湯シャンをしている方は少なくはありませんが、今までシャンプーを使ってきた方からすると「本当に綺麗になるの?」「髪の状態が悪くならない?」などの疑問が出てきます。
この記事では、湯シャンのメリットとデメリット、始め方、やり方をお伝えしつつ、どのような方におすすめで、どのような方に不向きなのかをまるごと解説します。湯シャンに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること!
湯シャンのメリット
湯シャンには主に5つのメリットがあります。
乾燥やフケをケアする
湯シャンによって、頭皮や髪の乾燥やフケのケア効果が期待できます。
洗浄力のあるシャンプーを使った洗髪では、必要な皮脂まで落としてしまうことがありますが、湯シャンでは適度な洗浄が期待できます。必要な皮脂を残しつつ汚れや埃、不要な皮脂を洗い流すことができるため、湯シャンは乾燥対策になります。
皮脂の過剰分泌をケアする
湯シャンでデイリーケアを続けると、皮脂の過剰分泌を抑えやすくなります。頭皮が乾燥してしまうと、皮脂が分泌されますが、過剰分泌された皮脂は頭皮や髪のベタつきやニオイの元となってしまいます。
ベタつきを気にしてシャンプーを使うと、また頭皮が乾燥し、皮脂が過剰分泌されるという負のスパイラルに陥ります。湯シャンで適度に皮脂を残すことで、過剰分泌の低減が期待できます。
湿疹や痒みをケアする
湯シャンを継続することで、頭皮の湿疹や痒みをケアする効果が期待できます。肌トラブルにお悩みの方は、シャンプーの洗浄成分が刺激となって肌トラブルを引き起こすケースが少なくありません。
湯シャンの場合、お湯だけで洗うので余計な刺激やストレスを与えず洗髪できるため、。湿疹や痒みといった頭皮トラブルを予防したり、ケアしたりする効果が期待できます。
頭皮環境を整える
湯シャンは余計な刺激やストレスを与えない洗髪方法であるため、頭皮環境を整える効果が期待できます。
シャンプーなどによって受けた頭皮の異常をリセットすることができる洗髪です。お湯のみで洗うことで一度頭皮環境をリセットし、必要なケアを見直すこともできます。
頭皮環境をリセットして自然な状態に整えられるのも、湯シャンのメリットです。
節約になる
湯シャンはシャンプーを購入しなくて済むので、シャンプー代の節約になります。シャンプー1本が1,000円だとして、1か月で使い切るとしたら1年で12,000円。大きな節約になります。
中にはデイリーケアを湯シャンにし、スペシャルケアで高級なシャンプーを使うという方もいるようです。
湯シャンのデメリット
メリットがある一方で、湯シャンにはデメリットもあります。ここでは、湯シャンのデメリット5つをご紹介。始める前に確認してみましょう。
最初は違和感がある
シャンプーから湯シャンに切り替えると、最初はどうしても違和感があります。
洗いきれていない感じや、髪がきしむ感じがしたりというものです。また、洗髪中も泡がないため感覚が異なります。
指の感触や気持ち、感覚の部分で違和感がありますが、しばらくの間は慣れるしかありません。
髪が軋むことがある
湯シャンに切り替えたばかりの時期は特に、髪がきしみやすくなってしまいます。シャンプーによって与えられていたコーディングがなくなるため、髪がスルンとした印象でなくなってしまいます。
湯シャンに慣れる頃には髪のきしみも落ち着くので、辛抱強く続けましょう。
汗をかいた日にはおすすめできない
湯シャンはあくまで普段の生活でのデイリーケアとして考えられている洗髪方法です。そのため真夏や運動した日など、たくさん汗をかいた日にはおすすめできません。
お湯だけでは、皮脂や汚れを落としきれない可能性が高いためです。臨機応変に、湯シャンとシャンプーを使い分ける必要があります。
時間がかかる
湯シャンはシャンプーを使わない分丁寧に洗う必要があるため、トータルで洗髪時間が長くなります。
また、効果を実感するまで時間がかかります。頭皮の皮脂バランスは徐々に変わっていくため、湯シャンのメリットを感じ始めるまでには1か月以上の時間が必要であることを覚えておきましょう。
整髪料は落とせない
湯シャンは強い洗浄力はなく、あくまで自然な範囲の汚れや皮脂を落とす洗髪です。そのためスプレーやワックスなどの整髪料まで落とす力はありません。
日常的に整髪料を使っている場合、湯シャンだけでは汚れや皮脂を落としきれず、頭皮トラブルの原因となってしまう可能性があります。
湯シャンの始め方
湯シャンは、以下の4つのポイントを抑えて始めましょう。
まずは週1から
まずは体質に合わせて週1から湯シャンを取り入れてみてください。
いきなり毎日湯シャンにしてしまうと、皮脂が落としきれずニオイの原因となってしまうこともあります。週に1~2回、整髪料を使っていない日やほとんど家にいたという日を狙って湯シャンをしてみましょう。
体質や肌質によって、合う湯シャンの頻度はそれぞれ。まずは週1から始めてみて、様子を見ながら続けることが大切です。
湯シャンの日は入念な洗髪を
湯シャンをするときは、シャンプーを使うときより入念に洗髪してください。湯シャンの場合、シャンプーの洗浄力を借りられないため時間をかけてしっかり洗う必要があります。湯シャンの詳しい手順は後ほど詳しく解説しますが、ササッと濡らすだけでは洗髪効果が得られないことを覚えておきましょう。
徐々に日数を増やす
