【美容師監修】タイプ別のおすすめ固形シャンプー！メリット・デメリットについても解説

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固形シャンプーは、液体シャンプーと同じく髪の毛を洗浄するための製品で、容器にプラスチックを使用せず、環境に配慮されたシャンプーとして知られいます。
この記事では、固形シャンプーの特徴やおすすめの製品について詳しくご紹介します。固形シャンプーに関心を持っている方や固形シャンプーを把握した上で使用を検討したい方などは、参考にしてみてください。

この記事の監修者

étora hair
代表 NAO（カドグチ ナオミツ）
URL:https://etora.net/

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◇PROFILE
美容師歴13年。
渋谷にあるヘアサロン『étora hair』代表。
お客様1人1人に寄り添った丁寧なカウンセリング、接客を心がけ、トレンドを押さえたスタイルを提供している。

 

この記事でわかること！

固形シャンプーの特徴と使い方

天然由来の成分で作られた固形のシャンプー

固形シャンプー（シャンプーバー）は文字通り固形タイプのシャンプーで、天然由来の成分が配合されている製品も多くあります。見た目は石鹸と似ていますが、石鹸はアルカリ性なのに対して固形シャンプーは弱アルカリ性もしくは弱酸性です。

液体シャンプーは、水と界面活性剤を中心とした成分で作られているものが多いです。界面活性剤は水と油になじみやすい性質があり、お湯だけでは洗い落とせない油汚れも落としてくれます。そのため、頭皮の皮脂汚れなども取り除くことが可能です。

一方、固形シャンプーの多くは、界面活性剤や水の代わりにココナッツオイルなどといった天然由来の保湿成分、肌への影響が少ない少ないアミノ酸系洗浄成分で構成されているのが特徴です。
天然由来の成分を好む方などは、固形シャンプーを検討してみるのもいいかもしれません。

使い方は液体シャンプーと大きく変わらない

固形シャンプーの使い方については、液体シャンプーと大きく変わりませんが、お湯で溶かしながら泡立てる必要があります。使用する際は、髪を予洗いした後に固形シャンプーを濡らし、手のひらで泡立たせていきます。直接髪で泡立てると髪が傷むこともあるため、泡を立たせてから髪の毛に乗せるほうが良いでしょう。

その後は、その泡を頭皮や髪になじませながら、指でマッサージするようなイメージで汚れを落としていく流れです。お湯で洗い落とす際は、洗い残しがないよう気を付けましょう。成分が残っていると、頭皮ダメージにつながるおそれがあります。

固形シャンプーのメリット

固形シャンプーの特徴や使い方を把握した後は、使用するメリットについて確認していきましょう。メリットに関する注目ポイントは、環境負荷軽減、天然由来、コスパの3点です。

プラスチック容器不要で環境負荷を軽減

液体シャンプーにはプラスチック容器が使われているため、環境負荷という点で課題があります。なぜなら、プラスチックは石油から製造されていて、廃棄・燃焼の際に二酸化炭素が排出されるためです。
二酸化炭素は温室効果ガスの1つで、地球温暖化などの気候変動を引き起こす原因とされています。気候変動は、現役世代や次の世代の暮らしに大きく関わる問題なので、1人1人の意識を変えなければいけません。

しかし、固形シャンプーの容器の多くは紙製の箱なので、環境に優しい製品と言えます。そのため固形シャンプーを購入すれば、間接的に気候変動対策に貢献していることにもなるでしょう。

天然由来の成分で肌トラブルが起きやすい方にも使いやすい

市販されている液体シャンプーは洗浄成分が比較的強いものが多く、人によっては頭皮の乾燥や炎症といったトラブルにつながる場合もあります。そのため、できるだけ肌への影響が少ない成分を多く含むシャンプーを選ぶのが、頭皮トラブルを避ける上で大切なポイントです。

天然由来の成分で作られた固形シャンプーは肌への影響が少なく、肌トラブルが起きやすい方でも利用しやすい製品だと言えます。界面活性剤不使用でなおかつ肌への影響が少ないアミノ酸系洗浄成分などが用いられており、肌への影響が少ないという点でメリットを感じられることでしょう。

液体シャンプーと比較してコスパがいい

固形シャンプーは髪の毛や頭皮だけでなく、全身にも使用できる製品もあります。液体シャンプーより価格という点でもメリットがあります。
固形シャンプーの価格は約1,000～3,000円、液体シャンプーは1本あたり600～800円程度が多いので、価格だけ見ると液体シャンプーの方が安い感じがするかもしれません。

ただし、消費のはやさでは固形シャンプーの方が消費のスピードが遅く、またコンパクトなサイズながら液体シャンプー2～3本分に相当するとも言われています。

固形シャンプーのデメリット

続いては、固形シャンプーの主なデメリットについて詳しく解説していきます。

洗髪後にきしむことがある

固形シャンプーのpH（アルカリ性・酸性を示す尺度）は製品によって異なるものの、弱アルカリ性のケースもあります。髪の毛や頭皮などは弱酸性なので、アルカリ性や酸性に変化してしまうと頭皮トラブルや髪のパサつきといった影響を受けてしまいます。

