【医師監修】頭皮マッサージを続けた結果どうなる？薄毛や白髪への効果は？ヘッドマッサージャーもご紹介

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頭皮マッサージの効果に関しては様々な論文、研究がありますが、実際に頭皮マッサージを続けるとどうなるのでしょうか？「薄毛や白髪の改善にも効果があるのか？」など、頭皮マッサージで期待できる効果などについてまとめました。また、頭皮マッサージの正しい方法と気を付けるポイントなども解説します。

この記事でわかること！

頭皮マッサージにおける効果

薄毛や抜け毛が気になってきた方の中には、「頭皮マッサージは効果があるの？」と疑問に思っている人もいるでしょう。サロンなどで頭皮マッサージ、ヘッドスパの施術を受けた経験がある人もいると思いますが、実際どのような効果が期待できるのでしょうか？頭皮マッサージの効果について解説していきます。

血行促進効果

頭皮マッサージの効果の1つ目は「血行促進」です。花王の調査によれば、「1〜3分間のマッサージを朝、入浴時、就寝前の1日3回、6ヶ月間行った結果、日常の頭皮の定常血流量が上がりました。」とされています。このデータは9名の数値の平均で、マッサージは「頭皮をほぐす、押す、さする、引き上げる、軽くたたく」といった方法で行われました。

ただし、一度の頭皮マッサージで血流量の増加が日常的に持続するというわけではありません。一度の頭皮マッサージだと血行促進効果は長く続かず、しばらくすると血流量は低下します。血行促進の効果を期待して頭皮マッサージを行う場合、一定期間以上継続して行うようにしましょう。食事から摂取した栄養は血流に乗って毛髪の組織へと運ばれるため、血流量を増加させることは髪にとっても大切です。

参考：花王ホームページ

毛が立ち上がりやすくなる

頭皮マッサージの効果の2つ目は「毛が立ち上がりやすくなること」です。頭皮マッサージによって頭皮が動きやすくなり、続けて行うことで頭皮が柔らかくなることが花王の調査でも確認されています。そして、頭皮が柔らかくなれば、毛髪を生成する組織である「毛包」の角度が上がり、根元から髪の毛が立ち上がりやすくなり毛髪にボリュームを出すことができます。

毛径が大きくなる

頭皮マッサージの効果の3つ目は「毛径が大きくなること」です。毛径（毛髪の直径）が大きくなるということは、毛髪が太くなるということです。研究・学会発表によれば、「頭皮をマッサージすることによって、毛の本数や伸びに変化は見られなかったものの、毛髪の太さが増大することが確認された」とされています。

また論文内では、「毛乳頭へ伝わった力学的刺激が毛周期に関与する遺伝子の発現に影響を及ぼしている可能性を示した」とも記されています。毛乳頭は毛髪の成長をコントロールする部分です。発毛に関するメカニズムにはまだまだ解明されていないことも多いですが、頭皮マッサージには毛乳頭を刺激し、髪の毛が太く成長するのをサポートする効果があると考えられます。

参考：頭皮マッサージが毛乳頭細胞へ物理刺激を伝え、毛径を増大させる可能性について

ストレスの緩和

頭皮マッサージの最後の効果は「ストレスの抑制」です。頭部には様々なツボがあります。その中にはストレスを鎮めるのに関係するツボも存在し、頭皮マッサージにはリラックス効果も期待できます。ストレスの鎮めることが期待できるのは以下のようなツボです。

また、タカラベルモント株式会社の化粧品研究開発部の論文には、ヘッドスパの効果について「すべての基本手技において副交感神経の活性化を引き起こすことを明らかにし、さらに基本手技の種類によって異なる効果も得られることを明らかにした」と記されています。

参考：『「ヘッドスパ」における頭皮マッサージ基本手技が心身に及ぼす影響』

ストレスはホルモンバランスにも影響します。健康的に毛髪が成長するためには「成長ホルモン」が必要であり、ホルモンバランスの乱れは薄毛の一因になります。頭皮のツボは自分でも刺激しやすいため、ストレスや疲れを感じたときは優しくマッサージしてみましょう。

 

頭皮マッサージを続けた結果どうなる？期待できる効果

ここからはより具体的に、「頭皮マッサージを続けた結果、どうなるのか？」「どこまでの効果を期待できるのか？」について説明していきます。

薄毛の改善

症状を引き起こしている原因によっては、頭皮マッサージで薄毛が改善される可能性もあります。例えば、血行不良が原因で薄毛になっている場合、血流量を増加させる頭皮マッサージは有効だと言えるでしょう。頭皮マッサージで血流が促進されると、発毛組織にも栄養が届きやすくなります。

