健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
「ブリーチではげる」という噂がありますが、本当でしょうか?ブリーチには髪を傷めるイメージもあり、「はげるのではないか?」「抜け毛が増えそう」といった心配をする人が多くいます。この記事ではブリーチの仕組み、頭皮や毛髪への影響をまとめました。ブリーチの悪影響を避けるための対策や対処法もあわせて解説します。
参考:国税庁「医療費を支払ったとき」より
この記事でわかること!
ブリーチの仕組み
ブリーチは薬剤に含まれる成分(過酸化水素)によって髪の毛の色素であるメラニンを分解し、髪色を脱色させるという仕組みです。日本人の髪色は黒が多く、このままの状態でカラーリングをしても色味が思い通りに出ないカラーがあります。そのため明るい色やはっきりした色に染めたい場合は、事前にブリーチをして黒い髪を脱色します。
ブリーチではげることはあるのか
ブリーチによって直接的に髪が薄くなることはありません。しかし、髪の主成分はケラチンというタンパク質であり、ブリーチは毛髪を形成するタンパク質にもダメージを与えます。これにより髪の毛の弾力が失われ、パサつきが目立つようになることがあります。
ブリーチによる影響は、施術を受けたときのみです。通常であれば、頭皮やこれから生えてくる髪の毛への影響はありません。その一方、ブリーチに使用する薬剤が毛髪にダメージを与える影響で、一時的に髪の毛が薄くなるケースがあります。
薬剤での炎症による脱毛の可能性
ブリーチ後に毛が抜ける症状が出た場合、薬剤が頭皮に付着したことが考えられます。ブリーチに使う薬剤は刺激が強く、肌に炎症を起こすこともあります。その炎症によって頭皮環境が悪化すると、正常な毛髪の成長が阻害されることがあるので注意してください。
赤みやヒリつき、痛みなどが出た場合、頭皮は火傷したような状態になっている可能性が高いです。炎症した箇所に雑菌が入り込むとさらに悪化する危険性もあります。
髪がやせ細り薄毛に見えてしまう可能性
前述のとおり、ブリーチによる髪へのダメージは避けられません。そのため髪の毛の本数は変わっていなくても、ダメージを受けた髪が細くなることで、薄くなったように感じることもあります。施術後に髪が細くなり、枝毛、切れ毛が増えた場合、ブリーチが原因だと考えられます。
ブリーチは、今生えている髪にのみ影響します。ブリーチ後に髪がやせ細っても、それは一時的な影響である可能性も考えられます。
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ブリーチでの悪影響を避けるための対策
ブリーチの仕組み上、髪の毛へのダメージはありますが、頭皮や毛髪への悪影響を避けるための方法もあります。次に、ブリーチをする際に注意すべき点や対策について説明していきます。
ブリーチ剤を頭皮につけない
ブリーチする場合、薬剤を頭皮に付着させないことはとても重要です。薬剤が皮膚につくことで炎症を起こし、部分的に薄毛になるケースもあります。また、体質によってはアレルギー反応で炎症が生じることもあるため、注意が必要になります。後述する内容とも関連しますが、ブリーチをするときは、専門知識・技術のあるプロの美容師などに任せるのがおすすめです。
市販のブリーチを使ったセルフ脱色はしない
ドラッグストアなどで購入できる市販のヘアカラーにもブリーチ剤はありますが、慣れていないとムラになったり、皮膚に付着させる可能性があります。不安な人はセルフ脱色を控え、プロに任せましょう。
刺激が強いブリーチ剤も、プロが扱うのであれば不安なく施術を受けられます。肌が弱い方や、アレルギーなどの心配がある場合などは、事前に相談することで対策してもらえるでしょう。
頭皮を保護するためのスプレーや、少量のブリーチ剤でアレルギー反応を確認するパッチテストなども行うことが出来るでしょう。
直前のシャンプーは控える
過剰な皮脂は頭皮環境を悪化させる原因になりますが、皮脂には外部の刺激から地肌を守るという保護膜の役割もあります。そのため、ブリーチの直前にシャンプーなどで皮脂を落としすぎてしまうと、頭皮はダメージを受けやすい状態になります。美容院などで行うならプロに任せておけば問題ありませんが、自宅で行うときは直前のシャンプーを控えてください。また、髪の毛に水分が残っている状態での薬剤の塗布は、液だれの原因にもなるため注意しましょう。
