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【医師監修】フケやかゆみは頭皮の病気?それぞれの原因治療法を紹介

髪の毛だけじゃない!女性のための頭皮メンテナンス【頭皮ケア・ヘッドスパ】

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フケや頭皮のかゆみは寝不足や乾燥、シャンプー・リンスの洗い残しなどが主な原因です。しかし時には、脂漏性皮膚炎や乾燥性湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、頭部白癬といった病気が原因であることも考えられます。頭皮の病気を自然に改善することは困難なので、異常を感じ、スキンケアで改善しないようなら皮膚科を受診しましょう。こちらの記事では、フケや頭皮のかゆみ、頭皮のボコボコの原因から症状、治療法などを解説します。
この記事の監修者

よしクリニック 院長 中野 貴光
URL:https://yoshi-clinic.com/

■診療科
形成外科・皮膚科・美容皮膚科・美容外科

■所属学会
日本皮膚科学会、日本形成外科学会、日本美容外科学会、日本熱傷学会、日本レーザー医学会、
日本手外科学会、日本抗加齢医学会

■資格
日本形成外科学会形成外科専門医・指導医、日本熱傷学会熱傷専門医、
日本レーザー医学会レーザー専門医、日本手外科学会手外科専門医・指導医、
日本形成外科学会小児形成外科分野指導医、日本形成外科学会レーザー分野指導医、医学博士

■経歴
練馬駅徒歩2分、形成外科・皮膚科・美容皮膚科「よしクリニック」院長。
幼児期に重度の熱傷を受傷し、皮膚移植手術を受けて一命を取りとめた経験から形成外科医を志す。
平成9年、筑波大学医学専門学群卒業。東京女子医科大学の形成外科学教室に入局。
東京大学医学部形成外科への国内留学、日本大学医学部形成外科でのオープニングスタッフとしての赴任等を経て、2年間アメリカのテキサス大学に留学。
帰国後、医学博士を取得。令和元年6月に練馬で「よしクリニック」を開業。
患者の立場に立ったわかりやすい説明と丁寧な治療で信頼を集めている

 

健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
参考:国税庁「医療費を支払ったとき」より

この記事でわかること!

フケは頭皮の病気?フケやかゆみが発生する原因


フケとは、頭皮の新陳代謝によって不要になった角質細胞が「角質片」になり、剥がれ落ちたものです。通常、フケの発生は病気ではなく生理現象によるものです。

しかし、頭皮の病気など何らかの原因により角質片の量が増えるとフケが目立つようになり、かゆみや赤みを伴うことがあります。

フケやかゆみの原因の多くは寝不足、乾燥、シャンプーやリンスの洗い残しなどによる頭皮の一時的な炎症ですが、頭皮の病気が原因の可能性もあります。

フケやかゆみが大量発生する主な頭皮の病気には、以下の5つがあります。

  • 脂漏性皮膚炎
  • 肌の乾燥・乾燥性の湿疹
  • アトピー性皮膚炎
  • 乾癬(かんせん)
  • 白癬(はくせん

ここからは、それぞれの詳細を解説します。

もしいずれかの症状に当てはまると思われる場合は、少しでも早く皮膚科を受診して原因を明らかにしてください。

脂漏性皮膚炎

やや黄色味を帯びた湿り気があるフケ、または乾燥した鱗(うろこ)状のフケが発生している場合、脂漏性皮膚炎が原因として考えられます

脂漏性皮膚炎とは、皮脂の多い部分にフケや赤み、かゆみを生じる炎症です。皮脂腺の働きが活発になる思春期以降に多く見られ、頭皮以外にも顔や耳、胸、背中など幅広い部分に現れます。

脂漏性皮膚炎が悪化する原因はさまざまですが、皮膚に常在しているマラセチアというカビの増殖が発症に関係していると言われています。またその原因としては、ストレスや寝不足、ホルモンの乱れ、ビタミンB2・B6の不足、洗髪の不足などが考えられます。