また、前述のように頭皮マッサージにはストレスの緩和効果もあります。マッサージでリラックスした状態をつくり、ストレスを鎮めることができれば頭皮環境の改善にも繋がります。ストレスは寝つきが悪くなり、睡眠の質を低下させたり、自律神経のバランスを崩す原因にもなります。

育毛の促進

毛髪が育ちやすい状態をつくるという意味でも、頭皮マッサージは有効です。頭皮の血管は冷房や紫外線などの影響も受け、健康的な状態よりも細くなることがあります。血管が細くなると栄養を運びづらくなるため、毛髪の成長の阻害に繋がります。

健康的な毛髪や肌を維持するには、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養が重要です。しかし、髪に良いといわれるような栄養素を摂取しても、毛髪の成長に関与する組織まで十分に届かなければあまり意味がありません。マッサージで頭皮の環境を改善し、育毛を促進させましょう。

血行不良による白髪の予防

頭皮の血行不良は、白髪の増加の原因になると考えられます。血行不良によって栄養が十分に運ばれないと、薄毛が進行するだけでなく、白髪も増えやすくなるでしょう。そのため、頭皮マッサージを続けることは、血行不良を原因とする白髪の増加の予防になります。

しかし、白髪になる原因は他にもあり、マッサージをしたからといって必ず効果が出るわけではありません。頭皮マッサージの効果はあくまでも「血行不良による白髪の予防になる」という程度であることを覚えておいてください。

頭皮マッサージによるリスクや注意点

頭皮マッサージを適切な方法で行っていれば、特に気にしなければならないようなリスクはありません。しかし、過度に行ったり、間違った方法で続けたりすれば、逆効果になることもあります。次に頭皮マッサージのリスク、注意点について解説していきます。

毛根への負担

頭皮マッサージの力が強すぎる、頻度が高い場合には、毛根に負担がかかります。頭皮マッサージによって毛根にダメージを与えてしまうと、今後の毛髪の成長に影響が出る可能性もあります。「細い毛しか生えなくなる」「本来の毛周期よりも早く抜けてしまう」など、健康的な毛が生えにくくなることも考えられるため注意しましょう。

頭皮の傷による炎症

マッサージをするときに頭皮を傷つけてしまうと、炎症が起こる場合もあります。頭皮の炎症はニキビのような吹き出物ができる原因になる他、炎症している箇所に雑菌が入り込めばさらに悪化してしまいます。通常、吹き出物によって直接的に薄毛になることはありませんが、炎症により頭皮環境が悪化する場合もあるため注意が必要です。

枝毛や切れ毛の原因になる

頭皮をマッサージするときは、どうしても毛髪に触れることになります。その際、毛髪を引っ張ったり、擦ったりしないように注意しましょう。髪の毛のキューティクルは外部から強い力を加えられると壊れてしまいます。頭皮マッサージをする際の力で毛髪の内部にもダメージが蓄積されれば、キューティクルが壊れ、枝毛や切れ毛の原因になります。

参考：「毛髪・頭皮にやさしい洗浄技術」

頭皮マッサージの正しいやり方

頭皮マッサージに血行促進やストレス緩和の効果を期待するなら、正しいやり方を知っておきましょう。

まずは頭皮全体を指の腹や手のひらを使って優しく揉みほぐします。手の届きやすい箇所ばかりをマッサージしてしまいがちなため、「こめかみ」「生え際」「頭頂部」「後頭部」「耳の後ろ」「首の付け根」などのパーツに分けて行うと良いでしょう。

そして、頭皮の全体が柔らかくなってきたら、コリや硬さを感じる部分を集中的に揉みほぐします。気になる症状があるときは、ツボを刺激しても良いでしょう。最後に指先を使って、頭皮をサイドから上に向かって引き上げるようにマッサージしてください。頭皮のマッサージは一定期間続けることが大切です。習慣化して継続するようにしましょう。

しないほうがいい？間違った頭皮マッサージのやり方

間違った頭皮マッサージを行うと、頭皮や髪を傷つける原因となってしまうこともあります。次のような方法は避けてください。

力を入れすぎる

マッサージで頭皮を柔らかくすることは大切ですが、力の入れすぎは逆効果です。必要以上の力は抜け毛や切れ毛の原因になります。頭皮マッサージをするときは、適度な力加減で行いましょう。

頭皮を強く叩く・髪をこする

頭皮マッサージには様々な方法があり、中にはタッピングする方法もあります。その場合は頭皮を強く叩かないように注意しましょう。また、髪を擦るようなマッサージの方法も良くありません。

