてしまいます。頭皮トラブルを避ける上でも、洗い流す時は頭皮から髪先まで丁寧に行うようにしてください。
トリートメントで髪のツヤや潤いを保つ
泡を完全に洗い落した後は、カラーリングやブリーチで傷んだ髪の毛をトリートメントで補修します。
インバストリートメント(洗い流すタイプのトリートメント)の場合は、髪の毛に付いた水分を切って、毛先から丁寧に馴染ませていくことがポイントです。また、手ぐしやコームで全体にさらに馴染ませ、トリートメントに記載されている目安時間まで放置した後、ぬるま湯で丁寧にすすぎます。
アウトバストリートメント(洗わずに使用可能なトリートメント)の場合は、お風呂から出て髪の毛についた水分を切った後に、手ぐしで髪の毛に馴染ませます。その後は、ドライヤーで頭皮から毛先に向かって乾かしていき、8割程度乾いたら再度トリートメントを行い、冷風でしっかり乾かします。
ドライヤーでムラなく乾燥させる
インバストリートメントの後は、ドライヤーで髪を乾かします。
ドライヤーで乾燥させる際は、熱で髪が傷まないよう20㎝以上本体を離すのことも大切です。また、頭皮や髪に雑菌などが付いてしまうため、自然乾燥は避けるようにしましょう。
紫シャンプーを使う時のポイント
続いては、紫シャンプーの効果を低下させないために押さえおくべきポイントを解説していきます。
通常のシャンプーを行った後に髪に残った水分を絞る
通常のシャンプーで汚れを洗い流した後は、紫シャンプーの前に水分をよく取っておくことが重要です。
大量の水分が髪の毛に残っていると、紫シャンプーを使用した際に薄まってしまいます。そのため、シャンプー後はタオルで余分な水分を取りましょう。タオルドライの手間をかけたくない時は、髪の毛を軽く絞るだけでもある程度の水分を減らせます。
紫シャンプーを使用する際は泡立て過ぎないように気を付ける
紫シャンプーを使用する時は、泡立て過ぎないように気を付ける必要があります。
他のシャンプーと同様、紫シャンプーも泡立てて使用しますが、泡立て過ぎると発色に影響が出るおそれがあります。そのため、適度な泡立てを心がけましょう。泡立てる工程よりも泡パックで髪になじませる工程を重視することが大切です。
紫色の付着を避けたい時は手袋を着用
指や爪に色素を付着させたくない時は、手袋を着用すると良いでしょう。
紫シャンプーに含まれる色素は、指や爪に付着するほどの成分ではありません。しかし、爪の間に入り込む可能性があります。指や爪の間などに紫色の色素が付着した場合は、水で洗えば数日程度で落とすことが出来ます。
紫シャンプーの選び方
紫シャンプーと言っても、成分や機能はメーカーによって違います。ここからは、紫シャンプーを選ぶ際に最低限確認しておくべきポイントをわかりやすく紹介していきます。
色素の濃さを比較
ブリーチ後や色落ちによる黄ばみを抑えたい時は、色素の濃いもしくは一定程度の濃さを期待できる紫シャンプーから検討するのがおすすめです。
色味の薄い紫シャンプーは、黄ばみの防止効果やヘアカラーを長持ちさせる効果が期待できません。紫シャンプーの色素や色味は、メーカーによって違いますが、色素の濃度についてはわかりやすく表記されていないため、レビューや製品比較情報などを複数参考にしながら検討すると良いでしょう。
ヘアカラーに合った種類を選択する
前述したように、ヘアカラーが紫色と同系統、青系統の場合は、色素の濃い紫シャンプーを選ぶと良いでしょう。紫や濃い青色をキープするには、紫シャンプーで複数回色素を浸透させるか、濃い色素のシャンプーを使用する必要があります。
しかし、色素の濃い紫シャンプーはムラになる可能性があるため、ムラを避けたい時や色味の保持より黄ばみ防止を重視している場合は、濃いめではない紫シャンプーでもいいでしょう。
スタイリング剤を使用している場合は洗浄力にも注目
通常のシャンプーだけではべたつきやすい方やスタイリング剤やヘアバームなどを使用している方は、洗浄成分についても注目しましょう。
前半でも解説したように、紫シャンプーは通常のシャンプーと比較して洗浄成分より色素の浸透を重視した製品です。そのため、洗浄力の強さはあまり期待できません。
ただし、中にはうるおい成分や洗浄成分を一定程度配合させたタイプもあるので、通常のシャンプーで2回洗浄しなければいけない時や、紫シャンプーでも洗浄したい時は、特に比較すべきポイントと言えます。
容器の種類で使いやすさを向上
容器の形状も、使いやすさや汚れにくさを比較する際に大切なポイントです。
冒頭でも軽く触れたように、紫シャンプーの形状はメーカーによってさまざまです。一般的に使いやすいタイプは通常のシャンプーと同様のポンプ式で、プッシュすれば適量を簡単に取り出せます。
チューブタイプやボトルタイプと異なり、誤って大量のシャンプーを出してしまう可能性が低いため、衣服やお風呂場の床・壁を汚さずに使用しやすいでしょう。
まとめ
紫シャンプーは、ヘアカラーの色落ち防止や発色の維持、黄ばみ防止といった効果を期待できるカラーシャンプーです。ブリーチ後やパープル、アッシュカラー、シルバー、ピンクなどのカラーリング時は、色落ちや黄ばみ防止効果を得られます。
パープルやブルー系統のヘアカラーを行っている方やブリーチ後の黄ばみが気になる方などは、今回の記事を参考にして紫シャンプーを検討してみてはいかがでしょうか。