また、アルカリ性に変化するとキューティクルが開き、髪内部の栄養が流出してしまい乾燥やきしみ感につながり、ヘアケアが必要な状態になります。
すると弱酸性のシャンプーよりもきしみやすくなるため、なるべく弱酸性の製品を選んだり洗髪後に丁寧なヘアケアを施したりすることが大切です。

保管場所の環境によって溶けやすい場合も

保管場所の温度や湿度、製品の性質によっては、溶けやすくなってしまう場合もあります。使用できる量も減ってしまうので、なるべく溶けないよう保管場所の換気を良くしたり、使用後は固形シャンプーの水気を切っておくことが大切です。底に隙間のある容器に固形シャンプーを置いておけば、容器に水が溜まることを防止できますので長持ちさせることができます。

液体シャンプーと比較して1回の使用量がわかりにくい

固形シャンプーの使用量は、液体シャンプーと比較してわかりにくいと言えます。特に固形シャンプーに慣れていない方には、注意すべきポイントです。
使用量が少なすぎると髪や頭皮を洗浄しきれませんし、多すぎると髪や頭皮にダメージを与えるおそれがあるかもしれません。また、髪の長さによって適量は異なるため、慣れるまで時間がかかる場合があります。

適量で使用するには、まず固形シャンプーのパッケージに使用量に関する目安が記載されていないか確認しましょう。記載されていない場合は、実際に使用しながら全体に泡が行き届くよう泡立てて、少しずつ調整するようにするといいでしょう。

泡立てるのに時間がかかる

液体シャンプーより泡立てるのに時間がかかる点は、 デメリットの1つです。液体シャンプーは固形シャンプーと同じくお湯で馴染ませなければいけないものの、短時間で泡立ちます。

一方、固形シャンプーには水分が含まれていないため、お湯でしっかり馴染ませなければ泡立ちません。また製品によっては泡立ちにくいタイプもあり、慣れの必要なシャンプーとも言えます。

固形シャンプーを選ぶ時に注目すべきポイント

固形シャンプーのメリットとデメリットを理解した後は、選び方についても知っておきましょう。

乾燥肌などの場合は保湿成分にも着目

特に肌トラブルが起きやすい方、髪のきしみ感を少しでも抑えたい場合は、配合されている保湿成分についても着目してみましょう。
前半でも触れたように、固形シャンプーの中には弱アルカリ性の性質を持つシャンプーもあり、洗髪後にきしみやパサつきを強く感じる可能性があります。また保湿成分の少ない固形シャンプーを使用した場合、髪や頭皮の乾燥でトリートメントをより丁寧に行わなければいけないケースもあるかもしれません。

そこで洗髪後の乾燥やきしみを少しでも避けるには、オリーブオイルや椿オイルなどの保湿成分が配合されている固形シャンプーから比較検討してみるといいかもしれません。

香料成分から自身の好みに合ったものを選んでみる

固形シャンプーを好みの香りで選ぶのもいいでしょう。香りの種類は非常に多く、ローズマリーやジャスミン、ラベンダーなど、メーカーや商品によって様々です。また天然成分重視の方であれば、天然由来の香料が使用された固形シャンプーがおすすめです。強い香りが苦手な方は、無香料タイプの固形シャンプーという選択肢もあります。

肌トラブルが起きやすい場合は洗浄成分の強すぎないシャンプーを選ぶ

肌トラブルが起きやすい方は、各商品の洗浄成分を確認してみましょう。
強い洗浄成分が含まれたシャンプーで洗髪すると、頭皮に必要な油分まで洗い落としてしまったり、乾燥により頭皮環境が悪化して赤みやかゆみが起こったりする可能性があります。また、特定の成分が肌に合わないケースもあるので、このような方では購入前に成分を確認しておくのがおすすめです。

固形シャンプーはどこに売っている？

固形シャンプーは、ドラッグストアやネットショップでも販売されていますが、商品によっては特定のネットショップでのみ取り扱われているケースもあります。
最寄りのお店で取り扱っていない場合は、複数のネットショップで検索したりおすすめの固形シャンプーを紹介している記事を参考にしてみてください。

タイプ別おすすめ固形シャンプー

ドラッグストアで買える固形シャンプー

madokaシャンプーバー

madokaのシャンプーバーは、ロフトネットストアなどのネットショップの他、一部のドラッグストアでも販売されている固形シャンプーです。
牛乳石鹸でも有名な国内大手メーカー牛乳石鹸共進社株式会社が開発したブランドで、髪や地球に優しい商品です。
洗浄成分のココイルイセチオン酸Ｎａは、ココナッツオイル（椰子油）とイセチオン酸Naを原料とした界面活性剤で、人の肌に近い弱酸性です。そのため、キューティクルや肌への負担を抑えながら、皮脂汚れなどを洗い落とせます。