そのため脂漏性皮膚炎の悪化防止や予防には、規則正しい生活を心がけてストレスを溜め込まないこと、バランスのよい健康的な食事を取ることも効果的です

その他、頭皮に刺激を与えないために、洗髪時は力強く頭皮をこするのではなく、シャンプーをしっかり泡立てて優しくマッサージするように洗うようにしましょう。

また、脂漏性皮膚炎の原因である皮膚の常在菌「マラセチア」に効果のある抗真菌剤配合のシャンプーも何種類か市販されています。「ミコナゾール シャンプー」で検索すると出て来るので、必要な方は探してみてください。

皮膚科における治療法としては、ステロイド外用薬や抗真菌薬などを使用する方法があります。

肌の乾燥・乾燥性の湿疹

肌の乾燥もフケが大量に発生する原因です。乾燥肌は肌の皮脂や水分が不足している状態で、「ドライスキン」「乾皮症」などとも呼ばれます。特に冬場にフケが大量発生する場合は、乾燥からくる湿疹が原因として考えられます。乾燥性のフケはカサついており、肩や首周りに粉状に付着するのが特徴です。

乾燥肌を放置すると皮膚が過敏になり、かゆみや湿疹など皮膚トラブルが起きやすくなるので注意しましょう。

日々の生活で、頭皮に優しい成分が含まれている保湿剤を使用することで、症状改善につながります。またシャンプー時に頭皮をこすりすぎたり、洗い残しがあると症状が悪化する場合があるため、シャンプーの使用量を減らし、力を入れずに優しく洗い、しっかり洗い流すようにしましょう。

皮膚科では、主にステロイド外用薬や保湿剤を使用して治療を行います。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、主に肘や膝の内側などに炎症を起こすアレルギー性の皮膚炎です。頭皮に症状が現れる場合は「頭皮アトピー」と言い、頭皮の乾燥や強いかゆみを伴うのが特徴です。

アトピー性皮膚炎の原因は明らかになっていませんが、体質も関係していると考えられています。皮膚のバリア機能が弱い体質の方の場合、汗やアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)などによって皮膚が刺激を受けて過剰に反応することで、症状を引き起こすと言われています。

また頭皮アトピーは、ストレスや紫外線でも頭皮のかゆみが悪化することがあります。かゆいからと言って頭皮を掻きしるとかさぶたができ、より大きなフケが発生するため注意が必要です。

頭皮アトピーは治りにくく、根気よく治療を続ける必要があります。治療法として、ステロイド外用剤などの抗炎症外用剤を使用するほか、原因を取り除いたり、スキンケアを行ったりする方法があります。

乾癬(かんせん)

フケが大量発生する原因として、乾癬(かんせん)も考えられます。乾癬とは、全身の様々な部位に銀白色のかさぶたのようなものができる皮膚疾患です。免疫系の異常により発症するとされ、角化(皮膚のターンオーバーによって表皮の角化細胞が垢となって脱落する現象)が過剰に進むことで、かさぶたが大量に発生するようになります。

頭皮に症状が出ると、フケが髪の毛に付着しているように見えます。しかし頭部のみにできることはほとんどなく、通常は全身に症状が出ます。頭部以外の部位にもかさぶたのようなものが見られる場合は、乾癬の可能性があります。

ストレスや衣服のこすれのほか、脂肪分の多い食事も発症に関係していると言われているため、悪化防止や予防には、規則正しい生活と栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。

乾癬には、ステロイド外用や活性型ビタミンD3軟膏の使用、紫外線療法など、症状に応じた様々な治療法があります。皮膚科を受診して適切な治療を受けるようにしてください。

白癬(はくせん)

