固形シャンプーは液体シャンプーとは違い、コンパクトで一度買えば長く使えるなどのメリットがあります。さらに、原材料に天然成分を多く使用している製品が多く、紙のパッケージで環境にも優しいと言える一方で、使いにくいなどのデメリットもあります。
この記事では、固形シャンプーと液体シャンプーの違いやメリット・デメリット、選び方を紹介します。
この記事でわかること!
固形シャンプー(シャンプーバー)と液体シャンプーの違い
固形シャンプーは「シャンプーバー」などとも呼ばれ、液体シャンプーの成分を凝縮し、水分をほとんど含まない固形のヘアケアアイテムです。固形石けんはアルカリ性で洗浄力が強いですが、固形シャンプーは弱酸性・弱アルカリ性で髪や地肌に優しいのが特徴です。
固形シャンプーと液体シャンプーには次のような違いがあります。
固形シャンプー |
液体シャンプー |
|
成分・添加物 |
・水分量が少ない ・天然成分が多い ・保存料が少ない ・保湿成分が濃縮されている |
・水を主成分とする ・洗浄力を高める成分(硫酸塩など)が多い ・保存料が多い |
持続性 |
使用期限が長い |
開封後は劣化しやすいことがある |
使用方法 |
手で泡立てて使用 |
少量を手に取り出して使用 |
環境への影響 |
プラスチックフリーのパッケージが多い |
プラスチックボトルなどの廃棄物が発生する |
それぞれの違いを比較して、自分の目的に合うものを選択してみると良いでしょう。
固形シャンプーのメリット
固形シャンプーのメリットは次の4つです。
・天然成分を原材料にしていることが多い
・紙のパッケージで環境にやさしい
・長持ちするのでコスパがいい
この章からは、それぞれの詳細を解説します。
コンパクトで管理しやすい
固形シャンプーはコンパクトで管理しやすいというメリットがあります。
固形石けんのような形状なので、ボトル型の液体シャンプーよりも少ないスペースで保管できます。バスルームでの置き場に困ることもないので散らかりません。
また、サイズが小さく持ち運びにも便利です。例えば旅行先に持って行く際でも、飛行機の手荷物検査時に液体制限(100ml制限など)の対象とならないため、機内への持ち込みも問題ありません。
ただし管理はしやすいですが、保管方法には注意が必要です。詳しくは後半で説明します。
天然成分を原材料にしていることが多い
天然成分を原材料にしていることが多いのも固形シャンプーのメリットです。製品によって異なりますが、基本的に液体シャンプーと比べて天然由来の成分が多く、髪や頭皮への負担が少ないと言えます。
例えば、保湿成分としてココナッツオイルや植物グリセリンなどを含んでいるほか、シリコンや合成界面活性剤を使用しないなど、材料にこだわった製品も多くあります。
また、製品によっては動物性の原材料を一切使用していないので、ヴィーガン志向の方にも向いています。
紙のパッケージで環境にやさしい
液体シャンプーの多くはプラスチック容器に入っていますが、固形シャンプーは基本的に紙の箱や包装が使用されています。
固形シャンプー1個で液体シャンプー数本分に相当するものもあるため、固形シャンプーを選ぶことで多くのプラスチックゴミ削減につながり、結果的に環境保護に貢献することができます。
最近ではプラスチックの排出が問題視されており、環境への配慮という点から固形シャンプーを選ぶのも良いかもしれません。
長持ちするのでコスパが良い
固形シャンプーはほとんど水分を含んでおらず、使用期限が長めです。
また固形シャンプーひとつで液体シャンプー数本分に相当するものもあります。
さらに、固形シャンプーの製品によっては全身を洗えるものもあり、シャンプーとボディソープを兼用した製品を使用すれば、それぞれ別に購入する必要がなく経済的です。
おすすめ固形シャンプー:ピュアバー 和漢ハーブシャンプーバー
ピュアバー和漢ハーブシャンプーバーは、シャンプーに用いられる洗浄・美容成分を高純度で固形化した新しい形のシャンプーです。植物由来のアミノ酸系洗浄成分を採用しており、水分量を減らすことによって、洗浄・美容成分を高濃度で配合しています。動物由来成分を使用せず、肌へ刺激を与える成分やムダなものを排除し、シャンプー後はコンディショナーは不要です。
商品名 | ピュアバー 和漢ハーブシャンプーバー (moist/モイスト、smooth/スムース) |
メーカー | 株式会社welliev |
容量 | 記載なし |
定価(税込) | 2,480円 |
公式サイトはこちら |
出典:株式会社welliev
固形シャンプーのデメリット
固形シャンプーのデメリットには、次の3つがあります。
・シャンプー後に髪がきしみやすい
・保管には注意が必要
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
手で泡立てる手間がかかる
手で泡立てる手間がかかるのが固形シャンプーのデメリットのひとつです。固形シャンプーの使い方には、次の2通りあります。
- 手で一度泡立てて泡を髪に塗布する
- 濡れた髪に直接固形シャンプーを塗布する
