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【医師監修】フケの原因は乾燥?シャンプー?ストレス?自分でできる対策は

人には言えない・・・女性のためのお悩みコラム【FAGA・薄毛・抜け毛】

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「ブラシで梳かしたときにフケがパラパラと肩に落ちてくる」「フケで枕が白くなる」などの悩みがある方も多いのではないでしょうか。フケの原因はいくつかあるものの、自分自身でケアできる場合もあります。そこで今回は、フケの原因や自分でできる対策法、病院を受診すべきケースなどを解説します。

この記事の監修者

Alohaさおり自由が丘クリニック
院長 藤堂 紗織

URL:https://aloha-saori-jiyugaoka-cl.jp/

■診療科:内科、皮膚科、美容皮膚科

■経歴
平成15年 日本医科大学 卒業
平成16年 日本医科大学附属武蔵小杉病院 研修医/内科 専修医
平成21年~31年 善仁会丸子クリニック 院長勤務
令和元年5月 Alohaさおり自由が丘クリニック 院長

■資格・所属学会
・日本内科学会認定内科医
・日本透析医学会、日本腎臓学会
・点滴療法研究会
・日本美容皮膚科学会

健康保険などの公的医療保険は、病気や怪我の治療に適用されます。薄毛治療は、美容目的の診療とみなされるため、治療費は全額自己負担となります。
参考:国税庁「医療費を支払ったとき」より


この記事でわかること!

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フケができるメカニズム

一般的に頭皮は約1ヶ月のサイクルでターンオーバーを繰り返し、新しい皮膚が生まれて古い皮膚が剥がれ落ちています。この古くなって剥がれ落ちた角質がフケの正体です。通常、フケは目に見えないくらい小さく、洗髪で自然に取り除かれるため目立ちません。

しかし食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなどが原因でホルモンバランスが崩れると頭皮のターンオーバーが乱れ、角質が大量に剥がれ落ちることでフケが大きく、多くなったりすることがあります

フケの種類と原因

フケはおもに「脂性フケ」と「乾燥フケ」の2種類に分類されます。ここでは、それぞれのフケの特徴や原因を解説します。

ベタベタする「脂性フケ」

男性に多い「脂性フケ」はベタベタと湿っぽく、頭皮に張り付いたり塊になって落ちてきたりするのが特徴です。栄養不足やホルモンバランスの影響、シャンプーのすすぎ残しや洗い残し、スタイリング剤のつけっぱなしなどによって皮脂が過剰に分泌され、ターンオーバーが乱れるのがおもな原因です。

パラパラした「乾燥フケ」

子どもにも見られる「乾燥フケ」は、白く乾いたフケがパラパラと落ちるのが特徴です。
乾燥フケは、洗浄力を重視したシャンプーの使用や過度の洗髪によって皮脂が必要以上に失われることが主な原因です。特に乾燥肌の人は頭皮が乾燥しやすいため、乾燥フケが発生しやすい傾向があります。

男性・女性・子供別のフケが出やすい時期

男性と女性、子どものフケが出やすい時期をそれぞれ紹介します。

男性のフケが出やすい時期

男性は、10代から60代頃まで皮脂の分泌量が多いため油性フケが出やすく、皮脂量が減少していく60代以降は乾燥フケが多くなる傾向があります。また男性の場合、短い髪にスタイリング剤を使うことで頭皮に残留しやすく、洗い残しによってかゆみや臭いなどの頭皮トラブルを引き起こしやすいといえます。

女性のフケが出やすい時期

女性は男性に比べると皮脂量が少ないものの、一般的に30代までは脂性フケが出やすくなります。40代に入り皮脂分泌のピークを過ぎると、乾燥フケに変わることもあります。

子供のフケが出やすい時期

子どもは皮脂腺が未発達で水分保持機能も未熟なため、生後5〜6ヶ月頃から思春期前までは頭皮が乾きやすく、乾燥フケが出ることがあります。一方、成長期にあたる10〜14歳頃は皮脂の分泌量が増え始め、脂性フケが出やすくなります。

