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【医師監修】髪の毛に栄養を補給する方法を紹介!髪に良い栄養素や食べ物はどれ?

もっと知りたい!女性の髪のこと【お役立ちコラム】

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偏った食生活によって栄養が不足すると、髪の毛に様々な悪影響が及びます。栄養不足が良くないということはなんとなく知っていても、具体的にどのような栄養素を摂れば良いのか、効率良く摂取するためにはどうすればいいのかわからない方も多いでしょう。

今回は、髪の毛に良い栄養素や食べ物、効率良く髪の毛に栄養を届ける方法を紹介します。ハリ・コシのある健康的な髪の毛をキープしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者

田園調布 長田整形外科
院長 長田 夏哉
URL:https://osada-seikei.com/

■診療科:整形外科、リハビリテーション科、一般内科、自然療法、KITAサウンドヒーリング、ウェルネスプログラム

■経歴
平成5年
日本医科大学卒
慶應義塾大学 整形外科学教室入局
慶應義塾大学病院
済生会神奈川県病院
大田原赤十字病院(現 那須赤十字病院)
川崎市立井田病院
川崎市立川崎病院 等にて勤務

平成17年
川崎市立川崎病院 医長

平成17年9月
田園調布 長田整形外科 開設

■資格
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会認定 スポーツ医
日本スポーツ協会公認 スポーツドクター

■所属学会
日本整形外科学会
日本整形外科スポーツ学会
日本臨床スポーツ医学会
日本手の外科学会
日本運動器科学会
日本骨粗鬆症学会 等

■所属・関連協会
一般社団法人 日本スポーツビジョン協会:JSVA 名誉会員
一般社団法人 国政生命意識協会 顧問
一般社団法人 MCA学会 理事
一般社団法人 手のひらセルフケア協会
サウンドヒーリング協会 アドバイザリーブレイン
NPO法人 予防医学療法研究会 顧問
認定NPO法人 日本YOGA連盟 アドバイザー


この記事でわかること!

 栄養不足になると髪の毛にどのような症状が出る?

栄養不足になると、髪の毛にどのような影響が及ぶのでしょうか。主な症状やお悩みを3つ解説します。

抜け毛の増加に繋がる

偏った食事によって栄養が不足すると、髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛が増えやすくなります。
髪の毛の一番奥にある毛球には、髪の毛を作る司令塔となる「毛乳頭」という細胞があります。毛乳頭は、毛細血管が運んでくる栄養を取り込み、髪の毛のもととなる「毛母細胞」に栄養を送ります。栄養を受け取った毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで、髪の毛が作られます。

毛乳頭が十分な栄養を受け取れない、髪の毛の成長する期間が短くなり、十分に成長しないまま新たな毛に押し出されて抜け落ちてしまうのです。

髪の毛がパサつきやすくなる

髪の毛の主成分は「ケラチン」というタンパク質です。偏食やダイエットなどによって栄養不足に陥ると、髪の毛の材料であるケラチンが足りなくなります。ケラチンが不足すると、髪の内部の密度が低下したり、キューティクルが剥がれやすくなったりします

その結果、髪の内部に水分を保持する力が弱くなり、パサつきやすくなってしまうのです。うねりも生じやすくなり、見た目やスタイリングのしやすさにも影響します。

ボリュームが減る

栄養不足によって髪の成長が止まったり、弱ったりすると、切れ毛や細い毛が増えます。髪の毛がやせ細ってしまうとハリやコシもなくなり、全体がボリュームダウンして薄毛のような印象にも繋がってしまいます。スタイリングが決まりにくくなり、実年齢より老けた印象になってしまうこともあります。

髪の毛の栄養を補給する方法

抜け毛を防ぎ、ハリ・コシのある艶やかな髪の毛を育てるには、毛根に十分な栄養を届ける必要があります。髪に栄養を届ける方法にまつわる情報をまとめました。

食事から体内に栄養を取り込む

髪の毛は、毛細血管から受け取った栄養によって作られます。そのため、食事によって髪の成長に必要な栄養素をしっかり取り込むことが重要です。

髪の毛の成長には様々な栄養素が必要なため、日頃からバランスの良い食事を心掛けましょう。具体的に必要な栄養素は、次項で紹介します。

サプリメントで足りない栄養を補う

毎日の食事で十分な栄養を摂るのが難しい場合は、サプリメントで補うのもおすすめです。ただし、サプリメントは食事代わりにはならないので、あくまでも補助として活用しましょう。