白癬(はくせん)は、白癬菌と呼ばれる真菌によって生じる感染症です。足に感染すると水虫、頭部に感染した場合は頭部白癬(しらくも)と呼ばれます。

頭部白癬が生じると、円形状に髪の毛が抜けたり、皮膚表面にフケのようものが発生したりします。

現代では頭部白癬が見られることは少ないとされていますが、感染力が強いため、帽子やマットなど同じものを共有した場合はうつる確率が高くなります。

白癬は頭部を清潔に保つよう心がけることで予防が可能です。

また白癬の治療法として、抗真菌薬を内服する方法があります。しかし円形脱毛症や脂漏性皮膚炎などと間違えられることもあり、ステロイド外用による治療を行った場合は逆に真菌が繁殖し、膿んで盛り上がり、痛みなどが現れる可能性があるめ注意が必要です。

頭皮のボコボコは病気?原因を解説


頭皮にボコボコができる原因は、主に次の2つです。

  • ニキビ・できもの
  • 脂肪腫・悪性腫瘍

この他にも、頭部の病気である「脂漏性皮膚炎」や「乾癬」が原因でフケが発生し、フケの層ができることで頭部がボコボコしていると感じることがあります。同時にフケの症状も見られる場合は、頭皮の病気が考えられます。

ここからは、上記2つの原因について詳しく解説します。

ニキビ・できもの

頭皮は汗や皮脂の分泌量が多いため、ニキビができやすい傾向があります。特に頭皮のボコボコに痛みやかゆみを感じる場合は、ニキビやできものによって炎症を起こしていることも考えられます。

頭皮のニキビやできものは、皮脂詰まりやシャンプーの洗い残しといった毛穴トラブルが主な原因です。炎症が悪化すると、膿が溜まって髪の毛の成長に悪影響を与えることもあるので注意が必要です。

頭皮のニキビ・できものの改善には、毎日のヘアケアが効果的です。その他、規則正しい生活を送ってストレスを取り除いたり、正しい方法でシャンプーしたりして頭皮の健康を維持するように心がけましょう。

頭皮のニキビ・できものがなくなれば、多くの場合で頭皮のボコボコも改善の方向に向かいます。

脂肪腫・悪性腫瘍

頭皮に触れてみて、柔らかいしこりのようなものがあれば、粉瘤や脂肪腫などの腫瘍の可能性が疑われます。

頭皮の腫れ方がおかしい、炎症が治らないなど、異常を感じたら早期に皮膚科を受診して原因を追究することが大切です。

頭皮のスキンケアにはマッサージも効果的

原因が病気ではなく頭皮が軟らかすぎる場合、頭皮の凝りから生じるむくみが考えられます。通常、頭皮の凝りは皮膚表面が硬くなりますが、状態が悪化すると軟らかくなります。

主な原因は、デスクワークやスマホの使用、過度なストレスによる血行不良です。頭皮の血流が悪くなると、十分な血液が頭皮に行き届かず硬くなります。その後、状態が悪化すると余分な水分が頭皮に溜まり、頭皮のむくみを引き起こします。

放置すると頭痛やめまい、眼精疲労につながるほか、髪の毛の成長が妨げられて抜け毛や薄毛が進行することもあります。

このようなケースだけでなく、頭皮環境を整える効果が期待できる方法の1つとして、頭皮マッサージで血行を促すのも効果的です。その際、爪を立てたり力を入れ過ぎたりすると頭皮トラブルを引き起こす原因になるので、気持ちよく感じる程度の力でゆっくり揉みほぐすのがポイントです。

また乾いたフケが出る方では、専用の保湿ローションなどを使用してマッサージするのもいいでしょう。

まとめ

大量のフケやかゆみ、抜け毛などの症状は、頭皮の病気が原因かもしれません。頭皮が病気になっている場合、自然に治癒するのは難しく、そのまま放置すると症状が悪化するリスクもあります。

毎日頭皮を清潔にしたり頭皮のスキンケアをしたりしているのに症状が改善しない、症状の悪化を繰り返すなどの場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。早期発見は早期治療につながります。