ブリーチの回数や頻度に注意する
頭皮や毛髪へのダメージを和らげるには、ブリーチを行う回数、頻度も重要です。髪色を明るくするために「短期間にブリーチを繰り返す」「何回も施術を行う」というのは良くありません。ブリーチはヘアカラーの中でも毛髪へのダメージが大きく、回数、頻度によって頭皮環境への影響も強くなるため注意してください。
もともとの髪質や理想とする髪色、髪型によっては複数回のブリーチが必要なこともあります。頭皮、毛髪への悪影響が不安な場合は、施術を担当するスタッフと十分に相談するようにしましょう。
施術中にヒリつきや痛みを感じたらすぐ相談
お店でブリーチを行った際に、薬剤の塗布後にヒリつきや痛みを感じたら、すぐに担当者や近くにいるスタッフに相談しましょう。
施術中の頭皮の状態を自分で確認するのは難しく、痛みを我慢すると、頭皮に悪影響を与えることになり兼ねません。
特に、頭皮が弱っていたり、体質に合わない場合は痛みを感じやすくなります。我慢できないほどの強い痛みを感じる場合もあるため、スタッフと相談した上で、施術を中断するという選択肢があることも覚えておきましょう。
ブリーチによって頭皮がダメージを受けたら
ブリーチによって頭皮がダメージを受けた場合、どのように対処すれば良いでしょうか?ブリーチ後の頭皮や毛髪のケア方法、注意点について説明していきます。
頭皮用ローションなどで保湿する
乾燥した状態の肌は外部からの刺激に弱いため、施術後は頭皮用ローションなどでしっかりと保湿することが大切です。ローションは、頭皮へ刺激になるような成分が含まれていないものを選びましょう。化粧品の中にはアルコール成分を含むものがありますが、肌質と合わなかったり、乾燥に繋がる可能性もあります。ブリーチで肌が弱ってしまった人や、元々肌が敏感な人は成分をしっかりと確認すると良いでしょう。
よく冷やす
ブリーチによる痛みは、地肌が火傷したような状態になっています。そして、頭皮の炎症を和らげる方法のひとつとして、患部を冷やすことが挙げられます。冷やしすぎに注意して、長時間のアイシングなどは避けましょう。
また、ブリーチを行った翌日以降のシャンプーについては、普段より少し低い38℃以下のお湯を使うと良いでしょう。温度が高いと頭皮や毛髪にダメージを与えやすくなります。
かさぶたを触ったり剥がしたりしない
ブリーチによる頭皮の炎症で、かさぶたができることがあります。かさぶたには傷口から雑菌が侵入するのを防ぐ役割もあるため、触ったり、剥がしたりしてはいけません。傷の治りが遅くなることもあるため、特に不衛生な手で傷口を触ることのないように注意してください。
刺激のあるヘアケアは避ける
頭皮用ローションの選び方と同様に、ヘアケア用品も刺激のある成分が配合されているものは避けるようにしましょう。
アルコールなどの揮発性の成分は使用後に爽快感を得られますが、ダメージを受けている状態の頭皮には適していません。
シャンプーはアミノ酸系などの肌への負担が小さいタイプのものを選び、入浴後のキューティクルの開いた髪に、アウトバストリートメントなどで成分を浸透させると良いでしょう。
アウトバストリートメントは、ドライヤーの熱風から髪を守るために役立ちます。生乾きは髪にも頭皮にも良くないため、しっかりと乾燥させます。
特にブリーチした髪は絡まりやすいため、軽くクシでとかしてから、タオルドライし、ドライヤーを使用しましょう。ドライ時間の短縮や、毛髪や頭皮への負担も減らすことができます。
頭皮が痛いなどの異変を感じたら皮膚科を受診
ブリーチ後の頭皮や毛髪のケア方法について説明してきましたが、痛みや赤みなどの異変を感じたら皮膚科を受診することがとても大切です。
一時的に炎症によって髪の毛が薄くなったり、毛髪が正常に成長しないこともあるため注意しましょう。症状が改善しない、悪化しているときは、皮膚科の受診を検討してください。
ブリーチでの抜け毛に関するよくある疑問
ブリーチをはじめとするヘアカラーによる抜け毛に関するよくある疑問について回答していきます。
ブリーチで抜けた毛はまた生えてくる?