なお、ビタミンBやビタミンCなどの水溶性ビタミンは、体内に2~3時間程度しかとどまらないため、一気に摂取しても意味がありません。毎食バランス良く摂取するのがポイントです。

健康な髪の毛を保つために役立つ栄養素

ここでは、髪の毛の健康対策に必要な栄養素を紹介しますので、日々の食事のなかで積極的に取り入れてみてください。

タンパク質

前述の通り、髪の毛の主成分である「ケラチン」はタンパク質でできています。そのため、髪の毛の健康を保つにはタンパク質が欠かせません。

タンパク質には、肉類や魚介類などの「動物性タンパク質」と、大豆製品などの「植物性タンパク質」の2種類があります。それぞれ働きが異なるため、どちらかに偏らず、様々な食品からタンパク質を摂取するのが理想です。

<タンパク質を多く含む食品>
・肉類:生ハム、鶏ささみ、牛もも肉、豚ロース、ロースハム、ウインナーなど
・魚介類:するめ、イワシ丸干し、イクラ、焼きたらこ、かにかまぼこなど
・卵類:鶏卵、ゆで卵、ウズラ卵など
・大豆製品:きな粉、油揚げ、納豆、がんもどき、厚揚げ、豆腐など
・乳製品:パルメザンチーズ、プロセスチーズ、カマンベールチーズ、ヨーグルト、牛乳など
 

亜鉛

髪の毛の主成分であるケラチンを合成するには、亜鉛のサポートが必要です。亜鉛が不足すると髪の毛の健康を維持できないだけでなく、味覚障害や貧血を引き起こす可能性もあります。毎日の食事だけで摂取するのが難しいと感じるときは、サプリメントも活用しましょう

<亜鉛を多く含む食品>
牡蠣、牛ひき肉、若鶏もも、牛タン、玄米、そらまめ、そば、パルメザンチーズなど
 

鉄分

鉄不足になると毛乳頭に十分な酸素が行き届かず、細い髪の毛や抜け毛が増えてしまいます。また、肌の乾燥や貧血などにも繋がるため、意識的に鉄分を摂取しましょう

<鉄分を多く含む食品>
ひじき、きくらげ、あさり、鶏レバー、カツオ、枝豆、干しエビなど
 

ビタミン群

ビタミンも、髪の毛の成長や良好な頭皮環境の維持に重要な役割を果たします。髪の毛の成長をサポートするビタミン群は、以下の通りです。

ビタミンA

ビタミンAには、皮膚や粘膜などの細胞を健康に維持する働きがあります。ビタミンAを摂取することで頭皮環境を整え、髪の毛が健康的に成長できるようになります

<ビタミンAを多く含む食品>
にんじん、ほうれん草、小松菜、すいか、みかん、うなぎ蒲焼き、豚レバー、ホタルイカなど


ビタミンB6・B12

ビタミンB6にはタンパク質の代謝、ビタミンB12にはアミノ酸の代謝にかかわり、髪の成長を助ける作用があります。

<ビタミンB6を多く含む食品>
バナナ、玄米、さつまいも、じゃがいも、トマトジュース、アボカド、カツオ、鶏むねなど
<ビタミンB12を多く含む食品>
しじみ、あさり、さんま、まさば、かき、さば、イクラなど


ビタミンC

ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線や乾燥などの外的ダメージから頭皮を守ってくれます。また鉄の吸収を助ける働きもあり、毛根への酸素供給をサポートします。

<ビタミンCを多く含む食品>
ピーマン(赤・オレンジ・黄・緑)、キャベツ、キウイ、いちご、ブロッコリーなど


ビタミンD

ビタミンDには、髪の毛のもととなる毛母細胞の成長を促す働きがあるほか、頭皮の炎症を予防する作用もあります。

<ビタミンDを多く含む食品>
きくらげ、まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、えのきたけ、しいたけ、べにざけ、さんま、しらす、イワシ、イクラなど


ビタミンE

ビタミンEにも、ビタミンCと同じく抗酸化作用があり、頭皮環境の乱れによる抜け毛の予防が期待できます。

<ビタミンEを多く含む食品>
アーモンド、ピーマン(赤)、ほうれん草、ブロッコリー、アボカド、さつまいも、トマトジュース、キウイ、たらこ、イクラなど
 

ヨウ素

ヨウ素には新陳代謝を促す働きがあり、髪の毛の成長や頭皮の健康維持をサポートします。ただし、ヨウ素を過剰摂取すると甲状腺機能障害の原因になる可能性があるため、注意してください。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版) 」によると成人女性の1日あたりの摂取推奨量は130μgです(※)。

