白髪の原因は多岐にわたりますが、生活習慣の乱れによって一時的に白髪が生えている場合は黒髪に戻る可能性があります。
本記事では、白髪が黒髪に戻る理由や黒髪を増やす方法を紹介します。白髪を黒髪に戻したい方がやってはいけないNG行為も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかること!
白髪が生えるメカニズム
毛根で作られたばかりの髪は、黒色の由来である「メラニン色素」が含まれていないため、すべて透明(白髪)です。髪の成長過程でメラニン色素が取り込まれると、黒い色がつきます。
黒髪のもととなるメラニン色素は、メラノサイト(色素細胞)という細胞によって生成されます。
しかし、メラノサイトがなくなったり正常に機能しなくなったりすると、メラニン色素が作られず、白髪のまま生えてくるのです。
加齢によって白髪が生えてくるのは、年齢とともにメラノサイトを作る「色素幹細胞」の働きが衰え、メラノサイトが生み出されなくなるからです。
そのほか、遺伝や栄養不足、精神的ストレス、病気なども白髪の原因になります。
一度生えた白髪が黒髪に戻ったのはなぜ?
稀ではありますが、白髪が生えていた毛根から再び黒髪が生えてくることがあります。ここでは、白髪が黒髪に戻る理由を2つ解説します。
休止していたメラノサイトが復活したから
メラニンを作る「メラノサイト」が完全に生み出されなくなると、その毛根から黒髪が生えてくることはありません。しかし、一時的にメラノサイトの働きが弱まっているのであれば、メラノサイトの機能が復活することで黒髪に戻る可能性があります。
不足していた栄養が頭皮に届くようになったから
偏った食生活によって栄養が不足すると髪の毛を作る細胞の働きが弱まり、白髪になることがあります。
髪の健康を維持するには、髪の毛の主成分である「タンパク質」や、メラノサイトの働きを活性化させる「ミネラル」などが欠かせません。
そのため、偏った食生活によって白髪になっている場合は、栄養バランスの良い食事を摂ることで黒髪に戻る可能性があります。
白髪を黒髪に戻す方法
加齢によってメラノサイトが消失している場合、白髪が黒髪に戻ることはありません。
ただし、ストレスや生活習慣の乱れが原因で一時的に白髪が生えている場合は、黒髪に戻せる可能性があります。
ここでは、白髪を黒髪に戻すために日常生活で意識したいことを5つ紹介します。
メラノサイトを助ける食べ物を摂取する
髪の健康を維持するには、髪を育む司令塔である「毛乳頭」へ十分な栄養を届ける必要があります。
1日3食を基本とし、糖質(炭水化物)・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランス良く摂取することが大切です。
加えて、黒い髪の毛を生成するために欠かせないメラノサイトの働きを助ける栄養素も積極的に取り入れましょう。
メラノサイトの働きをサポートする栄養素
栄養素 |
働き |
含まれる食べ物 |
ヨウ素 |
メラノサイトを活性化 |
昆布、ひじき、ワカメ、青のり、たまご豆腐、卵、しめさばなど |
チロシン |
メラニン色素の合成を助ける |
にしん、かずのこ、大豆製品、トビウオ、たたみいわし、タラなど |
ビタミンB12 |
メラノサイトを活性化 |
鮭、しじみ、カタクチイワシ、あさり、鮎、豚レバーなど |
ビタミンC |
色素細胞の生成を促す |
アセロラ、ピーマン(赤・黄・オレンジ)、ブロッコリー、キウイなど |
亜鉛 |
メラノサイトを活性化させる |
牡蠣、牛肉、カタクチイワシ、かぼちゃなど |
鉄 |
メラノサイトに酸素を届ける |
青のり、ひじき、きくらげ、あさり、カタクチイワシなど |
上記の栄養素をバランス良く摂取することでメラノサイトの働きを助け、黒髪のもとになるメラニン色素の生成が促進されます。
日常の食事だけで髪に必要な栄養素をすべて摂取するのが難しい場合は、サプリメントもうまく活用しましょう。
生活に適度な運動を取り入れる
一時的に白髪が生えてきている毛根からの毛を黒髪に戻すには、日常生活に適度な運動を取り入れることも大切です。運動することで血行が促進され、頭皮に十分な酸素や栄養素が行き渡るようになります。
厚生労働省では、成人の場合「息がはずみ、汗をかく程度の運動を週合計60分以上続けること」を推奨しています。
例えば1回20分程度の運動を週3回、忙しい場合は週に1回60分の運動を取り入れれば健康に良いとされています。ウォーキングやサイクリング、ダンスなど、楽しくできる運動を習慣化しましょう。