生活の中にあるフケの原因

フケが多い場合、生活習慣が深く関連しているケースも多いです。ここでは身近なフケの原因を5つ紹介します。

シャンプーの回数

頭皮から分泌される皮脂には、皮膚を刺激から守る働きがあります。そのため、フケが気になり1日に何度もシャンプーすると必要な皮脂まで洗い流され、頭皮が乾燥して角質が剥がれ落ちてフケが増えてしまいます。

シャンプーが合っていない

頭皮に合わないシャンプーを使うと、肌トラブルを起こしてフケが増える原因になることがあります。例えば、洗浄力の強すぎるシャンプーは頭皮の皮脂も必要以上に洗い流してしまうため、乾燥フケや脂性フケを招いてしまいます。

反対に洗浄力が弱すぎると汚れを落としきれず、頭皮に残った余分な皮脂が原因でフケが増えてしまいます。特に「シャンプーを変えてからフケが多くなった」という場合、シャンプーが頭皮に合っていないかもしれません

ストレス

精神的なストレスが蓄積すると、自律神経のバランスが崩れて、皮膚の正常なターンオーバーが行われずにフケが増えることがあります。日光浴や運動、趣味などで適度にストレスを発散させることが大切です。

栄養の偏り

栄養バランスの偏った食事も、フケが増える原因になります。脂質や糖質の多い食材を摂りすぎると脂性フケが増えやすいため、注意が必要です。お菓子・ケーキ・ベーコン・バター・マーガリン・マヨネーズなどは脂質や糖質が多いため、摂りすぎに気を付けましょう。

季節的要因によるもの

一年で特に空気が乾燥する冬は、頭皮が乾燥し、剥がれやすくなった角質が皮脂や汚れと一緒に乾燥フケとなって落ちてきます。
一方、夏はたくさんの汗をかくので新陳代謝が早くなり、頭皮のターンオーバーが促されて古い角質が溜まります。
気温が高いと皮脂の分泌量も増えるため、ベタベタとしたフケが発生しやすくなります。

原因から見るフケの対策

下記では、原因に応じたフケのセルフケアを解説します。

1日1回正しく洗髪する

フケを防ぐには、1日1回寝る前に正しい方法で洗髪しましょう。

まずは1〜2分間お湯をかけて頭皮の汚れや髪に絡みついたホコリ・チリなどを洗い流します。シャンプーは直接頭につけるのではなく、手にとって泡立ててから頭皮にのせましょう。爪をたてて強く擦ると頭皮を傷つけてしまう恐れがあるため、指の腹を使ってマッサージするように洗います。

洗いすぎを防止するためにも、1〜3分程度たったらお湯で洗い流します。すすぎ残しがないよう、生え際などの細かい部分もしっかりお湯をかけましょう。洗髪後は自然乾燥させず、必ずドライヤーで乾かすことも重要なポイントです。

使うシャンプーを見直す

肌質に合わないシャンプーを使うと、フケが増える原因になる可能性があります。乾燥フケが気になる人は、洗浄力が強すぎないアミノ酸系のシャンプーや保湿効果のあるシャンプーがおすすめです。一方、脂性フケが気になる人はジンクピリチオンや二硫化セレンなどのフケ取り成分が配合されたシャンプーを試してみるのもいいでしょう。

参考:徳島県医師会

 

生活習慣を見直す

不規則な生活や睡眠不足、栄養バランスの偏った食事などを続けると、ホルモンバランスが乱れてフケの原因になるおそれがあります。規則正しい生活を意識し、暴飲暴食や過度のアルコール摂取、脂肪や糖質が多い食事を控えましょう。
1日3食、バランスのよい食事をとることで栄養が行き渡り、頭皮の健康が保たれます。