※2025年度からは成人女性の摂取推奨量は140μg/日になります。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

<ヨウ素を多く含む食品>
昆布、ひじき、わかめ、しめさば、塩さば、たらこ、鶏卵、かき、牛乳など
 

大豆イソフラボン

大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きがあり、髪の毛の成長が止まるのを抑制して髪の毛が抜けにくくなるのを助けてくれます。大豆イソフラボンを摂ることで、加齢によって減少する女性ホルモンをカバーできるでしょう。

<大豆イソフラボンを多く含む食品>
大豆、豆腐、納豆、きな粉、おから、豆乳など
 

髪の毛に十分な栄養を届けるコツ

髪の毛に効率良く栄養を届けるために、日常生活でできることを紹介します。

定期的な運動で血行を促進する

血行が悪くなると頭皮に十分な栄養や酸素が届かなくなるため、定期的な運動で血行を促進しましょう。特に、ウォーキングや水泳などの有酸素運動は血液循環を促すのに有効です。運動は継続することが大切なため、週に数回・1回20分程度から始めてみましょう。

ストレスを適度に発散させる

ストレスを受けると自律神経のバランスが乱れ、血流循環がうまくいかなくなります。血液の流れが悪くなると髪の毛の成長が妨げられてしまうため、ストレスを適度に発散させることが大切です。「日光浴をする」「趣味に没頭する」「湯船にゆったり浸かる」など、自分なりのストレス発散方法を見つけましょう

喫煙や過度な飲酒を控える

煙草に含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、頭皮の血流が悪くなってしまいます。
また、アルコールの分解にはアミノ酸やビタミン、ミラネルなどが消費されるため、過度な飲酒をすると栄養が不足しやすくなります。それぞれ髪を作るのに必要な栄養素なため、不足するとハリやコシの低下を招いてしまうのです。

食材によっては調理方法の工夫をしよう

食品によっては、調理方法に工夫が必要なケースがあります。

例えば、生卵の卵黄には、髪の成長をサポートする「ビオチン」というビタミンが含まれています。しかし卵白に含まれる「アビジン」というタンパク質とビオチンが結合すると、ビオチンの吸収が阻害されてしまうため、生食によるビオチンの摂取は期待できません。アビジンは熱に弱いため、卵でビオチンを摂取したいならゆで卵や目玉焼きなどにして食べる必要があります。

また、生姜に含まれる「ショウガオール」という成分は老化の原因の一つである活性酸素を抑制し、頭皮を健やかに維持するのに役立ちます。しかし、加熱しないとショウガオールが生成されないため、温かいスープや煮物などの煮込み料理に使うのがおすすめです。

今回の記事で紹介したビタミンも、調理方法で栄養素の効率的な摂り方が変わります。

栄養素

効率的に栄養を摂れる調理方法

ビタミンA・D・E

油で炒める、オイル系ドレッシングと和える

ビタミンB6・B12・C

水を使う調理を避けるか、スープなどにして汁ごと食べる

基本的には神経質になるほど気にする必要はありませんが、せっかくなら余すことなく栄養を摂れるようにしたいという方はぜひ試してみてください。

シャンプーやトリートメントで整える

髪の毛に必要な栄養は血液によって運ばれるため、シャンプーやトリートメント、育毛剤などによって外から補うことはできません。髪の毛は角化した細胞(死んだ細胞)であり、細胞としての活動を停止した後に栄養を取り込むことは不可能です。

とはいえ、シャンプーやトリートメントによっては、髪の毛の表面をコーティングすることでハリやコシを与えてくれるものもあります。そのほか、パサつきやツヤなどにアプローチできるヘアケア製品もあるため、栄養素を補給する目的ではなく、質感や手触りなどを改善する目的で取り入れると良いでしょう。

まとめ

髪の毛の栄養が不足すると抜け毛やパサつき、ボリュームダウンなどを招いてしまいます。
健康な髪の毛や頭皮を維持するためには、バランスの良い食事からしっかり栄養を補給することが大切です。偏った食事が続いている方は食生活を見直し、頭皮環境を整えましょう。