力加減の話とも関連しますが、髪を擦ってしまうと毛髪へのダメージに繋がります。また、髪が絡まるほど乾燥している状態での頭皮マッサージは避けましょう。入浴時であれば適温のお湯で予洗いし、シャンプーや頭皮用のクレンジング剤と一緒にマッサージする方法が良いでしょう。入浴時以外は、先に軽くブラッシングして汚れを落とせば、髪の絡まりもケアできるためおすすめです。

爪が伸びた手でマッサージする

頭皮マッサージで地肌を傷つけないために、爪を短く切っておきましょう。指の腹や手のひらでマッサージしようと思っても、爪が伸びていると頭皮を傷つけてしまうことがあります。繰り返しになりますが、頭皮を傷つけると炎症が起きやすくなります。手や爪が汚れている場合は、さらに炎症を悪化させてしまう恐れもあるため、頭皮マッサージの前には爪の長さを確認し、清潔にして行うことが重要です。

1日に何度も頭皮マッサージをする

記事内で紹介した論文の実験では、1日に3回前後の頭皮マッサージが行われていましたが、やりすぎは頭皮や毛髪への負担になります。頭皮を柔らかくし、動きを良くするというだけであれば、1日1回、3分前後であっても、継続すれば十分な効果が期待できます。1日に何回も行うのは現実的に難しいという場合ケースもあるため、まずは1日1回の頭皮マッサージから始めてみましょう。

頭皮マッサージの効果に関する疑問

最後に頭皮マッサージの効果に関する疑問に回答していきます。

頭皮マッサージは女性の薄毛にも向いている？

頭皮の血行不良は性別に関係なく起こり、また頭皮マッサージの効果は男性、女性を問わず期待できます。薄毛については原因にもよりますが、頭皮マッサージで健康的な毛髪が育ちやすい頭皮環境を整えることが期待できます。しかし、頭皮マッサージなどのセルフケアのみでは改善が難しいこともあるため、女性の薄毛を扱うクリニックで相談することも検討してみましょう。

頭皮マッサージでくせ毛の改善はできる？

頭皮マッサージで血流が改善されれば、栄養が毛髪に届きやすくなります。そのため、切れ毛や枝毛などが減り、髪質が良くなったように感じることもあります。しかし、髪の傷みによるうねりなどは改善できても、遺伝的な要素によるくせ毛の場合、頭皮マッサージでは直りません。

頭皮マッサージ器などのグッズの使用は大丈夫？

家電量販店などでは様々な頭皮マッサージ器が売られていますが、ヘアケア用であれば基本的に問題はありません。防水タイプのものなら入浴中の使用も可能です。説明書などをきちんと確認して、正しい使い方で使用しましょう。

しかし、先端の素材や形状によっては頭皮にダメージを与えてしまう可能性があります。頭皮マッサージ器などのグッズを購入するときは、地肌に触れる部分が固いもの、尖っているものは避けるのが無難です。また、使用しているうちに先端部分が欠けたり、汚れが付着したりするということも考えられます。正しい使い方だけでなく、正しい方法で保管、メンテナンスを行うと良いでしょう。

頭皮マッサージは顔のたるみやほうれい線にも効果アリ？

頭皮をマッサージすることで「顔のたるみ、ほうれい線にも効果がある」と感じる人がいるかもしれません。しかし、マッサージの効果で期待できるのは、一時的にむくみを改善することです。血流やリンパの流れが良くなり、一時的に顔がすっきりしたような印象になることはあっても、「顔のたるみ」「ほうれい線」「しわ」などへの効果はないでしょう。

頭皮マッサージで脳出血が起こる可能性はある？

頭皮マッサージで脳出血が起こることはないので安心してください。多少力を入れても、頭皮マッサージによる脳出血はまず考えられません。しかし、自分で頭皮マッサージをする場合、強い痛みを感じるような力加減は適切とは言えません。「少し痛いけれど、気持ち良い」程度を意識しましょう。

もし頭皮マッサージ後に一時的な痛みが出たら、筋肉痛のような状態になっている可能性があります。その場合、しばらくは安静に過ごしましょう。また、「痛みがなかなか引かない」など不安な場合は、医療機関を受診することも検討してみてください。

頭皮マッサージはAGA対策にもなる？

AGA（男性型脱毛症）の主な原因は男性ホルモンの一種であるDHT（ジヒドロテストステロン）です。またAGAの進行は遺伝的な影響も大きいとされているため、基本的に頭皮マッサージはAGA対策になりません。頭皮マッサージで頭皮環境を改善することは期待できても、AGAによって抜け毛が増えている場合は、根本的な解決にはならないと言えます。もしAGAによる脱毛に悩んでいるなら、男性の薄毛を専門に扱うクリニックで相談しましょう。専門のクリニックであれば、AGAへの原因に対して直接的にアプローチできます。

