étora hair ◇PROFILE
ヘッドスパとは、頭皮マッサージ、シャンプー、クレンジング、トリートメントなどの施術を行うリラクゼーション方法です。ヘッドスパにはいくつかの種類があり、店舗やメニューによって施術内容が変わってきます。この記事では、ヘッドスパの主な施術内容や種類、メリットについてまとめました。
代表 NAO(カドグチ ナオミツ)
URL:https://etora.net/
美容師歴13年。
渋谷にあるヘアサロン『étora hair』代表。
お客様1人1人に寄り添った丁寧なカウンセリング、接客を心がけ、トレンドを押さえたスタイルを提供している。
この記事でわかること!
ヘッドスパとは何?
ヘッドスパとは、頭皮のマッサージやクレンジング、ヘアトリートメントなどの施術を複合的に行うリラクゼーションのことです。Head(頭部)と温泉を意味するSpa(スパ)を組み合わせた造語ですが、厳密な定義があるわけではありません。そのため、同じヘッドスパという名称でも、サービスを提供する店舗によって具体的な施術内容は異なります。
ドライヘッドスパとウェットヘッドスパの違い
ヘッドスパは大きく「ドライヘッドスパ」と「ウェットヘッドスパ」に分けられます。「ヘッドスパに厳密な定義はない」と先ほど説明しましたが、ウェットヘッドスパについてはサービスを提供できる店舗に制限があります。
ウェットヘッドスパではシャンプーやヘアトリートメントなどを行うので、サービスの提供には美容師の免許が必要です。そのため、ウェットヘッドスパの施術は、基本的に美容院・サロンで受けることになります。
一方、ドライヘッドスパには水を使った洗髪の工程がなく、頭部とその周辺の揉みほぐしなどをメインに行っていきます。ドライヘッドスパであれば、美容師免許がなくてもサービスの提供が可能です。そのため、リラクゼーションサロンのメニューのひとつとして提供することもありますし、最近ではドライヘッドスパの専門店も増えています。
ヘアトリートメントとの違い
美容院の似たようなメニューに「ヘアトリートメント」がありますが、トリートメントは毛髪のダメージケアが主な目的になります。トリートメントには髪を補修する成分などが配合されており、傷んだ髪を外側だけでなく、内側からもケアします。
基本的にヘッドスパとトリートメントは別のメニューです。ヘッドスパの中にシャンプーが含まれていたとしても、トリートメントまでは行ってくれないケースも多くあります。
頭皮だけでなく髪の毛のダメージケアも行いたい場合は、必要に応じてトリートメントのメニューを追加しましょう。どのような内容の施術を行うのかは店舗ごとに異なるので、詳しくはサロンで確認してください。
美容院で受けられるヘッドスパの流れと種類
美容院で受けられるウェットヘッドスパの流れと種類について説明します。店舗や施術を受けるメニューなどによっても変わってきますが、一般的にヘッドスパは以下のような流れで行われます。
①カウンセリング、頭皮状態のチェック
②プレシャンプー
③頭皮のクレンジング
④ヘッドマッサージ
⑤シャンプー
⑥トリートメント
⑦頭皮の保湿
⑧ドライ
また、ウェットヘッドスパは使用するケア剤などによっていくつかの種類に分けられます。基本的に洗髪台へ移動する前にカウンセリングや頭皮チェックを行ってくれるので、「どのメニューが良いかわからない」という時は、担当の美容師に相談すると良いでしょう。
メニューごとの違いはもちろん、頭皮の状態や悩みに応じて適切なヘッドスパメニューや使用するケア剤を提案してもらえます。
以下では、ウェットヘッドスパの代表的な種類について説明していきます。
炭酸ヘッドスパ
炭酸ヘッドスパは炭酸泉を使ったヘッドスパメニューです。炭酸泉はお湯の中に炭酸ガス(二酸化炭素)を溶け込ませたもので、炭酸の細かい泡や炭酸そのものの働きにより、頭皮の血行の促進や毛穴汚れの一掃に効果があるとされています。
毛穴に詰まった皮脂やほこりなどは、頭皮トラブルの原因になります。頭皮の血行改善のほか、汚れやベタつき、臭いなどが気になる人は、炭酸ヘッドスパがおすすめです。
また、炭酸泉にはヘアカラーやパーマのダメージを和らげたり、持ちを良くしたりする効果も期待できます。カラーやパーマの施術を受けようと思っている人は、一緒に炭酸ヘッドスパもできるかを確認してみると良いでしょう。
クリームバスヘッドスパ
クリームバスとは、インドネシアのバリ島を起源とするヘッドスパの方法です。ハーブや果実などの植物由来成分が配合されているクリームを使用し、ヘッドマッサージやヘアトリートメントを行います。保湿効果が高いため、特に頭皮や髪の乾燥が気になる人に向いていると言えます。