ただし、推奨されている運動量・運動強度はあくまでも目安です。運動は継続することが大切なので、体力や体調に合わせて無理のない範囲で行いましょう。
また、デスクワークなどで座りっぱなしになると血行が悪くなってしまうため、30分~1時間に1回は立ち上がり身体を動かすことをおすすめします。
参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
十分な睡眠時間を確保する
睡眠が不足すると成長ホルモンの分泌量が減少し、メラノサイトの働きに悪影響を与えてしまいます。
十分な睡眠時間を確保することで細胞の再生が促進され、メラノサイトの働きが維持されます。
1日に必要な睡眠時間は個人差があるものの、目安は6~8時間です。仕事や家事、育児で忙しい方もいると思いますが、少なくとも6時間以上の睡眠時間を確保しましょう。
また、睡眠の質を上げるためには、就寝の約1~2時間前にぬるめのお湯に浸かったり、寝る前の飲酒・喫煙・カフェインの摂取を控えたりすることも大切です。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」
頭皮環境を整える
一時的な白髪を黒髪に戻すには、健やかな髪が成長しやすい頭皮環境を整えることも重要です。
栄養バランスの良い食事や良質な睡眠に加え、頭皮マッサージで血行を促進しましょう。
頭皮の血流が良くなることで頭皮に栄養や酸素が届きやすくなり、メラノサイトの働きをサポートできます。
1.髪の生え際部分の頭皮を指で押し上げる:2秒間
2.生え際部分の頭皮を下方向に引っ張る:2秒間
3.側頭部の頭皮を、指で円を描くようにやさしく揉みほぐす
4.後頭部の下から頭頂部に向かって頭皮を引き寄せる:数秒間
5.頭頂部から下方向に向かって頭皮を引っ張る:数秒間
6.爪でマッサージすると頭皮を傷つける恐れがあるため、指の腹を使って行いましょう。
ストレスを適度に発散させる
ストレスを受け交感神経が優位になると「ノルアドレナリン」という神経伝達物質が放出されます。
すると、メラノサイトを生成する「色素幹細胞」が過剰に活性化され、色素幹細胞自体がメラノサイトに変化します。
色素幹細胞が消失すると新しいメラノサイトを生み出せなくなり、白髪になってしまうのです。
一度色素幹細胞が失われた毛根からは、二度と黒髪は生えません。ストレスを完全になくすことは難しいですが、できるだけ溜め込まないことが大切です。
「趣味に没頭する」「ゆっくり湯船に浸かる」「日光浴をする」など、自分に合うストレス発散方法を探してみましょう。
白髪ケアのおすすめアイテムをご紹介
ここからは、白髪ケアにおすすめのカラーシャンプーや白髪トリートメントなど手軽に白髪ケアができるヘアケアをご紹介します。
グローリン・ワンクロス
グローリン・ワンクロスは、週1の使用で白髪をしっかり染め上げられる洗う白髪染めです。
リアルブラックとナチュラルブラウンの2色展開で販売されています。
洗えながら染めることだけでなく、ハリ・コシ・ツヤのあるナチュラルな健康へアへと導きます。
商品名 | グローリン・ワンクロス |
メーカー | 株式会社ソシア |
容量 | 100ml |
定価(税込) | 5,800円 |
定期購入価格(税込) | 3,960円 ※お届け周期および定期購入コース詳細につきましては、公式サイトをご確認ください。 |
公式サイトはこちら |
出典:株式会社ソシア
利尻 ヘアカラートリートメント
利尻 ヘアカラートリートメントは、肌が弱い方、髪が傷んでいる方におすすめのカラートリートメントです。
無添加、ノンシリコンの優しい白髪染めトリートメントで、28種類の植物由来成分※を配合しており、白髪を染めながら髪にツヤを与えます。
白髪ケアを手軽にしたい方にもおすすめです。※リシリコンブエキス:潤い成分
商品名 | 利尻ヘアカラートリートメント |
メーカー | 株式会社ピュール |
容量 | 200g |
定価(税込) | 3,300円 |
定期購入価格(税込) | 1,650円(初回) 5,657円(2回目以降は隔月2本お届け) ※お届け周期および定期購入コース詳細につきましては、公式サイトをご確認ください。 |
公式サイトはこちら |
出典:株式会社ピュール
LPLP エッセンス カラートリートメント
スタージュ LPLP エッセンス カラートリートメントは、天然由来成分94.5%で、髪や頭皮に優しい使い心地が魅力です。保湿、補修、美髪、育毛に力を入れている白髪染めトリートメントです。