おすすめ頭皮マッサージ器6選(頭皮マッサージャー)

ここからは、頭皮の血行促進やストレス緩和のためのおすすめ頭皮マッサージ器を紹介します。自分でマッサージを行う際に、マッサージ器を使ってみたいという方は参考にしてみてください。

NIPLUX EMS HEAD SPA

IPX7の防水機能とEMS機能だけでなくフォトフェイシャル機能も搭載したヘッドマッサージ器です。全身に使用可能で、NIPLEX独自開発の振動機能・もみ機能・アタッチメントが特徴です。5段階のEMSと6種類の動きで好みに合わせて選べます。また、フェイス専用のアタッチメントは、摩擦によるトラブルを抑えてくれます。

出典：株式会社日創プラス

ファイテン 健光浴ヘッドスパ

ファイテン 健光浴ヘッドスパは、スカルプ＆ボディ用とフェイス用の2種類のアタッチメントがついており、1台で頭皮・顔・身体をトータルケアできます。EMS機能搭載で、普段動かすことの少ない筋肉に刺激を与え、効率よくアプローチできます。また、独自の光テクノロジー「健光浴」を採用し、2色のLEDから照射される光がリラックスをサポートしてくれます。表面はシボ加工がされているため、濡れた手でも滑りにくく入浴中でも使いやすいところがポイントです。

出典：ファイテン株式会社

デンキバリブラシ(R) 2.0 +ボディ

 

デンキバリブラシ®︎2.0 本体にフェイス アタッチメント、ボディ アタッチメント、デンキバリブラシ ローションがセットになった、全身ケアができる進化したブラシ型の低周波美容機器。

頭皮・顔専用のアタッチメントは硬くなった頭をときほぐしスッキリと引き締めます。肩・背中・ウェスト・ヒップ、身体のすみずみまで本格エステケアができるボディ専用のアタッチメントはパワフルな出力で、皮膚直下に繊細な刺激を与え身体全体を整えます。多点的に通電をする針刺激と肌に優しいやわらかいブラシ部分で美と健康の即効性を実現します。

出典：有限会社G.Mコーポレーション

 

RELX（リラクス）EMS ヘッドスパ

RELX EMSヘッドスパは、人間工学に基づいた独自の3D設計でヘッドスパサロンの技術を再現した商品です。
3つの異なるモードがあり、それぞれが頭皮マッサージに最適です。特に、スカルプモードはやさしく頭皮をマッサージし血行を促進するため、健康な髪の成長を促します。頭皮用とフェイス用2種類のアタッチメント付きとなっているため、たるみやむくみが気になる顔のマッサージにも使いたい方へおすすめです。

出典：株式会社Extage

アンファー 頭皮エステ スカルプD メカノバイオ

アンファーの頭皮エステ スカルプD メカノバイオは、パナソニックの人気商品「頭皮エステ」がアンファーとのコラボレーションを実現した頭皮ケア家電です。アンファーの頭髪研究とパナソニックの先端工学技術を融合させた、新発想の造りとなっています。搭載しているスカルプDモードで硬く固まった頭皮をほぐしながら、オリジナルのスカルプDブラシで同時にシャンプーができ、相乗効果で地肌の汚れを掃き出します。男性女性問わずおすすめの商品です。

出典：アンファー株式会社

SALONIA EMS リフトブラシ

SALONIA EMS リフトブラシは、表情筋や頭筋を刺激する美容ブラシです。EMS機能で固くなった頭皮をほぐし育毛環境を整えるだけではなく、フェイス・スカルプ・ボディの3モードで全身にも使用できます。部位ごとに適した周波数と電圧で筋肉を刺激し、温感機能で皮膚の奥までほぐします。旅行や出張に持ち歩けるコンパクト設計で、持ちやすいサイズなため、長時間使用しても疲れません。

出典：株式会社I-ne

以下の記事では頭皮マッサージができる他の商品もご紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。

 

 

まとめ

頭皮マッサージを続けた結果、どのような効果が期待できるのかについて説明してきました。頭皮マッサージの主な効果は「血行の促進」や「ストレスの緩和」などです。また、一定期間継続することで毛髪が太く成長するのを助け、毛が立ち上がりやすくなることでのボリュームアップも期待できるということが分かっています。

正しいやり方で頭皮マッサージを行うと、薄毛の改善や育毛の促進になり、白髪の予防になる場合もあります。間違った方法での頭皮マッサージは毛髪、地肌への負担になるため注意しましょう。正しい方法で、効果的な頭皮マッサージを習慣にすると良いでしょう。