頭皮環境を整えるには、汚れを落とすことが重要です。ただし、シャンプーやクレンジング後の保湿が不十分だと、頭皮の水分が蒸発するのを防ぐために、本来必要な量よりも多く皮脂が分泌される傾向があります。
過剰な皮脂の分泌の原因のひとつは、水分と油分のバランスです。「頭皮がベタつきやすい」という場合、汚れを落とすだけでなく、保湿もしっかりと行えるクリームバスを検討してみてはいかがでしょうか。
オイルヘッドスパ
オイルヘッドスパでは、クレンジングや頭皮マッサージの際にオリーブオイルやホホバオイルなどを用います。その他に、ヘッドスパで使用されるオイルは、アルガンオイルやココナッツオイル、アーモンドオイル、椿油などがメジャーです。
また、柑橘系やハーブ系のアロマオイルをブレンドし、香り付けをすることもできます。「ヘッドスパでリラックスしたい」という人には、アロマオイルを使ったメニューもおすすめです。
店舗、メニューによって使用するオイルの種類は異なるので、それぞれの特徴をスタッフに確認し、自分に合ったものを選びましょう。オイルには保湿に加えて、頭皮の汚れを浮かせて落としやすくする効果も期待できます。
クレンジングヘッドスパ
クレンジングヘッドスパは、毛穴に詰まった汚れを落とすことを目的としたヘッドスパのことです。施術ではクレンジング剤が使用されます。クレンジング剤と頭皮の揉みほぐしによってしっかりと汚れを落とすため、頭皮のベタつきや臭いが気になる人に向いていると言えるでしょう。
またクレンジングヘッドスパでは、前述のクリームやオイルなどが使用されることもあります。店舗によって用意されているクレンジング剤は異なるため、カウンセリングの際に確認しましょう。
ヘッドスパのメリットとは?期待できる効果
ヘッドスパは、店舗やメニューごとに施術内容や使用するケア剤などが違います。そのため、頭皮や毛髪の状態・悩み、その時の気分でメニューを選ぶのも良いかもしれません。ヘッドスパにはどのようなメリット、効果があるのか説明していきます。
頭皮の血行促進
ヘッドスパのメリットのひとつは「頭皮の血行促進」です。栄養は血液の流れに乗って発毛組織に届けられるため、血流が悪いと毛髪の健康的な成長に影響が出ることもあります。例えば、白髪や抜け毛とも関連していると言われています。
花王株式会社の調査によれば、頭皮マッサージには血行を良くする効果があるとされています。実験では1日1〜3分のマッサージを3回、6ヶ月間にわたって行った結果、頭皮の血流量の改善が確認されました。ただし、1回のマッサージでは効果が継続しないということもわかっています。
そのため、ヘッドスパを1回受けただけでは変化は実感しづらいと言えます。自分で頭皮マッサージを行いつつ、特別なケアとして定期的に店舗でのヘッドスパも受けると良いかもしれません。
筋肉の緊張の低減
ヘッドスパの施術には、頭部やその周辺の揉みほぐしも含まれます。そのため、パソコンやスマホの長時間の使用で凝った筋肉の緊張を和らげるのにも効果的です。
また、頭部には複数のツボが存在しています。例えば、頭頂部にある百会(ひゃくえ)には「自律神経を整える効果」、耳の近くにある和りょう(わりょう)には「目の疲れを和らげる効果」があると言われています。
普段セルフケアを行っていない人は、特に頭部や首などが凝っている可能性があるため、ヘッドスパで筋肉の緊張をほぐしてみると良いでしょう。
リラックス・リフレッシュ効果
ヘッドスパにはリラックス・リフレッシュ効果もあることがわかっています。これまでヘッドスパに関する研究は少なく、施術を受けた人が何らかのリラックス効果を得ていても、科学的な証明はされていませんでした。
しかし、タカラベルモント株式会社が発表した研究によって、ヘッドスパで副交感神経が活性化することが明白になりました。
副交感神経は自律神経のひとつで、体や心がリラックスしているときに優位になります。逆に緊張状態やストレスを受けた状態が続くと、交感神経が優位になりやすくなります。ストレスの多い現代社会は交感神経が優位になりやすく、自律神経が乱れやすい環境だと言えます。
心身を休めるための時間の確保は、ストレスケアにとっても重要です。ヘッドスパなら頭皮を揉みほぐしながら、何も考えずにゆったりできる時間を作れます。よりヘッドスパでリラックスしたいという方は、静かで、落ち着いた雰囲気の店舗を選びましょう。
参考:「ヘッドスパ」における頭皮マッサージ基本手技が心身に及ぼす影響
ヘッドスパに関するよくある質問
美容室で受けられるヘッドスパの値段はどれくらい?