また泡立ちが良いので、もっちりとした泡で洗うことができます。
香りは、シトラスボタニカルとフルーティフローラルの2種類から選べます。爽やかで自然な香りを楽しみたい時は、シトラスボタニカルがおすすめです。一方、フルーツの香りが好きな方は、フルーティフローラルを楽しんでみてはいかがでしょうか。

出典：牛乳石鹸共進社株式会社

トリートメント不要の固形シャンプー

ピュアバー 和漢ハーブシャンプーバー

ピュアバー和漢ハーブシャンプーバーは、シャンプーに用いられる洗浄・美容成分を高純度で固形化した新しい形のシャンプーです。植物由来のアミノ酸系洗浄成分を採用しており、水分量を減らすことによって、洗浄・美容成分を高濃度で配合しています。動物由来成分を使用せず、肌へ刺激を与える成分やムダなものを排除し、シャンプー後はコンディショナーは不要です。

出典：株式会社welliev

koharubiyoriスカルプシャンプーバー

固形シャンプー1つで保湿ケアまで済ませたい方は、koharubiyoriのスカルプシャンプーバーを選ぶといいかもしれません。
弾力のある泡で頭皮や髪への負担を抑えながら洗髪できる他にも、キューティクルを整えてくれる効果も期待できます。ソルビトールやハチミツ、グリセリンなどの保湿成分が含まれ、また、⽑髪補修コート成分が髪のダメージを補修しハリやコシをアップしてくれるので、トリートメントが必要ありません。
肌への影響が少ないタイプの固形シャンプーを求めている方にも使いやすい、弱酸性かつアミノ酸系の洗浄成分で作られたシャンプーです。

出典：株式会社リンクライン

ノンシリコンの固形シャンプー

ナチュラスサイコス　キューブシャンプー

ナチュラスサイコスのキューブシャンプーは、3種類の国際認証に加えてISO9001国際品質マネジメントシステム認証を取得した国内工場で製造されている製品です。また、日本人の髪を考えて開発されており、きしみにくく、しっとりとまとまりやすい仕上がりに導いてくれます。

ノンシリコンと無添加にこだわり、洗浄成分はココナッツや菜種由来、またキューティクルを補修する成分や指通りをよくする成分、香り成分なども天然由来です。

出典：株式会社光南

オーガニック系の固形シャンプー

LUSH ニューシャンプーバー

オーガニック系の固形シャンプーを探している方は、LUSHのシャンプーバーやMinimal Eco Life（MEL）のシャンプーバーもおすすめです。
LUSHのシャンプーバーは多種多様なラインナップで、どれも天然由来のオイルや植物などで作られています。例えばニューシャンプーバーの主原料は、ネトルエキスとローズマリーエキス、クローブバッドオイルです。ローズマリーエキスやクローブバッドオイルが頭皮や髪の毛を清潔にし、シナモンとクローブの香りで清涼感を得られます。
他にもレモンやココナッツ、ジャスミンなど、様々な原材料をベースにした固形シャンプーがあり、髪質や目的に合わせて選べます。

出典：ラッシュジャパン合同会社

Minimal Eco Life シャンプーバー

Minimal Eco Life（MEL）は北海道で誕生したブランドで、シャンプーバーはミニマリズム（必要な物以外を取り除いていく主義）の考え方をベースにした無添加固形シャンプーです。またパッケージには、環境に配慮された包装紙が使用されています。
植物油などの天然由来の成分の他にも、自然のグリセリンなどが含まれており頭皮や髪の毛に優しく、保湿効果を得られます。また環境への影響を考慮し、動物性原料やパーム油などは不使用です。
さらに機械による大量生産ではなく釜焚き製法を採用し、包装も含めて手作業というこだわりです。
香りは、グレープフルーツとユーカリ、ローズマリーの3種類で、すべて天然の香りです。

出典：株式会社ミニマルエコライフMEL

ダメージケア向けの固形シャンプー

ロクシタン　ソリッドシャンプー

香水やハンドクリームなどでも有名なロクシタンのソリッドシャンプーは、髪のダメージ補修を重視している方にも向いているエッセンシャルオイル配合の固形シャンプーです。

エッセンシャルオイルとは植物から抽出された自然由来のオイルで、髪や頭皮の保湿や補修などといった効果が期待できます。この商品には髪のダメージケアおよびダメージから守る効果が期待できるエッセンシャルオイルが５種類配合されています。
また、ウォータリングハーブの香りを楽しめるファイブハーブスピュアフレッシュネスソリッドシャンプー、アロマティックハーブの香りで癒しを得られるファイブハーブスリペアリングソリッドシャンプーの2種類があります。

出典：ロクシタンジャポン株式会社

まとめ

固形シャンプーの多くは天然由来の成分をベースに作られ、香り豊かなものから保湿効果を高めたものまで種類も豊富です。中にはトリートメント効果が期待できるタイプもあるので、液体シャンプーと同じように使うことができます。

天然由来成分にこだわりのある方やコスパや洗い心地といった点から固形シャンプーを検討している方は、今回の記事を参考にしながら自分に合った固形シャンプーを選びましょう。