要注意!フケの原因となる病気

生活習慣を見直してもフケがおさまらない場合、病的な原因である可能性も考えられます。ここでは、フケの原因となる病気を紹介します。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは、頭皮や顔など皮脂分泌が多い部位にできる湿疹のことをいいます。頭皮に発症すると、皮膚が赤く炎症を起こしてかゆみを伴い、フケが出るのが特徴です。皮脂の過剰分泌や肌質の、皮膚に常在するカビが異常繁殖することなどが原因で起こります。

尋常性乾癬

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)は「乾癬」とも呼ばれ、赤い斑点のような湿疹が体のあちこちに現れる慢性の皮膚疾患です。皮膚から盛り上がった発疹の上にフケのような白い垢ができ、ポロポロと剥がれ落ちます。

頭のほかに肘や膝、背中にもできやすく、かゆみを伴うこともあります。尋常性乾癬の原因ははっきり解明されていませんが、遺伝や生活習慣、免疫機能の異常などが関連していると考えられています。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、強いかゆみを伴う湿疹が全身に現れる皮膚炎です。体の左右同じような場所に現れ、症状が改善したり、悪化したりを繰り返すのが特徴です。アトピー性皮膚炎にかかると肌の新陳代謝が正常に行われなくなるため、未熟な角質まで「フケ」として剥がれ落ちてしまいます。アトピー性皮膚炎は皮膚の乾燥やバリア機能の異常、アレルギー反応などさまざまな要因が重なって発症します。

頭部白癬

頭部白癬(とうぶはくせん)は「しらくも」とも呼ばれ、真菌(かび)の一種が頭皮や毛髪、毛穴に感染する皮膚病です。感染するとフケが出て髪の毛が抜けやすくなり、悪化すると頭皮が化膿することもあります。人から人だけでなく、飼育しているペットから人にうつるケースもあります。

病気が疑われたら皮膚科を受診

対処法を実践してもフケが改善しない場合、皮膚疾患などの病気の可能性があるため、皮膚科を受診しましょう。フケ以外にも発疹や赤み、かゆみなどの皮膚トラブルがある場合は、放置すると悪化する恐れがあるため、早めに医師に相談することをおすすめします。

【治療の副作用・リスク】個人差や体質により、下記事項が発生する可能性もありますのでご注意ください。

治療名 副作用・リスク
パントガール 重篤な副作用は無し(ごく稀に頭痛、腹痛、下痢、めまい、動悸、胸やけなど)
ルグゼバイブ 重篤な副作用は無し(ごく稀にイライラ・動悸・不眠・神経過敏・胃腸障害・アレルギー症状など)
スピロノラクトン アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、動悸・息切れ、多毛症、むくみ、発熱、頭痛、乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
フィナステリド アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、赤ら顔、倦怠感、食欲不振
デュタステリド 乳房痛・腫れ、倦怠感、食欲不振
ミノキシジル(内服薬) 初期脱毛、動悸・息切れ、赤ら顔、多毛症、むくみ、立ちくらみ・めまい
ミノキシジル(外用薬) 初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、むくみ、立ちくらみ・めまい、発熱、頭痛
メソセラピー アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み・腫れ・赤み
エクソソーム アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の痛み ※稀にアナフィラキシー反応があ
植毛
初期脱毛、アレルギー反応(かゆみ・蕁麻疹等)、施術箇所の腫れ・赤み ※自毛植毛の場合、傷口からの出血やショックロス、吐き気・嘔吐

 

フケが原因で抜け毛が発生することも

ベトベトした脂性フケが多いと頭皮の毛穴が塞がれて血行不良になり、抜け毛に繋がることがあります。また、毛穴が詰まることで皮膚が炎症を起こし、脂漏性皮膚炎になる可能性もあります。抜け毛や病気を防ぐためにもフケを放置せず、日頃のケアで頭皮環境を整えましょう。

まとめ

フケは洗髪方法や生活習慣の見直しで減ることも多いですが、症状が強い場合や治らない場合は病気が潜んでいる場合もあります。フケがなかなか改善しない、発疹やかゆみがあるなど気になる症状があれば、早めに皮膚科を受診しましょう。