放置時間3分程度で染められるので、時短で白髪ケアをしたい方におすすめです。
商品名 | LPLP エッセンス カラートリートメント |
メーカー | スタージュ株式会社 |
容量 | 170g |
定価(税込) | 3,630円 |
Amazonで詳細を見る |
出典:スタージュ株式会社
ビゲン ヘアマスカラ
ビゲンのヘアマスカラは、白髪隠しが初めての方でも使いやすいアイテムです。
スポンジが付いたコームが髪に密着するため、生え際や分け目でもムラなく塗布できるのが特徴です。
べたつきになりにくく、気になる白髪を簡単にカバーできます。
また使うたびに白髪が少しずつ染まるので、継続して使うとお出かけ前の手間が省けるようになります。
商品名 | ビゲン ヘアマスカラ |
メーカー | ホーユープロフェッショナルカンパニー |
容量 | 15ml |
定価(税込) | 837円 |
Amazonで詳細を見る |
白髪を黒髪に戻したいときのNG行為
ここでは、白髪を黒髪に戻したい方がやってはいけない行為を5つ紹介します。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血流が悪くなってしまいます。
その結果、毛根に十分な酸素や栄養素が運ばれなくなり、白髪が生えやすくなるのです。
また、タバコを吸うことで体内の活性酸素が増加し、頭皮や髪の老化が進んでしまいます。白髪の改善や予防のためには、禁煙することをおすすめします。
無理なダイエット
食事制限を伴う過度なダイエットをすると、メラノサイトに十分な栄養が行き届かず、白髪が生えやすくなる可能性があります。
極端な食事制限をすると、もとの食事に戻した際にリバウンドする可能性も上がってしまうため、適正な摂取カロリーを守りましょう。
農林水産省「実践食育ナビ」によれば、1日に必要なエネルギー量の目安は、活動量の少ない成人女性で1,400~2,000kcal、成人男性は2,000~2,400kcal程度です。
農林水産省:実践食育ナビ「食事バランスガイド早わかり」
頭皮にダメージを与える行為
頭皮や毛根にダメージを与える行為も控えましょう。頻繁に頭皮や毛根が傷つくと、メラニンの生成に影響が出てしまいます。
例えば1日2回以上髪を洗ったり、洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったりすると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流されます。すると頭皮が乾燥したり、皮脂が過剰に分泌されたりして、炎症につながります。
「アミノ酸系」「ベタイン系」など、マイルドな洗浄成分が配合されたシャンプーを選び、回数は1日1回にとどめましょう。
また、白髪染めやパーマを頻繁に繰り返すと頭皮や髪に負担がかかります。白髪染めは1か月~1か月半ごと、パーマは3〜6か月ごとにあてるのがおすすめです。
紫外線によるダメージも髪の正常な成長を妨げる要因になります。外出時はヘア用の日焼け止めスプレーや帽子、日傘を活用し、髪や頭皮も紫外線対策を行うことが大切です。
白髪を抜く行為も頭皮や毛根にダメージを与えるため、ハサミで切るようにしてください。
皮脂の分泌が増えるものを過剰に摂取する
糖質・脂質が多い食事は皮脂の過剰分泌や血行悪化を招き、頭皮環境の乱れにつながります。
頭皮環境が見られると、ターンオーバーやバリア機能が低下し、毛根のダメージにつながります。
スナック菓子やレトルト食品、揚げ物、コンビニ食の摂りすぎに注意し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
スマホやPCを長時間使用する
スマホやパソコンを長時間使用すると眼球付近の筋肉が凝り固まりますが、頭部の筋肉も影響を受け、コリや硬さが生じます。すると頭部の血行が悪くなり、白髪のリスクが増加する可能性があるのです。
スマホやパソコンを使うときは1時間に10~15分程度休憩し、目を休ませましょう。
ドライアイも眼精疲労の原因になるため、意識してまばたきの回数を増やすことも大切です。
まとめ
加齢による白髪は黒髪に戻ることはありません。
しかし、生活習慣の乱れが原因で一時的にメラノサイトが休止している場合は、白髪が黒髪に戻る可能性があります。
栄養バランスの良い食事や十分な睡眠、適度な運動を心がけ、適度にストレスを発散させることでメラノサイトの働きをサポートしましょう。