湯シャンは徐々に日数を増やしていくのがコツです。最初は週1、その後様子を見つつ週2、3と増やしてみましょう。1日おきに湯シャンを取り入れている方も多いので、真似してみても良いかもしれません。
湯シャンは必ずしも毎日継続しなければならないわけではないので、様子を見つつ頻度を増やしてみましょう。
自分に合った頻度を探す
湯シャンに適した頻度は人によって異なります。整髪料を使う頻度や肌質、汗のかきやすさや季節など、様々な条件を鑑みて湯シャンをする頻度を探しましょう。
自分の髪や頭皮を毎日きちんとチェックして、自分に合った湯シャンの頻度を探してみましょう。
湯シャンのやり方とコツ
湯シャンのやり方、手順とそれぞれのコツを解説します。難しいことはありませんが、全体を通して丁寧におこなうことが大切です。
お風呂の前にブラッシング
お風呂に入る前に、髪全体をブラッシングしましょう。ブラッシングすることで髪についた埃や汚れを落とし、毛のもつれを解いておけるので洗髪がスムーズになります。
力を入れず、頭皮と毛先を特に入念にブラッシングしてみてみましょう。ブラシは目の粗いもの、頭皮を傷つけないものなどがおすすめ。優しいブラッシングを心がけましょう。
お湯の温度は38~40度
湯シャンするときのお湯は38~40度に設定してください。40度を超える熱いお湯は肌を乾燥させやすくし、かえってフケや乾燥などの頭皮トラブルを招きます。逆に、38度に満たないぬるいお湯は皮脂を落としづらく、上手く洗髪できません。
うるおい不足が気になる肌質にお悩みの方や刺激を感じやすくヒリヒリする肌質にお悩みの方は、38度くらいのお湯で洗うことをおすすめします。湯シャンの前に湯船に浸かり、身体を温めておくのもおすすめです。皮脂が浮き上がり、洗い流しやすくなります。
爪は使わず、優しく揉み洗い
髪全体を濡らし、シャワーを当てながら優しく頭皮を揉み洗いします。シャワーヘッドを手に持ち頭に近づけ、もう片方の手で頭皮を揉む(マッサージする)ように洗うのがポイントです。
頭皮全体の汚れを洗い流したら、シャワーヘッドを固定してお湯を浴びながら両手で頭皮マッサージをします。このとき、強く擦ると頭皮にダメージを与えてしまうことがあるので注意が必要です。爪を使わず、指の腹で優しく洗ったりマッサージをするようにしましょう。
また、耳の裏や後頭部は洗うのが難しい部位です。特に意識して洗うようにすると良いでしょう。
タオルとドライヤーできちんと乾かす
全体を洗い、すすぎ終わったらタオルとドライヤーでしっかり乾かします。お風呂を出たら、まずはタオルドライのときも髪や頭皮は擦らず、タオルを押し当てて絞るイメージで水気を吸わせるようにタオルで髪の水気を取りましょう。髪が長い場合は、タオルで髪を包むようにしてギュッと両手で挟み込むことで水をタオルに吸わせることができます。
その後、なるべく時間をおかずにドライヤーをしましょう。濡れた髪や頭皮は雑菌が繁殖しやすく、ダメージを受けやすい状態です。放置する時間は短く、ドライヤーを使って毛の根元や頭皮まできちんと乾かしてください。
また、髪の傷みや乾燥が気になる場合は湯シャンの日であってもトリートメントを使ってケアしてみましょう。
ただし、アウトバストリートメントやオイルは頭皮についてしまうことがあります。毛先を中心に、頭皮につかないように塗布するようにしましょう。
湯シャンにおすすめのシャワーヘッド
頭皮や髪の汚れを湯シャンで落とすためにシャワーヘッドを変えてみるのもおすすめです。湯シャンに効果的なシャワーヘッドを紹介します。
エコアクアシャワーSPA
エコアクアシャワーSPAは、浴室メーカーのLIXILが作ったシャワーヘッドです。3つのモードがあり、好みに合った機能を使うことができます。シルクミストは直径0.001㎜未満のウルトラファインバブルを含んでおり、優しく毛穴に入り込むことで皮脂の汚れをしっかり洗い流すことができます。
商品名 | エコアクアシャワーSPA |
メーカー | 株式会社LIXIL |
本体全長 | 226.5mm |
本体重量 | 記載なし |
ヘッド角度 | 50度 |
定価(税込) | 25,300円(シャワーヘッドのみ) 30,800円(ホース付き) 41,800円(手元止水スイッチ付き) |
公式サイトはこちら |
出典:株式会社LIXIL
ミラブルplus
ミラブルplusは、洗浄力と洗浄スピードに特徴があります。
直径1μm未満のウルトラファインバブルが1mlあたり約2,000万個以上発生するので、頭皮の毛穴やシワの奥など隅々まで洗い流してくれます。また、高速回転によって気泡を作り出す特許技術のトルネードミスト方式が吐水時にも渦巻きの水流を保ち、通常のナノバブルシャワーヘッドよりもスピーディに汚れを洗い流せます。
そのため、効率よく頭皮や髪を洗いたい、ロングヘアなどで洗髪に時間がかかると言った場合は、時間短縮につながる便利な機能だと言えます。
持ち手は凹凸の少ない形状で162gと比較的軽量なので、女性や手の小さい方などにも使いやすい設計です。
商品名 | ミラブルplus |
メーカー | 株式会社 サイエンス |
本体全長 | 約220mm |
本体重量 | 約162g |
ヘッド角度 | ハンドルに対し約70° |
定価(税込) | 44,990円 |
公式サイトはこちら |
出典: 株式会社 サイエンス
湯シャンはどんな人向けのケア?