固形シャンプーを一度手で泡立てて、その泡を髪に乗せて使用する場合、水をしっかりなじませないと泡立ちにくい傾向があります。さらに、使い始めや慣れないうちは泡立たせるのが難しく、時間がかかることもあります。液体シャンプーはすぐに泡立つので、少し手間がかかるのは固形シャンプーのデメリットと言えるでしょう。
ただし泡立てネットなどを使用すれば、比較的簡単に泡立たせることができます。
また、固形シャンプーを髪に直接塗布する使い方もあります。髪と固形シャンプーをしっかりと濡らし、根元から毛先まで滑らせるようにして塗布します。
しかし、この方法では摩擦が起きて髪を傷めてしまう可能性があります。髪の健康を損なわないためにも、固形シャンプーはできる限り手のひらで泡立ててから使用するのが良いでしょう。
シャンプー後に髪がきしみやすい
頭皮や髪は弱酸性ですが、固形シャンプーには弱アルカリ性の製品もあります。弱酸性の髪に対してこのような固形シャンプーを使用した場合、一時的に髪がアルカリ性に傾きます。すると髪を保護する組織である「キューティクル」が開き、髪がきしみやすくなります。またノンシリコンタイプの固形シャンプーも、洗髪後は髪がきしむことがあります。
ただし、シリコンが必ずしも悪い影響を与えるというわけではないため、基本的にはダメージ毛の方はシリコンあり、そうでない方はノンシリコンタイプを選ぶと良いでしょう。
髪のきしみを防ぐためには、固形シャンプーでの洗髪後にリンスやコンディショナーを使用するのがポイントです。リンスやコンディショナーに含まれる成分がなめらかに整えてくれます。
またきしみが気になる方は、アミノ酸系などの弱酸性洗浄成分が配合されている固形シャンプーを選ぶと良いでしょう。
この他、固形シャンプーの場合も液体シャンプーと同様に、洗髪後は十分に洗い流す必要があります。すすぎ残しは頭皮トラブルの原因になるので、しっかりすすぎましょう。またリンス、コンディショナーの使用後も、ぬめりがなくなるまで落とすようにしてください。その際、頭皮の乾燥を防ぐためにも、38℃程度のぬるま湯で行いましょう。
保管には注意が必要
固形シャンプーはコンパクトで管理しやすい反面、溶けやすいので保管方法に気を付ける必要があります。
特に浴室など温度や湿度が高い場所に長時間放置することは避け、使用後は別の場所に保管することが大切です。
また固形シャンプーが溶けるのを防ぎ、品質を守るためにも、使用後はしっかり水を切って風通しのいい場所で乾燥させてください。水はけのいい石けんケースや吸水速乾性があるコルクケースなどを使用するのも良いでしょう。
固形シャンプーの選び方
固形シャンプーの選び方は次の3つです。
・好みの香りで選ぶ
・肌トラブルを抱えている方やアレルギー体質の人は成分に注意して選ぶ
それでは、それぞれの詳細を解説していきます。
保湿成分配合の固形シャンプーを選ぶ
髪や頭皮は保湿が大切です。潤いが不足して乾燥すると、様々なトラブルの原因になることがあります。また先ほども説明したように、弱アルカリ性の固形シャンプーで洗髪した場合では髪がきしみやすくなります。
そのため、保湿成分をポイントに固形シャンプーを選ぶと良いかもしれません。
固形シャンプーには植物由来や天然由来の成分が使われることが多く、保湿以外にも抗酸化作用などが期待できるオリーブオイルをはじめ、ココナッツオイルやアルガンオイル、ひまわりオイルなどが代表的です。その他、カカオバター、ニームオイルなども使用されています。
このように保湿成分といっても種類は様々なので、髪質や目的などに合わせて検討してみてはいかがでしょうか。
好みの香りで選ぶ
固形シャンプーのバリエーションは多いので、香りを重視して選ぶという方法もあります。
例えば、甘い香りならローズなどのフローラル系、爽やかな気分になりたいのであればオレンジやライムなどのシトラス系、大人っぽい雰囲気を出してくれるスパイシー系などたくさんの種類があります。また複数をブレンドしたオリジナルの香りも多いので、お好みの香りを選んでみてください。
なお香りが苦手な方には、無香料の固形シャンプーもあります。
肌トラブルを抱えている方やアレルギー体質の人は成分に注意して選ぶ
肌トラブルを抱えている方やアレルギー体質の方は、配合成分に注意してください。
特に気を付ける成分として、防腐剤や合成着色料、合成香料、ラウリル硫酸Na、パラベン、鉱物油などが挙げられます。
固形シャンプーは天然成分を使用している製品が多くありますが、中にはこれらの成分が含まれていることもあります。トラブルを防ぐためにも、購入前に成分表示を確認して、自分の体質に合わない成分が含まれていないものを選びましょう。
まとめ
固形シャンプーはコンパクトでコスパが良い他、天然成分を原材料にしていることが多く、紙のパッケージで自然にも優しいなどのメリットがあります。
一方、デメリットとしては、泡立ちにくいため使用感が液体シャンプーと異なり、また洗髪後は髪が一時的にきしみやすくなることもあります。
メリットとデメリットを理解した上で、頭皮や髪に優しい成分を選びたい方や環境に配慮したい方は、固形シャンプーを選ぶと良いでしょう。