ヘッドスパの値段は、美容院などで受けるウェットヘッドスパと、髪を濡らさないドライヘッドスパで相場が変わってきます。美容院で施術を受ける場合、ヘッドスパ単体というよりは、カットやシャンプーなどのメニューにオプションとして追加することが多いようです。
施術時間にもよりますが、ヘッドスパの相場としては短時間であれば3,000〜5,000円程度、より時間をかけて行う場合は5,000〜10,000円程度になります。カットなどとセットになったクーポンもあるため、予約サイトなどを確認すると良いでしょう。
一方、ドライヘッドスパは、基本的に頭部を中心としたマッサージだけを提供するため、施術時間は長めです。その分、料金相場も高くなるので、予算も含めて店舗を探すことが大切です。
このような傾向はウェットヘッドスパの専門店も同様です。比較的短時間のコースなら5,000円前後で受けられますが、メニューによっては10,000〜20,000円程度のこともあります。
ヘッドスパとヘッドマッサージの違いとは?
美容院で受けられるウェットヘッドスパでは、頭皮の揉みほぐしだけでなく、洗髪やトリートメントによる毛髪のケアもできます。ヘッドマッサージは頭皮の揉みほぐしのみなので、「髪の毛のダメージケアもできるかどうか」という点で異なります。
また、ヘッドスパでも髪を濡らさないドライヘッドスパの場合は、施術は頭皮の揉みほぐしが中心です。ヘッドスパという言葉に厳密な定義はないため、サービスを提供する店舗によって施術内容は異なります。メニューの内容を確認した上で、どの店舗で施術を受けるかを決めるようにすると良いでしょう。
ヘッドスパはどのくらいの頻度で受ければ良い?
店舗でヘッドスパを受ける頻度は、月に1回程度が良いと言われています。これは頭皮などの肌のターンオーバーのサイクルが約28日だからです。ただし、ヘッドスパは「決まった間隔で受けないといけない」というものではありません。
頭皮を揉みほぐしてもらってリラックスしたい時や美容院で髪を切るタイミングでヘッドスパを受けるのも良いかもしれません。短期間に何度もヘッドスパをするのは金銭的にも負担になりかねないため、ウェットヘッドスパも、ドライヘッドスパも月に1度程度を目安に考えておくと良いかもしれません。
美容室でのヘッドスパには意味がないって本当?
頭皮マッサージの効果としては、血流の改善やリラックスなどが挙げられます。ただし、1度のヘッドスパではっきりとわかるような効果が得られるわけではありません。
ヘッドスパや頭皮マッサージに関してはいくつかの研究がありますが、血流改善については、1回の頭皮マッサージでは効果が持続しないことがわかっています。
ヘアトリートメントによる髪の触り心地の変化、頭皮を揉みほぐすことによるスッキリとした感じなどは、ヘッドスパ後に感じやすいと言えます。そのため、リラックスや頭皮・髪の毛のケアが目的なら、十分に意味があります。
一方、1ヶ月に一度程度のヘッドスパで頭皮環境を改善することは難しいため、自宅でも頭皮マッサージなどのセルフケアをしたり、日々の食事や生活習慣に注意したりしましょう。
ヘッドスパの施術時間はどれくらいかかる?
ヘッドスパの施術時間は30〜90分程度です。比較的短時間で受けられるコースは30分以内のものが多く、価格も控えめです。
簡単なヘッドマッサージであれば、10分程度で終わることもあります。このような短時間のヘッドスパは「お試しで受けたい人」や「あまり時間がない時」に向いています。
よりしっかりとヘッドスパを受ける場合は、45〜90分程度のコースを選びましょう。美容院であればヘッドマッサージの時間が増える分、頭皮クレンジングやトリートメントがメニュー内に含まれることが多いようです。
また、ヘッドスパの専門店の場合は、60〜120分程度のロングコースが中心となります。施術時間によってメニューの内容も変わってくるため、わからないことがあれば事前に確認すると良いでしょう。
まとめ
ヘッドスパには「ウェットヘッドスパ」と「ドライヘッドスパ」の2種類があります。髪を濡らすウェットヘッドスパには洗髪などの工程が含まれるため、サービスの提供には美容師免許が必要です。
ヘッドマッサージだけでなく、頭皮のクレンジングやヘアトリートメントなども受けたい場合は、美容院や専門店などのウェットヘッドスパを選びましょう。
また、ウェットヘッドスパは使用するケア剤や施術方法によっていくつかの種類に分類できます。例えば、「炭酸ヘッドスパ」「クリームバス」「オイルヘッドスパ」などです。ヘッドスパで使用するシャンプーやトリートメント、クレンジング剤などを指定できることもあるため、担当の美容師と相談しながら決めてください。
一方、ドライヘッドスパでは頭の揉みほぐしを行います。頭皮マッサージで凝りをほぐしたい、リラックスしたいという人にはドライヘッドスパがおすすめです。ドライヘッドスパの専門店も増えているので、施術内容や目的、予算に合わせて店舗を見つけてみてください。