薬剤を使用するブリーチは、少なからず髪や地肌の負担になります。しかし、ブリーチによる頭皮の炎症で抜け毛が増えた場合、その症状は一時的なものの可能性も考えられます。
ヘアカラーやパーマでも抜け毛のリスクはある?
ヘアカラーやパーマでも、薬剤を使用する際や施術で髪に熱を加える場合はダメージになります。
そのため、ヘアカラーやパーマで髪が傷み、切れ毛・枝毛が増えることで「髪が薄くなった」と感じることがあります。
しかし、ヘアカラーやパーマが抜け毛の直接的な原因になっているわけではありません。
ヘアカラーやパーマに抜け毛の原因がある場合、薬剤による頭皮の炎症です。ブリーチと同様に薬剤が地肌に付着し、皮膚炎を起こすと、部分的に髪の毛が薄くなることが考えられます。
しかし、炎症がおさまれば症状は回復し、正しい方法でカラーリングやパーマを行えばリスクを抑えられます。
ブリーチした髪におすすめのダメージ補修トリートメント3選
ここからは、ブリーチによるダメージを受けた髪におすすめのダメージ補修トリートメントを3つ紹介します。
KERASTASE(ケラスターゼ)ソワン シカフラッシュ
ケラスターゼ ソワン シカフラッシュは、ハイトーンカラーケア用のブロンド アブソリュシリーズのデイリーヘアトリートメントです。
ダメージを受けた髪をマスクのように補修・保護・保湿しながら、切れ毛を防ぎます。ヒアルロン酸で水分を保持し、エーデルワイスフラワーエキスでダメージから毛髪を守ります。ハイトーンカラーで硬くなった髪も柔らかくなめらかな指通りに導きます。
商品名 | KERASTASE ハイトーンカラーケア ソワン シカフラッシュ |
メーカー | 日本ロレアル株式会社 |
容量 | 250ml |
定価(税込) | 5,170円 |
詳細はこちら |
出典: 日本ロレアル株式会社
La Sana(ラサーナ)プレミオール トリートメント
La Sana プレミオールトリートメントは、頭皮の油分バランスを整え潤いのある健やかな髪へと仕上げます。海藻のエキスを配合しており、高濃度のミネラル・ビタミン・プロテインなどの栄養素で、傷んだ毛髪の内外からダメージを浸透補修します。
また、オーガニック認証を受けた4つの植物から抽出したオイルをブレンドし、毛髪にやわらかさとしっとり感を与えてくれます。天然精油をブレンドしアロマティックフローラルの香りがおすすめです。
商品名 | プレミオール トリートメント |
メーカー | 株式会社ヤマサキ |
容量 | 375g |
定価(税込) | 3,520円(+初回のみ専用空ボトル495円) |
定期購入価格(税込) | 2,980円(初回空ボトル付) ※定期購入コースにつきましては、公式サイトより詳細をご確認ください。 |
公式サイトはこちら |
出典: 株式会社ヤマサキ
エルジューダ ブリーチケア ジェルセラム
エルジューダ ブリーチケア ジェルセラムは、全体的に広がりやすいブリーチ毛の方におすすめのトリートメントです。
ブリーチ毛をキレイな状態に整えて、しなやかにまとまる髪へと導きます。
ブリーチをしている人以外にも、ダメージ毛・くせ毛・硬毛の方にもおすすめです。クリスタルムスクの香りで、オイルタイプも販売しています。
商品名 | エルジューダ ブリーチケア ジェルセラム |
