薄毛は、男性に限らず女性でも悩みを抱えている人が多くいます。男性の薄毛の原因が男性ホルモンであることに対し、女性の場合はライフスタイルに起因することが多く、生活習慣や食事を変えることで、ある程度対策をすることができます。この記事では、女性の薄毛対策におすすめの「髪にいい食べ物」についてご紹介します。
健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
参考:国税庁「医療費を支払ったとき」より
この記事でわかること!
薄毛・抜け毛対策に摂りたい!髪にいい食べ物
タンパク質を含む食べ物
薄毛・抜け毛対策のためには、魚や肉、大豆などのタンパク質を積極的に食事に取り入れることをおすすめします。1日に必要なタンパク質の摂取量は、体重1kgに対して1gです。 体重が50kgの女性は1日に50gのタンパク質が必要となります。
髪の毛の主成分は、アミノ酸が合成されてできる「ケラチン」というタンパク質です。健康的な髪を育て、保つためには、普段から良質なタンパク質を摂ることが重要です。
大切なのは栄養を「十分に摂る」ということです。頭皮や髪の毛への栄養は後回しにされやすいため、食事をしっかり取り、頭皮や髪の毛まで栄養素を行き渡らせることが大切です。
亜鉛を含む食べ物
亜鉛には、摂取したタンパク質を髪の毛のもとに変える働きがあります。髪の毛の主成分であるケラチンはアミノ酸の合成によってできるものですが、亜鉛は代謝を促して細胞分裂を活発にするため、アミノ酸の合成を助けます。
亜鉛は、体内で合成することができない栄養素です。ストレスを受けたときに発生する、活性酸素を取り除く働きもあるため、現代人には亜鉛不足の人が多いといわれています。牡蠣、牛肉、卵などの亜鉛が多く含まれるものを積極的に食べるように意識すると良いでしょう。
ビタミンを含む食べ物
薄毛・抜け毛対策に効果的なビタミンは、ビタミンB・C・Eです。
ビタミンBは新陳代謝を促し、髪の毛のトラブルの原因となる皮脂の分泌を抑えます。ケラチンの合成を助ける働きもあり、髪の毛の成長にも欠かせません。豚肉、レバー、貝類などに多く含まれます。
野菜や果物に多く含まれるビタミンCは、酸化を防止してダメージから守り、頭皮環境を健やかに整えます。
ビタミンEも同じく酸化を防ぎ、血行を促し髪の毛に栄養を行き渡らせます。ビタミンEはナッツ類に多く含まれます。
カルシウムを含む食べ物
ストレスが溜まると、自律神経に悪影響を与えて血行が悪くなり、抜け毛や薄毛の原因となります。カルシウムはイライラした気持ちを和らげるため、ストレス軽減と髪の悩みの改善を期待できます。乳製品に豊富なので意識して摂取してみましょう。
銅を含む食べ物
ミネラルの一種である銅は、ヘモグロビンの生成を助け、貧血を防いで血行を促します。また、メラニン色素を生成するため、十分に摂ることで髪の毛にツヤやハリが出ますが、銅が不足すると白髪になりやすいといわれています。銅は牡蠣や牛肉などに多く含まれています。
女性が意識して摂りたい髪にいい食べ物とは
女性の薄毛・抜け毛対策には、女性だからこそ積極的に摂ってほしい食べ物があります。
鉄分を含む食べ物
生理期間中は鉄分が不足しがちです。鉄分が不足すると貧血になり、髪の毛の成長にも悪影響を与えます。
鉄分を多く含む食べ物として挙げられるのはレバーです。他に、赤身の肉や魚、あさりの水煮、ひじき、ほうれん草などに鉄分が多く含まれています。ビタミンCやクエン酸を一緒に摂ると吸収率が高まるため、果物や酸っぱいものとあわせて食べるとより良いでしょう。
葉酸を含む食べ物
葉酸はタンパク質の生成に関わるため、薄毛や抜け毛の改善を期待できます。アスパラ、ブロッコリー、ほうれん草、枝豆など緑色の野菜とイチゴに多く含まれる栄養素です。
大豆イソフラボンを含む食べ物
大豆イソフラボンは、女性ホルモンと働きが似ているといわれています。女性ホルモンのうち、エストロゲンには髪の毛の成長やきれいな髪の毛を維持し、薄毛・抜け毛対策にも効果があります。豆腐、納豆、豆乳などに多く含まれます。一度に沢山食べるのではなく、少しずつ継続して食べるようにしてみてください。
忙しい女性もOK!コンビニで買える髪にいい食べ物3選
毎日忙しく、食生活に十分に気を配ることができないという人は多いでしょう。手軽に手に入る食品から摂取する栄養素でも、薄毛・抜け毛対策ができる場合があります。次に、コンビニエンスストアで買える髪にいい食べ物を紹介します。
ゆでたまご
卵には亜鉛が豊富に含まれています。卵の白身は良質なタンパク質であり、ビタミンやミネラルも含まれていて栄養価が高い食品です。卵に含まれるビタミンの一種ビオチンは、髪の毛のもととなるケラチンの合成を促します。
納豆