湯シャンが向いているのは、以下のような特徴に当てはまる方です。
乾燥肌の人
うるおいが不足している肌質の方は、シャンプーの刺激や皮脂の除去によってカサつきパサつきが悪化している可能性があります。
乾燥肌または乾燥しやすいと感じる方は、湯シャンを取り入れることで皮脂バランスを整えられるかもしれません。
乾燥性のフケが気になる人
乾燥性のフケが気になる方は、頭皮の皮脂が足りていない可能性があります。乾燥性のフケとは、白くパラパラと落ちて来る粉のようなフケのことです。シャンプーによる過度な洗浄によって、皮脂が足りていない場合や頭皮が乾燥しきっている場合などは乾燥性のフケが出やすくなるため要注意です。
頭皮トラブルが続いている人
フケ、痒み、湿疹、赤みなど、頭皮のトラブルがなかなか治まらないという方は、使っているシャンプーが合っていなかったり、シャンプーに含まれる成分のいずれかが体質に合っていない可能性があります。
湯シャンで1度シャンプーの使用を控え、頭皮環境をリセットしてみると変化が得られるかもしれません。ただし、症状が重い場合はセルフケアだけではなく医療機関への受診も合わせて考える必要があります。
抜け毛が気になる人
乾燥、合わないシャンプー、頭皮環境の悪化、頭皮トラブルなど、様々な不調は抜け毛を引き起こす原因となります。特に、抜け毛が細く弱々しいと感じる場合は要注意です。
湯シャンによって頭皮環境をリセットし、刺激を避けることで抜け毛や切れ毛などのケア効果が期待できます。抜け毛が気になる方も、湯シャンが向いている方と言えます。
湯シャンはどんな人が避けるべき?
湯シャンを避けるべき方はどんな方なのかを解説します。
脂性肌の人
元々の体質で皮脂が多く分泌されているという場合、湯シャンでは解決できないことがあります。湯シャンはうるおい不足や刺激を感じやすいといった肌トラブルにお悩みの方向けの洗髪方法であり、どちらかといえば皮脂を適度に残すことが目的です。
乾燥から皮脂が過剰分泌されている場合は湯シャンによる改善が期待できますが、元々皮脂が多い体質に関しては湯シャンはむしろ悪影響を及ぼす可能性が高いため注意が必要です。
適度に皮脂を洗い流せるシャンプーを使った洗髪の方が、脂性肌の方にはおすすめです。また、男性は女性に比べて皮脂の分泌量が多いため、湯シャンをするなら注意深く頭皮の状態を観察するようにしましょう。
整髪料を使う人
湯シャンでは、人工物である整髪料を落としきれないことがあります。
頭皮や髪に残った古い整髪料の成分はトラブルを引き起こす原因になってしまいます。ワックスやスプレーでヘアセットしている人は、湯シャンはかえって悪影響がでることがあります。しっかりシャンプーを使って洗い落しましょう。
まとめ
湯シャンは乾燥やフケなどの悩みを改善できる可能性があり、頭皮環境をリセットできるなどのメリットがあります。
一方で、シャンプー程の洗浄力はないため整髪料を使う方や脂性肌の方には向かない場合があります。体質に合わせた洗髪方法を見つけることが大切です。
また、湯シャンは毎日やらなければ効果がないわけではありません。その日の過ごし方、気分、体質など、自分なりの適度なやり方で上手く湯シャンを取り入れてみてください。まずは週1から、頭皮環境をリセットできる湯シャンを始めてみてはいかがでしょうか。