メーカー | 株式会社ミルボン |
容量 | 120g |
定価(税込) | 3,080円 |
Amazonで詳細を見る |
出典: 株式会社ミルボン
自分でケア出来るおすすめ頭皮ローション3選
髪の毛のトリートメントだけでなく、ブリーチによる刺激を和らげる頭皮ローションを3つ紹介します。
spa hinoki 頭皮保湿ローション
spa hinoki 頭皮保湿ローションは、ヘッドスパ専門店「桧 spa hinoki」のオリジナルブランド商品です。
保湿系のローションセラミド成分とセンブリエキス等の植物由来成分をたっぷりを配合し、うるおいを与えながら頭皮を健やかにケアできます。
ノズルタイプで朝・夜関係なく使えます。頭皮・髪の水分はしっかり拭き取ってから使用すると良いでしょう。
商品名 | spa hinoki 頭皮保湿ローション |
メーカー | nanzen株式会社 |
容量 | 150ml |
定価(税込) | 1,500円 |
定期購入価格(税込) | 1,332円 ※定期購入コースにつきましては、公式サイトより詳細をご確認ください。 |
Amazonで詳細を見る |
出典: nanzen株式会社
イクモア キュートヘアケアエッセンス
イクモア キュートヘアケアエッセンスは、敏感な頭皮にやさしくうるおいを与える低刺激性の医薬部外品ローションです。
ダメージを受けた頭皮環境を整えたい方以外にも、かゆみ・フケに悩んでいる方にもおすすめです。
濃グリセリンを高配合しているため、高い保湿力も期待できます。
商品名 | イクモア キュートヘアケアエッセンス |
メーカー | プルチャーム株式会社 |
容量 | 120ml |
定価(税込) | 4,980円 |
定期購入価格(税込) | 4,980円 初回定期購入価格/2,970円 ※定期購入コースにつきましては、公式サイトより詳細をご確認ください。 |
Amazonで詳細を見る |
出典: プルチャーム株式会社
キュレル 頭皮保湿ローション
キュレル 頭皮保湿ローションは、敏感な頭皮にやさしくうるおいを与える低刺激性の医薬部外品ローションです。
ダメージを受けた頭皮環境を整えたい方以外にも、かゆみ・フケに悩んでいる方にもおすすめです。
濃グリセリンを高配合しているため、高い保湿力も期待できます。
商品名 | キュレル 頭皮保湿ローション |
メーカー | 花王株式会社 |
容量 | 120ml |
定価(税込) | 1,430円 |
Amazonで詳細を見る |
出典: 花王株式会社
まとめ
ブリーチで使用される薬剤は刺激が強く、施術中や施術後に痛み・赤みが出ることがあります。ブリーチ剤の付着によって頭皮が炎症を起こしている場合、髪の毛が正常に成長せず、抜け毛が増えることも考えられます。
また、ブリーチは髪の毛にもダメージを与えるため、枝毛や切れ毛の増加により、髪が薄くなったと感じる人もいます。
ブリーチによる頭皮や毛髪への影響は一時的なものであり、頭皮の状態が落ち着けば、また髪の毛は生えてきます。ブリーチ後はセルフケアを行うことで、頭皮への悪影響は避けられます。
もしブリーチ後に「はげてきた」「痛みが続く」などの症状が出て、改善が見られないような場合は、皮膚科の受診も検討するようにしてみてください。