納豆には大豆イソフラボンが豊富に含まれています。大豆イソフラボンは前述の通り、美しく健康的な髪の毛を作ります。鉄分やビタミンなど髪の毛にいい栄養も豊富です。また、納豆に含まれるナットウキナーゼには血の巡りを促し、頭皮環境を健やかに保ち、髪の毛が育ちやすい環境を整えます。
海藻サラダ
海藻にはミネラルが豊富に含まれます。ミネラルはケラチンを生成するための助けとなる栄養素です。ミネラルが不足すると髪が細くなったりうねったり、ヘアトラブルが起きるようになります。海藻に含まれるクロロフィルはケラチンと結びつきやすいため、しなやかな髪の毛を作ってくれます。
おやつにもおすすめの髪にいい食べ物3選
普段何気なく食べているスナック類やチョコレートは、頭皮環境を悪化させる食べ物です。スナック類の代わりに食べる、おやつにおすすめの髪にいい食べ物をご紹介します。
ナッツ類
ナッツ類には髪の毛にいい栄養素が豊富です。カシューナッツには亜鉛、アーモンドにはビタミンE、くるみにはメチオニンというアミノ酸の一種が含まれ、髪の毛の成長や健康な髪の毛を維持するのに効果的です。
ビーフジャーキー
ビーフジャーキーは牛肉を乾燥させた干し肉です。ビーフジャーキーには亜鉛が豊富に含まれています。
ただし、おつまみとして塩分量が多く作られているため、薄毛・抜け毛対策に毎日大量に食べることはおすすめできません。あくまでも小腹を満たす程度に、少量に留めるようにしましょう。
バナナ
バナナにはタンパク質が豊富で、髪の毛の主成分である18種のタンパク質ケラチンのうち、17種が含まれています。さらに、髪の毛の成長に効果的なビタミンB郡が豊富で、ビタミンA、C、Eも含まれています。亜鉛などのミネラルも多く、健康で艶やかな美しい髪の毛作りに役立つお手軽な食材です。
頭皮環境が悪化する、避けるべき食べ物
ここまでは、髪の毛の成長や頭皮環境の改善に良い食べ物を紹介しましたが、逆に、頭皮環境を乱して薄毛・抜け毛を促進してしまう食べ物もあります。
ファストフード
ファストフードは油分やカロリーが高く、栄養が偏りがちです。添加物や塩分も多いため、粘性の高い血液になって髪の毛に栄養が行き渡りにくくなり、頭皮環境が悪化しやすくなります。
インスタント食品
インスタント食品もファストフードと同じように油分、添加物、塩分などが多く、頭皮環境を乱す要因になります。インスタント食品は手軽に満腹になるようなメニューが多いため、高カロリーな炭水化物中心の食品が多く、栄養バランスが偏りやすいです。
脂っこい料理・スナック菓子
脂身の多い食品や大量の油を使って調理された食べ物は、頭皮に良くありません。健康的な髪の毛のためには、頭皮環境を整えることが特に大切です。油分が多いと頭皮の皮脂分泌量が多くなります。過剰な皮脂で頭皮が炎症を起こし、脂漏性脱毛症になることもあるため、注意が必要です。
糖分が多いお菓子
糖分を摂りすぎると、体内のタンパク質と結びついて老化物質が作られます。老化物質が増えると、頭皮が糖化して弾力が衰え血行や代謝も悪くなり、頭皮環境が乱れていきます。さらに、糖化によってできた老化物質は、発毛するための毛乳頭細胞にダメージを与えて、細胞分裂を邪魔し新たな毛が生えるのを阻害します。
砂糖を使ったお菓子などの甘い食べものや飲み物だけではなく、炭水化物にも糖が多く含まれているので気をつけましょう。
髪にいい食べ物に関するよくある疑問
ここからは、髪にいい食べ物にまつわる様々な疑問についてお答えします。
白髪対策にいい食べ物はある?
白髪は、加齢やストレスなどでメラニンを作り出す機能が低下し、髪の毛のメラニン色素がなくなることで起こります。メラニン色素は、チロシンというアミノ酸によって作られるため、チロシンが不足すると白髪が出やすくなります。
チロシンが多く含まれている食べ物として代表的なものが、たけのこ、かつおぶし、乳製品などです。チロシンと一緒にミネラルをとることで、メラニン色素を作るメラノサイトの働きを活性化させてくれます。
食べ物の替わりにサプリで栄養素をとっても良い?
髪にいい食べ物を、毎回食事に取り入れることは大変です。毎日が忙しいと薄毛・抜け毛対策にばかり時間を割いていられないという人も多いでしょう。
髪にいい栄養は食事からだけでなく、サプリメントで補給するのもおすすめです。ビタミンやミネラルなど、自分に足りない栄養素をピンポイントで補える場合もあります。また、最近では薄毛予防のための複数成分が配合されたサプリメントもあります。
全てをサプリメントで補うのではなく、あくまでも食事から摂取することをメインに、補助としてサプリメントを摂るようにしてください。
まとめ
女性の薄毛の悩みは、生活習慣や食事に気を配ることで改善や予防が期待できます。しかし、髪にいいからといって一つの食材ばかり沢山食べることや、食生活だけを見直しても意味がありません。食事だけでなく、睡眠や運動などの健康的な生活を心がけ、ストレスを溜めないことが大切です。