ヘッドスパで頭痛を改善したいと考えている人もいるかもしれませんが、頭痛の種類によっては症状が悪化するケースもあるため注意が必要です。また、中にはヘッドスパを受けてはいけない頭痛もあります。ヘッドスパの頭痛への効果、およびヘッドスパ後に頭痛や吐き気などが起こる原因について説明します。
この記事でわかること!
ヘッドスパに頭痛ケアの効果はある?頭痛の種類別ヘッドマッサージの注意点
ヘッドスパを受けることで頭痛ケアに期待できる場合もありますが、日常的に頭痛が起きやすい人は注意が必要です。
頭痛には「緊張型頭痛」や「片頭痛」といった種類があり、それぞれ原因が異なります。このうち、一般的にヘッドスパで症状の緩和が見込まれるのは緊張型頭痛です。一方、片頭痛については、ヘッドスパで症状が悪化することがあります。
また、緊張型頭痛や片頭痛などの一次性頭痛は、痛みの発生メカニズムが明確にわかっているわけではありません。そのため、「ヘッドスパを受ければ頭痛が改善される」と安易に考えない方が良いでしょう。
以下では、頭痛の種類別にヘッドスパを受ける際の注意点について解説していきます。
緊張型頭痛の場合
緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢を取るなどで首や肩が凝り、血行が悪くなることで起こります。特徴的な症状は、頭全体を締め付けるような痛みです。
ヘッドスパで頭皮や肩、首を揉みほぐすのは緊張型頭痛の予防になるため、このタイプの頭痛であれば施術を受けても問題ないと言えるでしょう。対策として筋肉の緊張をほぐすことが有効とされており、日頃から適度な運動やストレッチも取り入れるようにすれば、さらに効果的です。
片頭痛の場合
片頭痛の特徴は、ズキズキと脈に合わせて感じる痛みです。緊張型頭痛と違って頭の片側に痛みが出ることが多く、一度発症すると数時間続くこともあります。
緊張型頭痛の場合は、首や肩を揉みほぐすことは予防になりますが、片頭痛のケースでヘッドスパはNGです。ズキズキとした痛みは、血行が良くなると感じやすくなる傾向があります。そのため、血流が上昇するヘッドスパは片頭痛と相性が良くありません。
片頭痛の症状が出た際は、暗く、静かな場所で体を休めるようにしましょう。
頭痛に悩んでいるならヘッドスパよりも鍼灸整骨院・頭痛外来へ
頭痛の種類として緊張型頭痛、片頭痛を説明しましたが、一次性頭痛には他にも「群発頭痛」があります。さらに、頭痛は病気や外傷によって起こるケースもあり、このようなタイプの頭痛は二次性頭痛と呼ばれます。
緊張型頭痛であれば、ヘッドスパなどで首や肩の凝りをほぐすのは効果的ですが、必ずしも症状が改善されるとは限りません。もし頭痛に悩んでいるのなら、ヘッドスパではなく、鍼灸整骨院や頭痛外来へ行くことも検討してみましょう。
髪を濡らすタイプのヘッドスパのサービスを提供するには美容師免許が必要になるものの、美容師は身体のプロというわけではありません。加えて、髪を濡らさないドライヘッドスパは資格・免許がなくても行えます。
鍼灸整骨院であれば、国家資格を持つプロが施術をしてくれます。医院によっては頭痛を改善するためのメニューが用意されていることもあるため、頭痛持ちの方は鍼灸整骨院も治療の選択肢の一つに含めてみてください。
この他、頭痛を専門に扱う頭痛外来もあります。「今まで感じたことのない激しい頭痛がする」「色々試しているが頻繁に症状が出る」「頭痛によって生活に支障が出ている」といった場合は、医療機関で専門医に相談するようにしましょう。
ヘッドスパ後の頭痛などの体調不良は何が原因?
ヘッドスパの頭痛への効果について説明してきましたが、中にはヘッドスパ後に頭痛や吐き気の症状を訴える人もいます。
このようなヘッドスパ後の体調不良は何が原因なのでしょうか?
体調不良が起こる原因
ヘッドスパ後の体調不良で考えられる原因はいくつかあります。例えば、片頭痛の症状が出やすい人は、ヘッドスパによって頭皮の血流が良くなることで痛みが発生するケースもあります。片頭痛では頭部の痛みだけでなく、吐き気や嘔吐の症状を伴うこともあるので注意が必要です。
また、ヘッドスパにより体内の老廃物が一気に流れることで「好転反応」が起こり、その際に下痢や腹痛、倦怠感、眠気などの症状が出ることもあります。好転反応は、体が健康的な状態へと戻る際に生じる一時的な症状のことです。
その他にも施術の力が強く、揉み返しが起きていることなども、ヘッドスパ後の不調の原因として考えられます。
ヘッドスパ後に頭痛や吐き気などが起きた場合の対処法
ヘッドスパ後の頭痛や吐き気が片頭痛による症状の場合、安静にすることが重要です。片頭痛は体を温めたり、動かしたりすると痛みが増すため、症状が落ち着くまではゆっくりと休みましょう。また、冷却シートなどで痛む部位を冷やしたり、痛み始めであれば適量のカフェインを摂取したりするのも効果があると言われています。
ヘッドスパの揉み返し・翌日の頭痛を防ぐためのポイント
ヘッドスパ後に起きる揉み返しや頭痛などの体調不良を防ぐためのポイントについて説明していきます。
揉み返しや頭痛などが起きやすい人は、以下の点に注意してください。
頭痛の症状がある時の施術は控える
まず、頭痛の症状がある状態でヘッドスパを受けないことが大切です。緊張型頭痛なら首や肩の凝りをほぐすことで症状が改善が期待できる場合があります。しかし、緊張型頭痛と片頭痛を併発しているケースもあるため、施術を控えるのが無難です。
ヘッドマッサージの力を加減してもらう
揉み返しの原因は、強い力による長時間の施術です。力加減や押し方を間違うと、筋肉に炎症や損傷が起き、痛みを感じるようになります。ヘッドスパにおいても同様のことが起こる可能性があります。
強い力加減を好む人もいますが、揉み返しが心配な方は力加減を調節してもらいましょう。
ヘッドスパ後は十分な水分を補給する
ヘッドスパ後の体調不良の原因のひとつとして好転反応を挙げましたが、その症状を落ち着かせるためには、十分な量の水分補給が必要です。
ヘッドスパ後は、体内の老廃物が排出されやすくなると言われています。しかし、身体の水分が不足している状態では、老廃物が体外に排出されにくくなります。
そのため、施術後は普段よりも多めに水分を摂るようにしてください。その際、白湯や常温水がおすすめです。
頭痛持ちの方はヘッドスパを受ける前に確認|頭痛のタイプによっては悪化するケースも
普段から緊張型頭痛や片頭痛などが起きやすい頭痛持ちの方は、ヘッドスパを受ける前にどのタイプの頭痛なのかを確認することが大切です。
首や肩などの凝りが原因となる緊張型頭痛の場合、頭皮や首・肩の揉みほぐしを行うヘッドスパは改善策になることがあります。
その一方で、片頭痛の症状がある人は、施術で血流が良くなることでズキズキとした痛みが増すようになります。
しかし、どちらのタイプの頭痛でも、症状がある場合はヘッドスパを受けるのは控えるようにしてください。
まとめ
ヘッドスパ後に起こる一時的な頭痛などの体調不良は、好転反応や揉み返しが原因として考えられます。数日で症状は落ち着いていきますが、「症状が徐々に悪化している」「生活に支障をきたすような痛みがある」というケースは、医療機関で専門医に相談するようにしましょう。